『まいちゃん、すーちゃん、さわこさん』の御法川修監督の作品。公開順はこの作品のほうが『まいちゃん』より先になるのだが、DVDリリースは逆転した。
この2本の映画は、まるで姉妹編のような2作品である。2作品とも、3人の女性が主人公。30代の3人を描いた『まいちゃん』のほうが、作品としてはずっと素晴らしいけど、この60代の3人を描いた作品も悪くはない。彼らしさがちゃんと出ている。
ただ、台本 . . . 本文を読む
こんな事実があったのか、そう思うと、なんだか胸が痛い。このノンフィクションっぽい小説を支えるのは、直島に「007映画」を呼ぶという無邪気な試みが村民の願いになるところにある。よくある村興しの話なのだが、007というところがいい。
そして、そこには、ひとりの少女が大人のみんなを引っ張って、夢の実現に向けて前進していく姿が描かれる。やがては県を動かし、一大プロジェクトとなる。だが、予算はつかない . . . 本文を読む
『アメイジング・スパイダーマン2』を見るつもりだったけど、この映画が気になって、選択を変更した。もちろん、こちらにして正解だった。同じようなヒーローものだが、この映画のアプローチには感動した。斬新だ。アメコミの映画化は疲れを知らない。怒濤のように押し寄せてくる。でも、どれを見てももう同じようのものばかりで、感動はない。もちろん、ノーランの『バットマン』シリーズのような別格はあるけど、それは例外中 . . . 本文を読む
こんなにも暗くて、つらい映画なんか見たくはない。でも、スクリーンから一瞬も目が離せない。ずっとこの主人公2人の姿を凝視してしまう。2人の間に入ってうろうろする彼女の弟も含めた3人の姿をただただ追いかける。彼らがどこに行きつくのかを目撃してしまう。きっと悲惨な最期が待っている。ここにハッピーエンドはあり得ない。わかっていても、凝視してしまう。そうさせるだけの「何か」がここにはある。
人間の暗い . . . 本文を読む
あの大ヒット作の第2弾である。前作は不意を突かれた。その手があったのか、と新鮮な驚きに包まれた。映画自身の出来はともかくとして、そのアプローチに感動させられた。吹き替えであることを逆手に取ったバカバカしさも悪くなかった。冗談のような映画を本気で作ったことによる感動がそこにはあったのだ。だが、その手が2度は通じないだろう、と思う。だから、この映画は普通じゃないような仕掛けがなくては前作を超えること . . . 本文を読む