ドキュメンタリー・タッチで描く戦場アクション映画。終盤の思いもしない急展開には驚かされる。そんなことがあるのか、と、にわかには信じられないのだが、実話をベースにした映画である。この肝のエピソードは事実なのだろう。その一点だけでも、この映画は斬新で大胆。だが、それは事実の持つ力であって、この映画の手柄ではない。
それよりも、そのシーンまでのほうが気になる。そこまでは、とことんドキュメンタリータッチで、POVを思わせ、そのわざとらしさは少し鼻につくのだ。スケールの大きい戦場アクション映画を期待する向きには、この地味な作りは、ちょっとなぁ、と思うのではないか。もちろんつまらないわけではない。迫力のあるいい映画だとは思う。だが、映画としての感動や興奮はない。だから、少しがっかりする。しかし、それって作者に言わせると(あの凡作『バトルシップ』を撮った監督のピーター・バーグのことです)「俺らが作りたい映画は、そういうハリウッドの娯楽映画なんかじゃないんだ!」ということになる。たぶん。
わかりやすい感動の押し付けや、ド派手な殺戮シーンを見せたいのではない。あくまでもリアルな戦場を描くこと、現実に起きた出来事を再現して見せることに眼目があるのだろう。米海軍特殊部隊ネイビーシールズ創設以来最大の惨事と言われたらしい「レッド・ウィング作戦」というものをリアルに描くのが目的で、マーク・ウォールバーグが主演の映画なのに、彼はヒーローではない。だいたい彼自身が4人の仲間の中に埋もれてしまうくらいに、目立たない。彼らはスターとして出ているのではなく、名もない兵士に殉じる。そうすることで、この映画に貢献する。
だが、見ながらテンションは下がった。これは僕の趣味かもしれないが、映画は『ブラックホーク・ダウン』や『ゼロ・ダーク・サーティー』くらいのリアルさでいい。反対にここまでやられると、なんか少し安っぽく思えてしまう。『ハートロッカー』だって、ここまで徹底してはいなかった。だから、これは凄いと褒め称えてもいいはずなのだ。だが、僕は見ながら、このリアル志向が嘘くさく思えた。
あの信じられないラストの展開も、事実であろうとも、それを素直に受け止めきれなかった。そんなばかな、と思ってしまう。超人的なサバイバルも、ネイビーシールズの4人がタフだからと言われても、あまりに凄すぎて、醒めてしまう。
それよりも、そのシーンまでのほうが気になる。そこまでは、とことんドキュメンタリータッチで、POVを思わせ、そのわざとらしさは少し鼻につくのだ。スケールの大きい戦場アクション映画を期待する向きには、この地味な作りは、ちょっとなぁ、と思うのではないか。もちろんつまらないわけではない。迫力のあるいい映画だとは思う。だが、映画としての感動や興奮はない。だから、少しがっかりする。しかし、それって作者に言わせると(あの凡作『バトルシップ』を撮った監督のピーター・バーグのことです)「俺らが作りたい映画は、そういうハリウッドの娯楽映画なんかじゃないんだ!」ということになる。たぶん。
わかりやすい感動の押し付けや、ド派手な殺戮シーンを見せたいのではない。あくまでもリアルな戦場を描くこと、現実に起きた出来事を再現して見せることに眼目があるのだろう。米海軍特殊部隊ネイビーシールズ創設以来最大の惨事と言われたらしい「レッド・ウィング作戦」というものをリアルに描くのが目的で、マーク・ウォールバーグが主演の映画なのに、彼はヒーローではない。だいたい彼自身が4人の仲間の中に埋もれてしまうくらいに、目立たない。彼らはスターとして出ているのではなく、名もない兵士に殉じる。そうすることで、この映画に貢献する。
だが、見ながらテンションは下がった。これは僕の趣味かもしれないが、映画は『ブラックホーク・ダウン』や『ゼロ・ダーク・サーティー』くらいのリアルさでいい。反対にここまでやられると、なんか少し安っぽく思えてしまう。『ハートロッカー』だって、ここまで徹底してはいなかった。だから、これは凄いと褒め称えてもいいはずなのだ。だが、僕は見ながら、このリアル志向が嘘くさく思えた。
あの信じられないラストの展開も、事実であろうとも、それを素直に受け止めきれなかった。そんなばかな、と思ってしまう。超人的なサバイバルも、ネイビーシールズの4人がタフだからと言われても、あまりに凄すぎて、醒めてしまう。