りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

あの日にドライブ。再読。

2011-11-05 | Weblog
荻原浩氏の「あの日にドライブ」を読んでいる。

この本は、ずいぶん前に購入して、その時もこの作品のことをブログに書いた↓
http://blog.goo.ne.jp/riki1969/e/4f8dfa80a6f7be6a74b798332ba740c0

そのブログは2008年11月に書いているから、
3年ぶりにページを開いたことになる。

僕はこういう本の読み方が多い。
読書は趣味だが、「今月の新刊」とか「100万部突破!大ベストセラー!!」と
いうような本を購入して読むようなことはほとんどしない。

書店にしろ図書館にしろ、本棚に並んだ背表紙を見て、自分自身が“いいな”と
直感的に思った本を選んで読む。
この本もそうだった。

そして一度読んだ本を、すぐに「BOOK OFF」のような古本屋へ持ち込むような
こともしない。
読み終えたら、本棚に置いておく。
そして今回のように、忘れた頃にまたページを開く。

歌や絵画がそうであるように、本もまた、時間や年齢を経て読むと、初めて
読んだ時と違う印象を受ける場合が多々ある。

再読した「あの日にドライブ」もそうだった。

最初に読んだ時は、主人公(43歳の元エリート銀行員のタクシードライバー)が
抱く日常や仕事への閉塞感や過去(最も自分が輝いていた時期)への憧憬の部分に
共感することが比較的強かった。
当時の自分よりやや年上で、これから自分にも訪れるかも知れない他人事ではない
“未来”に、僕自身も怖じ気づいていたのかも知れない。

しかし今回読んでいて、主人公とほぼ同い年になった僕の琴線に最も触れたのは、
日々の仕事や生活の中で主人公が自問自答し続ける「人生の真理」だった。

人生とは、何か?
何が人生を決定づけるのか?
そして、いったい何が人生にとっての大切なのか?

タクシーのフロントガラス越しにそんなことを考える主人公の心理描写に、僕の琴線は
大きく揺れた。

詳細は、まだ未読の方のために伏せておくが、ちょっと日々の生活や日常に疲れている方
(特に同世代の男性)は、読まれても損はしないと思う。

小説も、時代や年齢とともに、読み方が変わる。
それは、小説が変わったからなのか、
それとも、時代が変わったからなのか、
それとも、自身が変わったからなのか・・・。

どのような理由であっても、同じ本を再読するのは悪くはない。
コメント (2)
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