クアトロの壁にワインのラベルを額に入れて飾ってあります。それぞれ、クアトロの父の思い出のワインなのです。今日はその中のひとつのワインの物語。
白い生地に金文字で「50&50」と書かれたワインのラベルの額があります。これは、イタリア・ワインで「チンクアンタ・エ・チンクアンタ」と読みます。金文字の下には、ふたつの会社名と何やらサインがあります。アヴィニョネージ社とカパネッレ社が共同で作ったワインということです。サインは両社の社長のものなのでしょう。アヴィニョネージ社が自慢のメルローを提供し、カパネッレ社が自慢のサンジョベーゼを提供し、ふたつのブドウを50%づつ使って作られたワインです。だから「50&50」なのです。
イタリア・ワイン・ブームが起きたのは、いつごろだったでしょうか。90年ごろだったかもっと以前だったか忘れてしまいましたが、その頃にこのワインも大ブレークしました。僕も、ちょうどイタリア・ワインに目覚め夢中していろいろなイタリア・ワインを飲んでいたころでした。やはり、このワインはピカイチで僕のお気に入りになりました。今も人気は高く、かなり高額で取り引きされているようです。昔は、5千円だったものが今は3倍ぐらいの価格のようです。フランス・ワインのように規則や伝統にとらわれず自由な発想でワイン作りを始めたイタリア・ワイン界を代表するようなワインという感じがしています。しばらく飲んでいないワインになってしまいましたが、今飲むとそれほどの感動はないのかもしれませんね。