rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

偏向報道まっさかり

2014-12-24 23:55:13 | つぶやき&ぼやき
テレビを見ていることは少ないけれど、それでも時計代わりに流している朝のニュースもどきだけでは、事件の大小はあるけれど日本は概ね平和のようだ。
しかし、ゆうちょと簡保の株式上場、原発事業推進への転換、残留農薬基準の緩和、輸入偏重型による食品の価格上昇、いろいろと由々しき問題が着々と進められている。
国民の関心が届きにくいよう気がつかないように、あまり触れずさらっと流してしまおうとでもいうように。
これを偏向報道と言わずしてなんと言おうか。
力のある企業の意向重視の政策は、どこの国でもあることといえばそれまで。
金は力なり。
貧乏人や庶民は金持ちたちのおこぼれを与れといっても、いつ滴り落ちてくるかわからない富のしずくを待っている間に死んでしまうだろう。
ペンは力なり。
今の時代、ペンは黙して語らず。
わが国では、ペンが世の中を変えたことがあっただろうか。
おとなしいヤギたちは、ペンで書かれた紙ももぐもぐただ食べてしまうだけ。
約80年前の時代をなぞるようなことにはならないよう、気をつけていかなくてはいけない。

「ホビット 決戦のゆくえ」

2014-12-22 23:45:39 | 映画
念願叶い、やっと劇場で「ホビット 決戦のゆくえ」を観ることができた。
しかも初3D。
前作はDVDを借りて観たのだが、これはホビットシリーズの中で最も完成度が高い。
展開早く、ストーリーの回収をしつつ「ロード・オブ・ザ・リング」へともきちんとつながりを持たせ、2つの物語がさながら指輪のように円環状に廻り続くのだ。

しかし、無敵の竜スマウグがもっとも命の短く弱い人によって倒されたり、野望から程遠いホビットに力の象徴が渡り世界の命運が託されるとは、なんとも皮肉といえよう。
それはトルーキンが理想とする世界のバランスなのか、あるいは警鐘なのだろうか。
好戦的で排他的な森のエルフの王スランドゥイルの鎧の中には、永遠にも等しいその命の中で経てきた悲しみが蓄積され、愛の残酷さを身に沁みたがための無常観、いや虚無が詰まっていた。
これも戦いによって失われる命が引き起こす負の遺産だ。
あと、金銀財宝が持つ強力な魔力についても、ドワーフの王スラインとその息子トーリン・オーケンシールドの心が蝕まれていくさまを描き、権力の魔力、恐怖による変節や盲従などは、2つの物語を通して語られている。
この、誰にも思い当たる事柄が縦糸となって織られていく物語に、魅了されないではいられない。

「指輪物語」の本があるにもかかわらず、未だに手が出せないのは、そのボリュームと話の重厚さに怖気づいているから。
映画をすべて観終わった今、挑戦してみるべきだろう。
さて、読みきれるか。
来年の課題である。

不死鳥ドレスデン

2014-12-20 23:02:46 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」冷戦時代の旧東ドイツの都市ドレスデンは、ザクセン州の州都でエルベ川の谷間に位置する。
町並みはバロック様式の建物が多く、街のシンボル「君主の行列」という壁画は、25,000枚のマイセン製タイルで作られている。
この時期、街には580年前からクリスマスマーケット「シュトリーツェルマルクト」が開かれ、高さ14mのクリスマスピラミッドが目印だ。
このマーケット内にある「ドレスドナー・クリストシュトレン」では、クリスマスにドイツで食べられる名物菓子シュトレンを無料で味見ができる。
このシュトレンは、ドレスデンで生まれたドライフルーツがたっぷりとはいった固く日持ちのするケーキ。
クリスマス前になると腕利きの菓子職人が集まって、腕によりをかけて総重量4トンにもなる巨大シュトレンを作り街を練り歩く祭り「シュトレンフェスト」があり、市民や観光客にシュトレンを振舞う。
ドレスデン城の中庭では、中世の町や服を再現した中世のクリスマスマーケットが開かれる。
中世では公衆浴場がマーケット内にあったことから、それも再現されている。
90分1500円ほど、ホットワインを飲みながら大きなたるの浴槽に数人で入浴するのだ。
「シラーガルテン」は人気のレストランで味わえる郷土料理”ザクセン風ザウワーブラーテン”は、牛肉を酢に浸け込んでから強火で焼きまた酢に浸けて作るいわば保存食で、肉が柔らかくなって食べやすいことから近年人気が高い。
「プフンズ・モルケライ」は、1890年から続く世界一美しい乳製品の店として有名。
店内全面が、この店の由来である酪農をモチーフとしたタイル絵で飾られている。
バターを作るとき生成されるバターミルクは、カルシウムやミネラルが豊富で、この地方では家庭で多く飲まれる。

ドレスデンから車で1時間のところにあるザイフェンは、おもちゃの街ならでは、人口3000人のほとんどがおもちゃに携わるこの町に、おもちゃ工房は100軒がある。
ギフトショップ「シュピールツォイク・シャハテル」は、良質の木製の飾り物クリスマスピラミッドを扱っており、一生ものに相応しい品質だ。
「フォルカー・フュヒトナー工房」は、元祖くるみ割り人形を作り出した工房で、1870年優雅に胡桃を割りたいという貴族の要望に応えたのが始まり。
「クリスティアン・ヴェルナー工房」のクリスティアン・ヴェルナーさんは、輪切りにした機をろくろに設置し、回転させながらのみで削りそれを切っていくと動物の形が出来上がる、200年前に考案された技術の数少ない継承者。

クリスマスの一ヶ月前からのカウントダウン期間をアドベントといい、クリスマスの飾り付けを家族で行い毎日一つずつランプを灯したりする。
アドベントカレンダーに一日一個ずつのプレゼントを入れておき、毎日子供たちがプレゼントをもらえる楽しみだ。
大晦日には、鉛を溶かして水にたらし固め、その形で来年の運勢を占う。
ライオンは友達が増え、魚は賭け事に勝つ、剣は成功するなど。

ドレスデンは、第二次世界大戦の末期、連合軍によって無差別爆撃によって街が塵芥に帰した。
その後、爆撃前の資料を基に、市民の情熱により元の姿を取り戻す。
今日のドレスデンを見る限りでは、そのような壮絶な過去があったと思えないだろう。
ひとえに街に対する人々の誇りが、ドレスデンを不死鳥のようによみがえらせたといえよう。
街・文化、それらに誇りを持てるということ、そして他の街に住み違う文化を持った人々を認めるということが今こそ必要なのだと思うのだった。






瞑想音楽、デヴィッド・シルヴィアン

2014-12-19 23:23:21 | 音楽たちーいろいろ


David Sylvian - The Ink In The Well

深い森にいるような、穏やかな海中に漂うような、そんな心持になる音楽を創るデヴィッド・シルヴィアン。
僧院の回廊で瞑想するに相応しいともいえる。
私は、それらの空間でゆっくりと泳ぐ夢想魚。
音に満たされ詩を食べて生きるのだ。
なんと豊かな世界。
私も創ってみたい、心が泳げるアクアリウムを。
そこに、私みたいな夢想魚が棲みついてくれたなら、本望だと思えるのだ。



September

日本に民主主義は根付かない

2014-12-18 23:22:19 | つぶやき&ぼやき
消費税10%施行を延期したので税源が確保できないため、子育て手当てを2015年度分廃止し低所得者へは給付の減額、介護報酬引き下げだそうだ。
先の選挙の結果を受けて政権与党は強気だ。
しかし、投票率が53%を下回っての民意の意味するところは、その裏づけとなるのだろうか。
日本に民主主義は根付かない。
政権交代をできる政党が育たなかったのは、1500年にわたる天皇を戴いてきた日本人のメンタルに深くかかわっているように思う。
政権は天皇、貴族、武士、政党と移り変われど、頂点にはいつも天皇がいる。
日本人において政は、常に上から降りてくるもので、民が自ら変革するものではなかった。
だから、開国後西欧に倣って議会制民主主義を導入したあと、戦後に至ってはなし崩しに形骸化の一途を辿り、これではまずいと舵を切った時には後の祭り、烏合の衆によって崖を転がり始めたのだ。
選挙に行かない国民のせいと言えばそれまで、けれどその原因は深いところにある。
いつからかデモ(これについては行われていても報道はなされない)やストライキが日本から消え去ったのと同じ。
民衆は、牙を抜かれた木偶と改造され、与えられた快楽と日々の糧を得るために昼夜問わず働き老いさらばえるのだ。
目先の経済効果ばかりをあげつらい、大切なことから目を背けさせようとする政権がまだまだ続く。
もう少し状況が悪くなった頃に、国民は目が覚めるのだろうか。
完璧なシステムとはいえないけれど、民主主義はなかなかいいと思うのだが。