クアトロの夜のヒマな時間に、ワインの勉強会を開いている。
講師はクアトロの父であり、受講生はクアトロのシェフである。
クアトロで使っているワインを一回一種類に絞って試飲をしている。
ちゃんとレポートを取ってまじめに勉強している。
色、香り、味わい、余韻、その他と分けて二人で印象を述べつつメモを取る授業内容である。
そのワインの特色やブドウの話、その地域の話などワインに関わる基礎的な話を織り交ぜるようにしている。
クアトロの父の先も短いと懸念したクアトロ・シェフは、今の内にクアトロの父の知識を受け継ごうとしている。
このところのクアトロはヒマな日が多く、ワインの勉強のテーマも早くに尽きてしまうかもしれないと心配している。
先日は、ソーヴィニヨン・ブランの柑橘系の香りを作っている物質“チオール”は、銅と接触すると消えるという実験をした。
ワイングラスに十円玉を入れ、柑橘系の香りの強いソーヴィニヨン・ブランを注ぎ、グラスを揺すっていると、不思議と香りが無くなった。
なかなか高度な勉強もしているクアトロのワイン勉強会である。
十円玉は衛生上新価を使った。平成二十一年ものである。
古いビンテージの十円玉ではどうなるか、興味のある方は試していただきたい。