クアトロのシェフが子供の頃、喫茶店のナポリタンが全盛であったと思う。
かれこれ20年以上前のことだ。
当時のナポリタンはどういうものだったか振り返ってみた。
思い浮かぶナポリタンのひとつに、ガソリンスタンドに併設されていた喫茶店のナポリタンがある。
給油の合間に、その喫茶店でナポリタンを食べるのが楽しみであった。
カウンター席だけのお店だ。
ナポリタンを注文すると、冷蔵庫から半茹でにしたパスタを取り出す。これを再び茹でるのだが当然腰は抜けている。しかし、そのうどんのような麺こそがナポリタンの味である。
使う具はソーセージとタマネギとピーマンと缶詰のマッシュルームだ。
フライパンでそれらの具を炒める。ケチャップをトマトピューレで伸ばしウスターソースを隠し味にしたと思われるソースを加えてさらに炒める。野菜炒めの要領である。
そこに茹でたスパゲッティを加えてさらに炒める。ソースやきそばの要領である。
そして空焼きしてあった熱々の鉄板に盛付ける。ジュウジュウといっているうちに運ばれてくる。粉チーズとタバスコを好みでかけてはふはふと云いながら食べる。
さらに目玉焼きが添えられるメニューもあったように思われる。
注文してから食べ終わるまでにさほどの時間はかからない。食べ終わるとちょうど車のガソリンも満タンになって点検も終わっているという寸法だ。
昔懐かしいナポリタンの進化形をクアトロはただいま試作中である。
乞うご期待。