用事もあって、柏駅西口にある柏第一小学校近辺を散策する。
この柏一小は、クアトロの父の母校だ。
柏で100年以上の歴史のある小学校だ。
柏駅東口から踏切を渡ってこの柏一小までの商店街を柏一小商店街と呼んでいた。
この商店街をクアトロの父が歩いていたのは、もう半世紀前の話だ。
商店街の駅側の入口の帽子屋さん、バターケーキが懐かしいケーキ屋さんも無い。
踏切も無くなっている。
踏切の近くのパーマ屋さんの息子は、ガキ大将だった。
駅から踏切わ渡ったところにあった魚屋も、八百屋も、鳥屋も、日本そば屋も、駄菓子屋もコロツケ屋もすでにない。
銭湯もあったが、今は駐車場になっている。
この銭湯の近くのアパートに住んでいたクアトロの父だ。
朝、友達が「学校行くよ」と声をかけてくれた。
小学校の近くまで行くと、横道に入ったクアトロの父。
クアトロの父が子供の時、庭に鶏頭の花が咲くおしゃれな一軒家があった。
家では時折ピアノの音が聞こえる。
ここの娘が憧れの同級生だった。
今では、その家があるはずもないのだが、歩いてみたかった。
鶏頭の花は、毛糸の花だと思っていたのも懐かしい。
鶏頭の花もなく、道に落ちた銀杏を掃除するおばあさんが、訝しげにクアトロの父を見る。さて、柏一小の校舎は建て替えているようだった。
クアトロの父が使っていた校舎なのだが、コンクリ3階建ての立派なものだったが、半世紀ともなると当然である。
昔の思い出に浸ったクアトロの父の休日。
クアトロの何気ないサンマのスパゲッティ、切り立ての生ハム、パルミジャーノのかたまり。
クアトロの食の光景も、いずれだれかの懐かしい思い出になるのだろうか。