夕べ見た夢の話。。。。
以前勤めていた会社に、僕はまだ勤めていた。
従業員200人の広告会社。その本社勤務。配属はもちろん、制作部デザイン課。
しかし、ある日突然、僕に人事異動の辞令が下った。
「りきる、制作部デザイン課から業務部経理課に転属を命ずる」
15年間、一貫としてデザイン畑で働いてきた僕は、その辞令が掲示された
社員専用のサロンの掲示板の前で、呆然と立ち尽くすだけだった。
そんな僕に、何人かの同僚が肩を軽く叩きながら通り過ぎて行く。
それぞれ勝手なこと口にしながら。
「がんばれよ」
「業務部っつったら、女だらけじゃん
、いいよなぁ」
「むふふふふ・・・・(悪意の満ちた含み笑い)」
翌日早々から、僕は経理課の社員として働くことになった。
昨日までデザイナーだった僕は、それまで出勤する際の服装なんて
あまり気にかけなかったが、今日は入社以来、初めてネクタイを締めて出社した。
朝、ネクタイを上手く締められない鏡の中の自分に苛立った。
もっと苛立ったのは、仕事の内容だった。
意味が、分からないのだ。
帳簿?粗利?仕入れ伝票?対前年比?収入印紙?顧客管理名簿????
「領収書」という言葉以外は、まったく理解できなかった。
僕はデスクの上でひたすらボーーーーーーっとしているだけだった。
当然ながら、そんな僕に経理課長からカミナリが落ちた。
「おいっ
、お前何やってるんだっ
、働かんかっ
」
働けって言われても・・・
結局、僕はデスクに座ったまま、終業時間を迎えた。
翌朝、僕は経理課長に呼ばれて、一冊の冊子を投げつけるように渡された。
表紙につがいのカナリヤが載っていた。見覚えがある。
それは、計算ドリルだった。
小学生の頃、算数で使っていたドリルだ。
「それで、一からやり直せ」
経理課長は僕と目を合わせないまま、そう言った
デスクも、みんなから離されて、経理課の最奥部の書類棚と壁の隙間の
僅かなスペースに強引に押し込まれていた。
僕は隔離されたそのデスクに座り、計算ドリルのページをめくり、
計算をはじめた。
2ページ、3ページと書き進んで行くうちに、涙腺が緩みはじめた
“俺は・・・何やってるんだろう・・・”
唯一の希望は、デザイン課から経理課に移る時、段ボール箱に荷物をまとめていた
僕の背後で、デザイン課長が僕に言ったひと言だった。
「社長に直接会って、またお前を必ずデザインに戻してもらうから。だから少し間
だけ我慢しておいてくれ」
その言葉を思い出した僕は、涙が止まらなくなっていた。
ポロポロと涙が両目からこぼれ落ち、6ページまで進んでいた計算ドリルの紙面を
僕の涙が濡らした。。。。。。。
・・・・そこで、目が覚めた。
夢だった。すべて、夢だった。
“よかった~~~
”
安心した。僕は心の底から、安心した。(いや、ホントに
)
あまりにも安心したので、いつになく僕は威勢よく布団から飛び起きた。
飛び起きて、ふと、下半身を見た。
シャツとパンツだけで寝ていた僕のパンツの中から、僕の“ドリル”も、
威勢よく飛び出していた
・・・・みんな、僕は元気だ(笑)
ちなみに、明日で39歳だ(爆)