
『桐島、部活やめるってよ』の姉妹編のような作品を目指したのだろう。今度は、主人公は女の子だけで7編からなるオムニバスだ。卒業式の1日を舞台にして時系列に並べられた短編連作は、お話自体はかなり嘘くさくてまるでリアルではない。大体設定自体が作り物っぽいし、嘘っぽい。あの卒業式の送辞なんてありえないし。小説の中だけのお話として、すべて理解するけど、それでも、もう少し心地の良い嘘を見せて欲しい。明日には廃校となり、取り壊される高校。その最後の卒業式。それぞれがさまざまな想いを胸にこの日を迎える。その設定だけで十分だ。そこにそれぞれの恋がちりばめられる。それだけで十分。
式の日の朝早く、直前、式の途中、その後、卒業ライブ、打ち上げ、深夜の学校、それぞれのエピソードは、ありきたりでもいい。でも、彼女たちにとってはかけがえのない大事な瞬間なのだ。そこさえちゃんと抑えられてあれば、いいはずなのだ。
中心になるのはこの日卒業していく3年生の子たちだが、2年生も出てくるし、卒業した先輩との思い出も回想される。ここで生きたすべての人たちを視野に入れている。100人いれば、100通りのそれぞれのドラマがここにはあるからだ。ピンポイントで描かれるが、それだけではないことは明白だろう。
少しドラマチック過ぎるし、デェフォルメしているから、うそくさいのだが、なんとかギリギリ許せる範囲だ。なぜならば、彼女たちの素直な想いには、うそがないからだ。自分たちの人生では自分が主人公だから、これでよい。ちょっと自分に酔っても良いではないか、ということにする。この日、このドラマではあなたたちはヒロインなのだから。
式の日の朝早く、直前、式の途中、その後、卒業ライブ、打ち上げ、深夜の学校、それぞれのエピソードは、ありきたりでもいい。でも、彼女たちにとってはかけがえのない大事な瞬間なのだ。そこさえちゃんと抑えられてあれば、いいはずなのだ。
中心になるのはこの日卒業していく3年生の子たちだが、2年生も出てくるし、卒業した先輩との思い出も回想される。ここで生きたすべての人たちを視野に入れている。100人いれば、100通りのそれぞれのドラマがここにはあるからだ。ピンポイントで描かれるが、それだけではないことは明白だろう。
少しドラマチック過ぎるし、デェフォルメしているから、うそくさいのだが、なんとかギリギリ許せる範囲だ。なぜならば、彼女たちの素直な想いには、うそがないからだ。自分たちの人生では自分が主人公だから、これでよい。ちょっと自分に酔っても良いではないか、ということにする。この日、このドラマではあなたたちはヒロインなのだから。