トム・ハンクスが 監督デビュー作である『すべてをあなたに』から、なんと15年ぶりに長編映画のメガホンを取り、あのジュリア・ ロバーツと共演した第2作である。前作と同じようにとても軽やかで、トム・ハンクスらしい作品だ。お気楽な作品だと一蹴しても構わないけど、僕は嫌いではない。この爽やかさは悪くないと思うのだ。ただこんなにもノーテンキではいられないほど、世の中は世知辛くなっているのも事実であろう。こ . . . 本文を読む
将棋を題材にした小説なんて初めてではないか。もちろん、将棋のことをほとんど知らない僕にでも、ちゃんとわかるような作品になってある。でも、きっと将棋をちゃんとわかる人なら、対局の場面(普通のスポーツ物なら試合のシーンね)は、とてもスリリングなのだろう。これはよくあるスポーツものと同じスタンスで読めるからとっつきやすいのだろう。
主人公の特異な設定が面白いし、青い目の少女サラを巡る人々のドラマが . . . 本文を読む