松山千春の若き日の自伝(23歳の頃書いたらしい)の映画化である。なんで今頃これが映画になるのやら、よくわからないが、興味本位で見に行った。今、松山千春をどう映画にするのか。しかも、彼を実名で描く。本人は、当然まだ十分存命してるし。千春のファンのための映画なんかでは当然あるまいし。では、なぜ?まるで企画意図がわからない。だから、自分の目で確めなくては気持ちが悪いのだ。
高校生の頃、彼のオールナイト・ニッポンを毎週楽しみにしていた。だいたいあの頃の高校生はみんな深夜ラジオが大好きだった。夜になるとラジオにかじりついて勉強してるのやら、遊んでるのやらよくわからん時間を過ごした。それが楽しかった。彼の偉そうな語り口がよかった。そして、彼の歌も好きだった。ストレート過ぎてテレてしまうような歌だったが、彼だから許せた。後ろ前がなく、思ったとおりに話をし行動もする。あの頃、そんな松山千春はほんとうに魅力的だったのだ。
1970年代の終わりのお話だ。さだまさしとか、オフコースとか、好きだった。フォーク・ソングがそのうちニューミュージックとか言われてた時代だ。なんだが、今考えると恥ずかしい。彼らの歌が、ではなく、彼らの歌に夢中になっていたあの頃の自分が、である。
さて、この映画である。悪い映画だとは言わない。だが、なんのために作ったのか、見終えてもよくわからないような代物だった。中途半端で捉えどころもない。松山千春という人間を描きたかったのか?でも、それにしては彼のどんなところに惹かれたのかまるで伝わらない。しかも、彼を発掘したラジオ局のディレクターである竹田(萩原聖人)との友情の物語でもあるのだが、2人のやり取りがなんとも通り一遍つまらない。これではTVの再現ドラマでしかない。大体主人公の大東俊介が安物の松山千春でしかないなんてつまらなさすぎ。物まねではない自分なりの松山を見せてくれなくては意味ないでしょ。
映画が描こうとしたものがなんだかわからないだなんて最低である。この素材を通してあの頃の時代の気分を描くのか、それとも松山という破天荒な男自身を描くのか。視点がはっきりしない。松山の足寄へのこだわりが映画からはペラペラなものとしてしか伝わらないのも酷い。泉谷しげるが松山の父役で出てるのだが、彼と松山の葛藤もまるで描かれないなんておかしい。この監督はこの題材のどこで勝負しようとしたのだろうか。監督である今井和久に直接聞いてみたいものだ。
それより何より松山千春自身がこの酷い映画をどう思ったのか、そっちのほうがもっと知りたい。
高校生の頃、彼のオールナイト・ニッポンを毎週楽しみにしていた。だいたいあの頃の高校生はみんな深夜ラジオが大好きだった。夜になるとラジオにかじりついて勉強してるのやら、遊んでるのやらよくわからん時間を過ごした。それが楽しかった。彼の偉そうな語り口がよかった。そして、彼の歌も好きだった。ストレート過ぎてテレてしまうような歌だったが、彼だから許せた。後ろ前がなく、思ったとおりに話をし行動もする。あの頃、そんな松山千春はほんとうに魅力的だったのだ。
1970年代の終わりのお話だ。さだまさしとか、オフコースとか、好きだった。フォーク・ソングがそのうちニューミュージックとか言われてた時代だ。なんだが、今考えると恥ずかしい。彼らの歌が、ではなく、彼らの歌に夢中になっていたあの頃の自分が、である。
さて、この映画である。悪い映画だとは言わない。だが、なんのために作ったのか、見終えてもよくわからないような代物だった。中途半端で捉えどころもない。松山千春という人間を描きたかったのか?でも、それにしては彼のどんなところに惹かれたのかまるで伝わらない。しかも、彼を発掘したラジオ局のディレクターである竹田(萩原聖人)との友情の物語でもあるのだが、2人のやり取りがなんとも通り一遍つまらない。これではTVの再現ドラマでしかない。大体主人公の大東俊介が安物の松山千春でしかないなんてつまらなさすぎ。物まねではない自分なりの松山を見せてくれなくては意味ないでしょ。
映画が描こうとしたものがなんだかわからないだなんて最低である。この素材を通してあの頃の時代の気分を描くのか、それとも松山という破天荒な男自身を描くのか。視点がはっきりしない。松山の足寄へのこだわりが映画からはペラペラなものとしてしか伝わらないのも酷い。泉谷しげるが松山の父役で出てるのだが、彼と松山の葛藤もまるで描かれないなんておかしい。この監督はこの題材のどこで勝負しようとしたのだろうか。監督である今井和久に直接聞いてみたいものだ。
それより何より松山千春自身がこの酷い映画をどう思ったのか、そっちのほうがもっと知りたい。
この映画を記事にして下さってありがとうございます。酷い映画との感想ですが、この記事をきっかけに、どれくらい酷いか観てみようかな‥と思った人も中にはいるかもしれません。
千春さんは‥
「周りの人にとっては、単なる映画でしかないかもしれないけど‥観ていて、場面の節々に、思い出が詰まっていて、最初から泣けてきた。」みたいな事を仰っていました。
「何と言っても素晴らしかったのは泉谷さんの演技だね。大東は、本当に頑張ってくれたと思う。演技も素晴らしい!」と仰っていました。
完成した映画を、竹田さんの奥さんやお子さん、お孫さんと一緒に観て、最初から涙、涙‥
だったそうです。
千春さんは、多くの方々に観ていただきたいと仰っていました。
突然、長々と失礼いたしました。
共演者や松山さんも大絶賛だったそうです。