ばかばかしい映画である。そんなこと、見る前から、ちゃんとわかっている。観客もそれを望んでいるし。疲れているときには、小難しい映画ではなく、こういうスカッとさせてくれる映画がうれしい。派手で、楽しくて、ちょっとほろっとさせてくれて、映画の王道をいくハリウッド娯楽大作。必要なところに、ちゃんと大予算を注ぎ込む。無駄なお金の使い方はしない。ちゃんと湯水のように使って、楽しませる。正しい映画なのだ。
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この刺激的なタイトルそのまんまのお話で、あまりに直球すぎて、それにも驚く。死ぬ前に何をするのか。こんな時代に生き、あと少しで死んでしまうことがわかったとき、自分に何が出来るのか、何がしたいのか、それが明確になる。もう失うものはない。では、得たいものはあるのか。それがこの作品のテーマとなる。
もちろん表面的にはいつも通り、おだやかな話の展開を見せる。はせさんらしい。感情的だったり、激しいやりと . . . 本文を読む
これも挫折を巡る物語で、先の『オン・ザ・ライン』同様、こっちもとことん暗い。この作者の前作『ふがいない僕は空を見た』はとても刺激的で挑発的な作品だったが、今回はあまりにオーソドックスで、読み続けるのが、かなりきつかった。つまらないというのではない。主人公の3人のそれぞれのドラマが、あまりにハードで、むきあうには、スタミナがなかったからだ。
自分も今、いろんなことでボロボロの状態にあるから、現 . . . 本文を読む
なんでこんなところで韓流ドラマみたいに交通事故を起こすのだ、とちょっと憤慨した。2部構成の小説だ。ちょうど前半の最後で事故が起きる。これはあきらかに作者の仕掛けたものだ。でも、それはあまりにあざとい。しかし、ラストまで読んで、この作者の意図はしっかりと伝わってきた。
これは、挫折についての物語なのだ。大きな挫折を通して、人はどんなふうに立ち直っていくのか、というのがテーマ。だから、あのわざと . . . 本文を読む
先週から今週にかけてかなりたくさんの映画を見た。1本ずつ書くには時間がないから、今回はまとめて3本、簡単に書いて置く。
『外事警察』
映画の前半はとてもよくできている。緊張感があり、おもしろい。だが、後半、核の起爆装置を巡る部分で、なんかそれまでの話が意味をなさないくらいに、スケールの小さな話になるのはなぜか。だいたいそれを小さな貿易会社の事務所の中に隠していくとか、ありえない。しかも、隠し場 . . . 本文を読む