こんなアニメ映画が作られた。最初はまるで見たいとは思わなかったけど、監督が山下敦弘(久野遙子と共同)で、脚本はいまおかしんじ。主演は森山未來。これが小さな子ども向けの甘いアニメ映画なわけはない。いろんな意味で、怖いもの見たさで劇場に行くと、なんとこれは21世紀の『となりのトトロ』だったのだ。驚きである。
確かに前半は少しかったるい。ダラダラした単調な話に眠くなってきた。これは失敗か、とも思うけど . . . 本文を読む
久々の再演となる。もう初演から10年になるらしい。今回は上田一軒演出ではなく、横山拓也自身による演出だ。iaku初期作『流れんな』を全編広島弁に改稿して描く2024年版。とても繊細な芝居である。横山さんはそれを丁寧に描く。
先日見た劇団未来の『パレードを待ちながら』はオリジナルを全編大阪弁として上演したが、敢えて地方語への変更が作品にどういう変化をもたらしたか。気になるところである。なんて思いな . . . 本文を読む
永久允監督による中編映画に、そのドキュメンタリー(こちらは監督山西竜矢)をセットにして劇場公開された森田剛主演作品。2本続けて見る。そういうふうに見せることでこれは1本の長編映画になる。2本は背中合わせの作品であることはこのタイトルが如実に示している。
デス・デイって何か。バース・デイならわかる。お誕生日。みんなで祝う。おめでとうって。ではデス・デイは? なんとかやり過ごすしかない。あなたが死ぬ . . . 本文を読む
今回阪本先生と仰星演劇が挑むのは野田秀樹の傑作戯曲。仰星としては5年振り2度目の公演になる。2時間の長尺をたった7人のキャストで挑む。今さら内容で触れることはない。ラストの圧倒的な美しさ。それに尽きる。この芝居はここに至るための2時間だったのだ、と改めて思う。まさに阪本さんらしい引っ張り方。圧巻だ。阪本先生の期待に兄を演じた田中紗世が見事に応える。間の取り方も完璧。さらなる高みを目指す阪本作品完成 . . . 本文を読む