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映画・演劇のレビュー

『スターウォーズ 最後のジェダイ』

2018-01-04 20:07:35 | 映画

 

初めて『スターウォーズ』を見てからもう40年もの歳月が経つのだ。77年、アメリカでは大ヒットしたのに日本ではなかなか公開されず、ようやく目にした78年の夏から今日までで、なんと40年の歳月が流れ、シリーズは⒏作目になる。前回の『フォースの覚醒』から2年。第三シリーズの2作目となる。40年経つと、生まれたての赤ちゃんが不惑のおっさんになるのだ。それだけの歳月が過ぎても新しいスターウォーズは作られ続ける。

 

ジョージ・ルーカスの夢はもうそこにはないけど、彼の夢を受け継いで、さまざまな人たちが新たなる夢を奏でる。もうスターウォーズは彼だけのモノじゃない。最初の1本を作ったとき、彼は「12本からなるシリーズにしたい」と言っていた。(気がする。9本だったかも)そんな壮大な野望が実現するわけもない、はずだった。その当時の構想は今のシリーズに受け継がれているのかどうかは知らないけど、今ではちゃんと12本まで作られそうな勢いだ。ディズニーが作っている以上、十分あり得る。

 

前回のハンソロの死に続いて、今回はルークも死んだ。実際のレイア姫、(というかキャリー・フィッシャーだけど、)も死んだ。旧シリーズの主人公である3人がいなくなる2年後の完結編が、さらには次のシリーズのスタートとなることだろう。スターウォーズはどこまでもどこまでも続く。

 

今回はなんと2時間32分の長編である。それだけの長丁場、最初から最後まで飽きさせることなく、一気に見せる。枝葉のエピソードの作り方が上手いから、お話の中にどんどん引き込まれる。複数の主人公たちのそれぞれのドラマは並行して描かれる。前作以上に緻密な構成の台本だ。よくできている。こんなふうに枝葉を膨らませると、どこまでもお話は続いていく。1本調子ではなく、ちゃんと緩急もつけられてあるから、飽きさせない。

 

主人公の女の子の成長物語話だった前作とは違い、今回は複数のドラマが組み合わされる。だからなかなか彼女は登場しない。(ということは、前作のラスト、ようやく登場したはずのルークもなかなか出てこない)3部作のブリッジとなるお話だから、こうなるのだろう。ラストではさぁ、ここから本当に戦いが始まる、という終わらせ方。パターンだけど、悪くない。

 

余談だが、マーク・ハミルをクレジット上の1番にしたのは驚きだ。あれだけの登場シーンなのに、主役の位置にある。と言うことは、前作はハリソン・フォードがトップだったのか。僕は覚えていないけど、たぶん、そうだったのだろう。

 

1年の初めの映画だから、こういうイベント映画を選んだけど、今年もたくさんのいい映画に出会いたい。確かに、これはこれでお正月らしい華やかな大作で、楽しめた。とりあえず今一番見たかったのだから、満足だ。でも、そこにはもう昔のような興奮はない。まるで寅さんを見てるようにスターウォーズを見る時代が来てしまった。お正月はスターウォーズで、って。なんだかなぁ、だけど。

 

 


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