rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

木の葉舞う、高く澄んだ青い空に何を思う

2012-12-09 16:44:57 | 随想たち
日本海側から北海道にかけての突風と猛吹雪は、分水嶺によって隔てられ、太平洋側のこのあたりは、連日晴天続きだ。
今日も、風邪は強く吹いているが、どこまでも高く澄んで青い空が広がっていた。
昨日の風で落とされた落ち葉が、庭のいたるところに吹き溜まっているけれど、風が吹く間は掃除のしようがない。

先日の夕方、三陸沖を震源とする大きな地震があり、昨年の恐怖が足をすくませた。
火の元だけは気をつけて、急いで階下に下り、成り行きに用心するしかなかった。
あれだけ大きな地震があったのだから、その後影響を及ぼさないことはないといわれ、最悪のことも想定し心積もりしているようでも、いざとなると動揺は抑えられない。
命を脅かすものは、地震などの天災だけではなく、たった今の先など、確定したものなどないのに。
未熟な不完全で無力な生き物たちは、何かを選択しているようで、実のところそうでなかったりもする。
絶えずさまざまな偶然の積み重なりで、ことが進んでいるように錯覚しているのではないか。
それでも、あいまいな未来を良いものにしたくて、日々努力し何かを選び取っていると思っていたいのだ。

宿っていた木から吹き飛ばされ、宙をくるくるひらひらと舞い落ちていく木の葉に、人の生を重ねて見た。
悲しい生き物だとしても、その命のあるべき理想的なまっとうの仕方を、全ての人に願わずにはいられない。
どこの国であろうと、どの民族であろうと。

でも、やっぱりすぐさま身に危険が迫ったならば、それから逃れたい、生き延びたい、とわが身を思ってしまうことはどうにもならない情けないサガ。
ちっぽけな宙に舞う木の葉であることを、いやというほど思い知らされているのであった。