りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

ネットからひとつかみ。~フラッシュ・ザ・ナイト~

2009-12-09 | Weblog
あれは、今から22年も前のことだ。

1987年。僕は高校3年生だった。
クラスメイトにDちゃんという女の子がいた。
彼女は、個性的な女の子だった。
ファッション、音楽、イラストレーション・・・etc.
すべてが他の女の子と少し違っていた。
ひとことで言うと、“トンガッた”娘だったのだ。

そんな彼女となぜか僕はウマが合った。
休憩時間や放課後に、よく音楽やファッションの話で
盛り上がった記憶がある。
そんなある日。夏の終わりだった。
Dちゃんが、とあるカセットテープを2本貸してくれた。

「これ、メチャクチャいいから、聴いてみて!」

聴く前からある程度、音楽的なジャンルはだいたい察しがついていた。
たぶん、いわゆる、パンク系だ。しかも、インディーズレーベルの。
Dちゃんは、そういう音楽を嗅ぎ分ける能力にすこぶる長けていたのだ。
家に帰って、コンポにカセットテープを入れた。
1本目は、ボーカルの声色が「あれ?外国人???」と勘違いしてしまうような
個性的なバンドで、サウンドもエッジが利いているが、パンクというには少し
甘く優しいイメージを僕は持った。
そのバンドは、それから半年ほど後にメジャーデビューし、そして1年後に大ブレイクした。

パーソンズ、だった。

もう1本のカセットテープ。
こちらは難解だった(-_-;)
甲高い悲鳴のようなボーカル。リズムもメロディラインもメチャクチャ(素人にはそう聴こえた)
しかも「猿の宝石」というタイトル・・・
人をバカにしているのか
・・・そう思いながら、A面を聴き終えてカセットテープはB面にリバースした。
いきなり、この曲が流れて来た
A面にはなかったようなメジャーなメロディ。サウンド。
ボーカルも、聴きやすい(笑)

「お、いいじゃん

素直に、そう思った。
曲名を知りたくて、僕はカセットケースを手に取った。
カセットケースには、Dちゃんの文字で「フラッシュ・ザ・ナイト」と書かれてあった。

翌日、Dちゃんにカセットテープを返した。
「どうだった」とDちゃん。
「“フラッシュ・ザ・ナイト”はいい曲だったね」と僕は正直に答えた。
Dちゃんは僕の答えに満足そうに何度も頷いていた。

しかし、このバンドは結局、メジャーデビューはしなかった。
そのうち、僕も時間の流れの中でこのバンドのことも、そして
「フラッシュ・ザ・ナイト」も、忘れてしまった。
しかし今回、僕が知っているレアな音楽を探すことを目的に、
ダメもと承知でYOU TUBEで「フラッシュ・ザ・ナイト」と検索してみた。

あった・・・

しかも公式(らしい)PVが。
ホントに、驚いた。
そうだ。バンド名は「ミン&クリナメン」っていうんだった。
22年ぶりに思い出した。
そして、22年ぶりに「フラッシュ・ザ.ナイト」を聴いてみた。
久しぶり。いいじゃん。今でもいいじゃん。
夜、一人でドライブする時のBGMにいいかもしれない。

「ミン&クリナメン」がその後どうなったのか、僕は知らない。
きっと、解散したのだろう。
ボーカルの女性は、もしかしたらどこかで細々と音楽活動か演劇活動でも
しているかもしれない。。。。

ちなみに、僕にカセットテープを貸してくれたクラスメイトのDちゃんとは、
今では音信不通になってしまったが、風の噂では、京都でグラフィックデザイナーと
して活躍しているそうだ。
Dちゃん、元気?
今でもトンガってるかい?

ミン&クリナメン「フラッシュ・ザ.ナイト」


コメント
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