昭和16年の夏休みに、小学六年生の私は父と逗子の海に行き、
その様子を、障子紙に描き絵巻物にし、夏休みの作品として提出しました。
その中の、駅で切符を買う行列の中に、
パナマ帽をかぶり、麻の背広を着ている父がいます。
たばこは吸わないの何故か煙草をふかしている絵にしました。
当時女子の服は提灯袖がはやり、ブラウスのウエストの下部はフレヤになっ
ていて、フレヤスカートが流行ていました。
ハイヒールと頭には幅広のリボンをつけるのも流行っていました。
何処のお母さんも着物姿が一般でした。
切符を買うを、カウでなくカフと書いてありますが買うと初音しました。
この年の12月に大東亜戦争が始まったのです。