りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

横川。

2014-06-04 | Weblog
昨日は、仕事で広島へ行った。

場所は、西区横川。
20歳の頃、ワタシが暮らしていた街だ。

今までも仕事で広島へ訪れることは多々あったのだけど、仕事絡みで
横川へ来ることは、なぜか一度もなかった。

今は生まれ育った場所で暮らしているワタシにとっては、家を出て
初めて独り暮らしをはじめた街だからか、横川の方もよっぽど故郷の
ような感覚がある。

だからといって頻繁に訪れるわけではないし、仮に訪れたとしても、
ワタシが暮らしていた25年前の横川とは、街の表情もすっかり変わって
しまった。
だから、今回の来訪で街の風景を目にしても、ワタシの中に必要
以上の感慨が生まれることはなかった。

それでも街がそっくり全て変わったわけではないので、名もなき通りや
古い雑居ビルといった昔の面影を残している風景の断片が、運転していた
クルマの車窓越しに、一瞬、視界に入ることがあったのだけど、そういう時は、
さすがにハッと息を飲んでしまった。

そんな風景を目にすると、そこから25年前の、20歳の、まだ何者にもなっていない、
半人前以下のワタシが、あの頃の姿のままでヒョッコリ現れるんじゃないか?と
、あらぬ錯覚をしてしまいそうになったのだ。


もしも。


もしも、本当にそんなことがあったならば・・・25年の時間を経て、仕事で
横川に訪れた40代のワタシを見て、20歳のワタシはどう思っただろう。

20歳の頃にやりたかった仕事に就いて、しかも今でも続けられていることを
素直に喜んだだろうか。
それとも、20歳の頃よりも、ちょっと疲れた表情をしていることを不安に
思っただろうか。

横川の街並みと同じように、断片的な面影は残っていても、ワタシも
すっかり変わってしまった。

横川の古ぼけたアパートで、ただただ、自分のためだけに生きていたあの頃のワタシは、
今のワタシをいったいどんなふうに見ているのだろう。
コメント
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