若手の劇団によるとても軽いお芝居。僕がそういうのではなく、彼らが自分たちで「軽演劇」と呼んでいるのだ。たわいない話を丁寧に見せるのは、姿勢として悪くはない。視点の定まった作品にはぶれがない。1時間でまとめる、というのも気持ちがいい。ダラダラ自己満足のような芝居を見せられるよりはやりたいことだけを的確に見せてやり逃げする方がいい。「圧倒的軽演劇! 驚きの軽さ! 有無を言わさぬくだらなさ!」これはチラシにあるキャッチだが、身のほどをわきまえた、と言うべきか、そこが本当のねらいなのか。よくわからない。
ただ、1本の芝居としては、物足りないのも事実だ。オープニングのワンエピソードは導入としてうまい。百物語のひとつで、これから始まる本編へとつなぎ、期待を抱かせるに十分な導入部だ。そこから一気に本筋に入るのだが、別に気負うことなく、それどころか、さりげなく、気がつくと本編の中に入っているようなのだ。しかもそのエピソードがまた、どうでもいいような話でくだらない。さすがにこの話も2本目の導入だろ、と思いながら見ていたのに、それが結構長くて、もしかしてこれが本筋か、と気付いた時には、終わっていた。その中途半端な長さがどうにも居心地悪くて、やるならもう少しちゃんと話を作れよ、と突っ込みたくなる。短編連作のワンエピソードくらいのボリュームなのだ。実質40分強といったところか。
普通ならもう1つくらい話を見せて1時間半くらいに仕立てるところであろう。導入と2エピソードで一応3話からなるオムニバスということにする。バランスを取る。なのに、これはこのなんとも軽いお話だけで、終わりにするのだ。
なんとも欲のないことだ。テンポよく軽快に見せて行くのはいい。オチの部分も定番で、邪気はない。これだけやれるのならもっと欲張ってもいいのではないか。このフットワークの軽さなら、もう少し長く見せても誰も文句は言わないはずなのだが。
ただ、1本の芝居としては、物足りないのも事実だ。オープニングのワンエピソードは導入としてうまい。百物語のひとつで、これから始まる本編へとつなぎ、期待を抱かせるに十分な導入部だ。そこから一気に本筋に入るのだが、別に気負うことなく、それどころか、さりげなく、気がつくと本編の中に入っているようなのだ。しかもそのエピソードがまた、どうでもいいような話でくだらない。さすがにこの話も2本目の導入だろ、と思いながら見ていたのに、それが結構長くて、もしかしてこれが本筋か、と気付いた時には、終わっていた。その中途半端な長さがどうにも居心地悪くて、やるならもう少しちゃんと話を作れよ、と突っ込みたくなる。短編連作のワンエピソードくらいのボリュームなのだ。実質40分強といったところか。
普通ならもう1つくらい話を見せて1時間半くらいに仕立てるところであろう。導入と2エピソードで一応3話からなるオムニバスということにする。バランスを取る。なのに、これはこのなんとも軽いお話だけで、終わりにするのだ。
なんとも欲のないことだ。テンポよく軽快に見せて行くのはいい。オチの部分も定番で、邪気はない。これだけやれるのならもっと欲張ってもいいのではないか。このフットワークの軽さなら、もう少し長く見せても誰も文句は言わないはずなのだが。