ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チーズの物語2025~シュロプシャー・ブルー

2025年02月23日 | チーズの話

クアトロでブルーチーズを注文すると、オレンジ色のチーズが運ばれてきた。
「あのー、ブルーチーズを注文したのですが・・・」
「はい、ちゃんと青カビが入っています」
クアトロの父の応対は、つっけんどんである。
しかし、よく考えてみるとブルーチーズはたしかに青カビで熟成したもので、全体が青い色をしている訳ではない。
通常のブルーチーズは白い生地に青カビが映えて青っぽく見える。
それにしても、クアトロのブルーチーズ“シュロプシャーブルー”は不思議な色をしている。
イギリスの伝統的なチーズなのだが、カボチャのケーキにカビが生えたようなもの。
カボチャ色のこのブルーチーズを渋々ながら食べてみると、しっとりとした口当たりに、辛味、甘み、渋みがほどよく感じられ、とてもコクのある味わいだ。
これならば、ブルーチーズのとがった味わいが苦手な人にも美味しい。

さらに、このブルーチーズに合う白ワインを注文すると、オレンジ色のワインが運ばれてきた。
「あのー、このチーズに合う白ワインを注文したのですが・・・」
「はい、色はオレンジでも白ワインなんですけど」
このチーズにおすすめはイタリア・フリウリの“ゴシップ”というワイン。
このワインは、完熟でピンク色になるブドウの皮目を熟成中の白ワインに浸して造るために、このような色になり、コクのある白ワイン。
このような白ワインを今“オレンジワイン”と呼び世界的にブームになっている。

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魚の物語2025~寒の太刀魚

2025年02月22日 | 魚の話

寒さがつのる今日この頃。
この時期、冷たい冬の海を越す寒の魚は油が乗って特別に旨い。
今日のクアトロのおすすめは、寒の太刀魚。
この時期の太刀魚は脂の乗りがよく、刺身も焼きも旨い。
前進筋肉のような魚体に乗った脂は、くどさが無く切れ味するどい旨味である。
冬にじっと耐えた太刀魚は、三船敏郎の用心棒のように、いよいよ最後の決闘に向かう。
「クアトロの爺さん待たしたな」と、太刀魚のカルパッチョの登場である。

 

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ワインと魚の物語2025~フリウリのゴシップと気仙沼の初カツオ

2025年02月21日 | 魚の話

気仙沼に初カツオがあがった。
早ければ良いというものでもないが、初カツオは春の訪れを知らせる。
南の海で生まれたカツオは、北上しオホーツクで一人前になって帰ってくる。
気仙沼あたりを北上していく初カツオはまだ若いカツオで、脂の乗りは当然少ないが、締まった赤身の肉質はさっぱりとしていて実に美味しい。
初カツオは通好みの味わいだろう。
この初カツオに合わせるワインにイタリア・フリウリの“ゴシップ”はいかがだろう。
フリウリは、イタリアの白ワインの聖地と呼ばれる土地。
イタリアとオーストリア、スロヴェニアとの国境にあるのがフリウリ。
文化的にも、イタリアらしくないところで、住人は生真面目な人柄とか。
このフリウリに、ディ・レナルドと云う評価の高いワイナリーがある。
そのディ・レナルドから“ゴシップ”と云う名前のワインがクアトロに入荷。
このワインは、白ワインである。
ロゼワインのように見えるが、ピノ・グリージオと云う灰色のブドウの皮を浸して作るため、皮目からこのような色とコクが出るワイン。
このゴシップが、白ワインでは物足りないが、赤ワインでは重すぎるような、「カツオの和風サラダ仕立て」に良く合う。
江戸っ子が競って食べる初カツオ。
豊四季っ子は、クアトロでゴシップというワインと共に競って初カツオを食べるのだろうか。

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日本酒の物語2025~水芭蕉・春酒

2025年02月20日 | お酒の話

クアトロは、日本酒を扱う変わったイタリアンである。
そのきっかけが、群馬県川場村永井酒造の“水芭蕉”に出会ってからのこと。
永井酒造のある川場村は大和武尊の名前をもらった武尊山(ほたかやま)の梺にある。
村には山からの雪解け水を集めたいくつかの小さな川が流れ、その小さな川が集まり利根川の大河となる。
永井酒造の敷地には、武尊山からの伏流水が湧き出ている。
その水は酒造りに理想的な軟水。
まずは美味しい水と恵まれた自然がありき。
それら地の利を活かし、昔ながらの伝統をも重んじつつ、近代化を進め新しい日本酒の境地を開こうとしている蔵がこの永井酒造である。
すっかり水芭蕉がお気に入りのクアトロの父である。
そして、この蔵の水芭蕉・春酒が今年もクアトロに入荷。
水芭蕉ならではの青リンゴやラフランスのようなフルーツ香に、優しい甘み、そしてキレのある旨味。
今日は、さかなへんに春と書く鰆のカルパッチョに合わせてみよう。

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ベスト・キッド・クアトロ

2025年02月19日 | 映画の話

色々と映画を観ていると、お宝映画に当たることがある。そのひとつに「ベスト・キッド2」を挙げることが出来る。
「ベスト・キッド」一作目は、とても良く出来ていたが、この「ベスト・キッド2」はひどい。
沖縄を舞台にしているのだが、その沖縄の描き方があまりにもひどすぎる。
やたらにお辞儀をしたりするのはまだ良いのだが、台風のシーンや祭りのシーンなどは、もう笑うしか無い。
電電太鼓のラストも笑撃である。
それでもこの映画の日本らしい教訓は良かった。
空手道場にも、二本の掛け軸がある。
“空手無先手”
“先正其心”
とある。
「ミヤギ、これは何」
「ダニエルさん、これ空手のルールです」
「ナンバーワン、空手は攻撃をしません」
「ナンバーツー、迷ったらルール・ナンバーワンに戻りなさい」
「ダニエルさん、わかりましたか」
これは、なかなかウンチクのある言葉だ。
クアトロの父も、その空手の心を継承するのだった。
“クアトロ有素材”
“先正其心”
クアトロはまず素材ありき。
素材の美味しさをどう引き出すかが大切だ。
そして、迷ったらルール・ナンバーワンに戻る。

クアトロは、明日も厳選した素材をどうベスト・キッドするのか・・・

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