車窓にぼんやりと目をやる少女は、秋の深まりに何を思うのだろうか。オンジと暖炉で食べたあのチーズとジャガイモの美味しさを思い浮かべているのかもしれない。少女ならずとも、秋が深まると思うものだ。粉を吹くようなホカホカのじゃがいもに熱々に溶けたチーズが絡む。ハフハフと云いながら熱いうちに口にほうばる。体と心が温まって幸せな気持ちになる。今なら、クアトロで「じゃがいものラクレットチーズ焼き」が食べられる。そして、よく冷えた白ワインを注文する。想像しただけで少し幸せになれる。後は実行すれば、もっと幸せになれる。きっと少女はそんなことを考えているのだろう。
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