体外受精・顕微授精に進まれておられる患者さんにとられましては、
「私達にとっては、基本的な事だわ。」となりますが、
多少参考になる事も加味して書いて参りますので、
お読み頂ければ幸いです。
当院では、
早い段階で、まずホルモン検査をお受け頂いております。
採血でFSH・LH・E2・PRLという4種類のホルモン値を調べます。
その値や卵胞の生育状況から、
軽い排卵誘発剤をお出しする方もいます。
特に卵巣年齢の高い方や、
あとひと押ししたら良い卵が排卵する事が出来ると判断した場合などです。
その場合の排卵誘発剤は飲み薬になります。
当院では”クロミッド”というお薬をお出ししております。
(注:ただしこのお薬は長い期間はお出ししません(除:AIH&ART)。
1~5周期位なら大丈夫ですが、それ以上長い期間使用すると頚管粘液が減少するなどの副作用が出るからです。
ですので、何とか1~5周期でご懐妊頂けたらといったところです。)
お薬に抵抗のある方々は、
卵巣に直接働いてしまうのではないか?
卵巣が腫れてしまったらどうするのか?多胎になったらどうするのか?・・・など、
とても心配して「私は絶対に飲みません。」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
飲まなくても確実に妊娠に繋がるだろう方には処方致しませんので・・・。
このお薬を利用して、
あなたが望む結果を一日でも早く手にしましょう~という事です。
専門家が出すお薬ですので、安心して服用して頂きたいと思います。
お薬というものは、疑いながら服用しては良い結果には繋がりません。
容量を守って服用され、一日でも早く御自分達の望みを叶えて欲しいと思います。
”クロミッド”とは、軽度の排卵障害がある時に処方されます。
卵巣に直接働くものではなく、
脳の視床下部に働きかけて、
FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)の分泌を促します。
投薬終了後、通常は7日前後で排卵がおこります。
(注:個人差がありますので、いつ排卵するかは超音波検査で確実に把握する事になります)
より正確な排卵日確定は、超音波検査がベストです。
基礎体温の観察は、あくまでも目安でしかありません。
次回は、
”クロミッド”では効果が出ない方へのお注射について書かせて頂きます。
それ以降、卵巣年齢を若く保つには?についても書かせて頂きます。
2008年に不本意な結果が出た方々も、
是非2009年には良い結果を手にして頂きたいものと切に願っております。
ーby事務長ー