大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

連載戯曲・エピソード 二十四の瞳・9

2020-04-09 06:31:23 | 戯曲

連載戯曲

エピソード 二十四の瞳・9        

 

時  現代 所  東京の西郊
登場人物
瞳    松山高校常勤講師 由香  山手高校教諭 美保  松山高校一年生 



 
 
瞳: 左右の景色、よく見てみ~。
由香: え……ああ車が……五、六、七……もっといる。ここってデートスポットだったんだ。ねえ……車の間隔がほとんど等間隔。
瞳: カップル同士の自然の間隔。
 お台場のカップルなんかも自然に等間隔になるって言うよ(双眼鏡を出す)夜間の生徒の行動監視用……。
由香: こんなことまでやってんの?
瞳: という名目で、生指部長が持ってたのを預かってんの。
由香: ……とりあげたんだ。
瞳: 見てみ~。
由香: ……みんな、よろしくやってる……ちょっ邪魔!(運転席の瞳を押しのける)
瞳: イテ!
由香: ……あの車、揺れてる(生つばを飲み込む)
瞳: その手もとの赤いボタン押すと解像度があがって、よりはっきりくっきりと……。
由香: ……もういい!
瞳: ちょっと刺激的すぎた?
由香: もう、他の場所に行こう!
瞳: いいじゃん、こっちが気にしなかったら何でもないんだから。
由香: だって……。
瞳: いっぺん気にしたら、どうしようもないってか?
由香: もう、瞳!
瞳: 何につけ、人間の心ってそういうもんだよね……。
由香: 早く車出して!
瞳: へいへい、じゃ別のスポットに……(バックで車をもどし、本線にもどる)
由香: 瞳、平気なの、ああいうの?
瞳: 補導で時々見かけるからね、あのカップル達は距離といい、たしなみといい、行儀のいい方だよ……
 距離って言やあ、昔はもっと離れていたよな……。
由香: 何の?
瞳: 学校対生徒と親……それぞれのポジションと距離があった、さっきのカップル同士みたいにね。
 それが、今は違う。ピッタリ距離をつめて、息の仕方から、身のふるまい方まで教えなくちゃならない……
 三脚の脚一本でカメラを支えているようなもの。できるもんかそんなこと! 
 だからやってるフリをする。しつこいほどの家庭訪問、コンビニみたいに品数揃えた総合学習、選択授業。
 うちの生徒なんか、その移動教室覚える前に辞めてっちまう。
 そして辞めていくまでカウンセリングに進路指導……できるもんか……。
由香: 瞳……。
瞳: 今、由香がカップル同士の車の中で耐えられなかったように、今はともかく……
 将来は必ず耐えられなくなる。うちの正担任の小沢先生みたいに、体か心のどこかがイカレてしまう。
 知ってる? 教師の寿命って、他の業種よりも短いって……。
由香: ほんと?
瞳: こんなのもあるんだよ、ILOの報告(雑誌を渡す)。
由香: ええと……国際労働機関。
瞳: そこの報告によると、教師の現場でのストレスは、戦場における兵士のそれに匹敵するって。
由香: ほんと?
瞳: ほんと……って言っても、辞めるって決心したあたしが言うんだから、
 アハハ、負け犬の遠吠えだけどな……ほい、穴場中の穴場。ちょっと揺れるよ(ガックン、ガックン)
 どーよ、この景色。気に障るアベックもいないし、いいとこだろ?(車から降りる)
由香: うん、さっきの倍ほどいいじゃんか!
瞳: 昼間に来るとね、あのへんに湧き水があって、お地蔵さんとかがあるんだ。
 なんでも、ナントカ上人が八百何十年か昔に、ここらへんが水飢饉だった時に、杖でポンと突いたら湧き出した水なんだって。
 昼間はコーヒーやらお茶の水用に汲みに来る人が、ちょくちょくいるよ。
由香: 最初から、ここに来ればよかったのに。
瞳: あたしは、さっきのとこで由香の情操教育をしてあげようって思ってさ。
由香: なによ、わたしの情操教育って?
瞳: 教師は独身の率も高いからね。
由香: アー、知ってて連れてったってわけ? 余計なお世話!
瞳: アハハ、怒るな怒るな……ほんとうは、ここ、あたしあんまり好きじゃないんだ。
由香: どうして?

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オフステージ・(こちら空堀高校演劇部)・95「食堂の中二階」

2020-04-09 06:23:57 | 小説・2

オフステージ(こちら空堀高校演劇部)
95『食堂の中二階』
       



 うちの食堂には中二階がある。

 食堂の半分はスコーンと吹き抜けになっていて気分がいい。
 残りの半分の半分が中二階、残りが普段は締め切られている同窓会館。
 でもって同窓会館がある東側以外の三方は天井までのガラス張りになっていて、とても雰囲気がいい。
 よその学校は体育館の一階部分だったり、校舎の付けたし部分だったりで、食堂というよりは餌場。
 うちは「ちょっとさびれた」という枕詞がつくけどリゾートのレストラン風。

 六年目の三年生なので、食堂を利用するときは、この中二階に陣取っている。

 一般の生徒に混じると気を使うし使われる。そんなのやだしね。
 それに、中二階だと下のフロアが鳥瞰できる。
 みんな腹ペコだし、列に並んだり席の確保に頭一杯だから、中二階に視線を向けられることも少ない。
 なんちゅうか、学校に住み着いた猫が屋根裏から睥睨しているような感じ……だと千歳は言うのだ。

 猫に例えられたことよりも、中二階の超留年生に気づいていることが面白い。

 ガンバローーー!

 壁一枚隣の同窓会館から鬨の声がした。

 四時間目から組合の先生たちが会議をやっているのだ。選挙が公示されたから、例によって公には言えない選挙運動の話だ。
 勤務時間中に組合活動をやることも政治活動をやることも御法度のはずなんだけどね。
 ま、いいんだけども、部屋を出て中二階の私を見つけてギョッとしたような顔をするのはやめてほしい。
 わたしは化け物でもスパイでもないんだからさ。

 あ……

 下のフロアで千歳がボンヤリしている。
 車いすで食堂に来ても、生徒たちは自然に受け入れている。
 みんな幼稚園や保育所のころから障害を持った子たちと生活している。だから、自然と互いに溶け込んでいる。
 かさ張る車いすがいっしょに居ても嫌な顔はしないし、逆に過剰に構ったりもしない。
 昼時の食堂というのは――昼飯を食うのだ!――というパッションが無ければ列に入れないし、ボンヤリしていては食いッパグレる。

 なにボンヤリしてんのよ?

 目立たぬようにフロアに下り、真横で千歳に声を掛けた。

「あ、須磨先輩……」

 振り向いた千歳の目には涙が滲んでいた……。

「Bランチでいいか?」

 涙には気づかないふりで売り切れの確率が低いBランチを提案、ろくに返事も聞かず、Bランチの列に並んだ。

 気を取り直した千歳は席を確保して待っていた。
「すみません、中二階にはいけませんから」
 バリアフリーの進んだ学校だけど、さすがに食堂の中二階までは及んでいない。
「ドンマイドンマイ、とりあえず食べよ」
 すでにA定食を食べた後だけど、いっしょに食べれば心も開くだろうと並んでBランチを食べる。
 いつもなら――もう食べたんじゃないですか?――くらい聞いてくるんだけど、千歳はボソボソと食べている。

 ご飯を半分残したところで口を開いた。

「わたし……文化祭の舞台には立ちたくないんです」
「え、なんで?」
 危うく唐揚げを落っことすところだった。
「わたしが出たら……ポルノになっちゃいます」

「ポ、ポルノ!?」

 ポトリ。

 危機一髪だった唐揚げを落っことしてしまった。
 

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坂の上のアリスー45ー『兄妹だから……』

2020-04-09 06:16:41 | 不思議の国のアリス

アリスー45ー
『兄妹だから……』   

 

 

 ……兄妹だから……兄妹だから……

 

 洗濯の終わったシーツを干しながら呪文のように繰り返す俺だ。

 妹が風呂で溺れそうになっているのを救うという緊急事態であったが、俺は見てしまった……綾香のお股を……。

 ほんの子供のころは、いっしょに風呂に入ったりビニールプールに入ったりして平気だった。

 ほぼ十年ぶりに目撃したそれは……いかんいかん。俺は晩飯のメニューを考えることで気を紛らわせる。

 

 綾香も救出直後は、羞恥と怒りでユデダコみたく顔を真っ赤にしていたが、今は平気でヨガのレッスンに励んでいる。

 

 他人同士だったら、たとえばさ、一子と同じ状況になったとしたら……一子は幼なじみで他人とは言えないけど、ま、血の繋がらない関係としてさ……きっと終わってるよなあ。

 すぴかだったら……我が心の闇よりも深き禁忌のお股を目撃せし罪深き男に地獄の鉄槌を!……とか言って、本当に呪い殺されるかもしれない。俺は、心のどこかで、すぴかを痛々しい中二病罹患者ではなく、本当の魔族ではないかと慄いているところがある。なんせ、あのトマトジュースの飲みっぷりは常軌を逸しているもんな。

 真治だったら……おぞましさのあまり、水から上がった犬みたいにプルプルと首を振る。

 

「晩ご飯は、チョ-美味しくないと承知しないからね」

 

 リビングに戻ると仏像みたいなポーズを決めながらピシャリとガンを飛ばす綾香。

「わーってるよ」

 これも綾香特有の照れ隠しなんだろうと呑み込んでやる。

――綾香の好きな食べ物――

 カルピスウォーターのペットボトルに手を伸ばしながら、思わずキーボードを叩いてしまう。

 なんと数十件ヒットして、トップに『綾香の好き嫌いブログ』ってのが出てきた。

 クリックすると、案にたがわず愚妹のブログだ。

 

 最近わたしはヨガッてるよん(^▽^)/🎵

 

 カルピスウォーターを口に含む前で良かった。

「お、おまえ、なんちゅーこと書いてんだああああああ!」

「な、なによいきなり!」

 

 ホトケサンが一瞬で阿修羅の形相になる。

 

 でもって、ひとしきりの兄妹喧嘩。

 これで風呂場の大惨事は吹っ飛んでしまった。

 でもって、お祖母ちゃんのお見舞いに行くことも、またもや言いそびれてしまった真夏の午後であった。

 

 

♡主な登場人物♡

 新垣綾香      坂の上高校一年生 この春から兄の亮介と二人暮らし

 新垣亮介      坂の上高校二年生 この春から妹の綾香と二人暮らし

 夢里すぴか     坂の上高校一年生 綾香の友だち トマトジュースまみれで呼吸停止

 桜井 薫      坂の上高校の生活指導部長 ムクツケキおっさん

 唐沢悦子      エッチャン先生 亮介の担任 なにかと的外れで口やかましいセンセ 

 高階真治      亮介の親友

 北村一子      亮介の幼なじみ 

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ここは世田谷豪徳寺・66『まるで幽閉』

2020-04-09 06:08:36 | 小説3

ここは世田谷豪徳寺・66(さつき編)
『まるで幽閉』   



 

 フランスにいるとき、よく夢を見た。

 タクミ君の夢が多かったけど、あの飛行機の緊急事態を共に乗り越えたためだと思っていた。とくにタクミ君に特別な気持ちを持ったためだとは思わなかった。
 その証拠と言ってはなんだけど、起きているときに、懐かしく思い出すことはあっても、連絡をとって会いたいとまでは思わなかった。
 

 夢の細部は覚えていなかった。なんとなくタクミ君が仕事をしている……そんなことぐらいしか覚えていない。

「それがハッキングなんですよ」

 一佐が言った。

「さつきさんが見た夢はハッキングされると、夢を見た本人の記憶は、とても薄いものになってしまうんです」
「削除されてるってことですか?」
「コンピューターのように完全な削除はできませんが……ほんの一カ月前なんです。NATOの関係者との防衛関係の話がC国に漏れていることが分かりました。まだ協議段階の内容なので、防衛省にさえ入ってきていない内容です。その内容を知っているのは小林一佐と通訳のタクミ・レオタール三曹だけなんです。二人には悪いが身辺調査もやりました。正直行き詰まり、たどり着いたのが、さつきさん、貴女なんです」
「どうして……」
「調査方法は申し上げられませんが、さつきさんの寮の近くにC国の女がアパートを借りたことをつきとめました。そして、この女がC国の工作員だったのです」
「それって、あたしの知っている人ですか?」
 あたしは、クレルモンの大学関係者や近所のアジア系の女性を思い浮かべたが、思い当たる人間はいなかった。
「近所のパン屋で働いていた武藤利加子ですよ」
「え……彼女日本人ですよ。字は違うけど氷室冴子さんの小説の主人公と同じ名前で、それで仲良くなって、よくお店や、休みの日には公園なんかで……でも、ほんの立ち話です」
「そうやって、あなたの心の鍵を開けていたんです。ある程度親しい人間でないと人の頭脳のハッキングなんかできない」
「……そんな」

 武藤利加子は、パン屋でバイトしながら、音楽の勉強をしていた。ときどき公園でギターを弾いて小さな声で歌っていた。歌の趣味はわたしといっしょ……それって!?

「そう、心をシンクロさせていたんですよ」
「でも、まだ、ほんの二十歳過ぎの子でしたよ」
「実年齢は40を超えています。さつきさんに合わせたたんですよ。それくらいに化ける奴は自衛隊にもいます。梅田のトイレで出くわした女子高生は二人とも見かけの倍は歳くってますから」
「……そんな」

 あたしは、ほとんど「どうして」と「そんな」しか口にしていなかった。

「柿崎君、入ってきてくれ」
 一佐がいうと「失礼します」と声がかかり、一曹の階級章をつけた女性自衛官が入ってきた。
「彼女が、しばらくのあいだ貴女の世話係になります」
「柿崎君子です。よろしくお願いします」
「あの……どういうことなんでしょう?」
「あなたの心をハッキングするためには、あなたの半径500メートル以内にいなければできません。しばらく、この駐屯地内で暮らしていただきます。申し訳ありません」
「あたし……幽閉されるんですか?」
「昼間は自由になさってください。ただ、夜は駐屯地内で過ごしていただきます」
「隊内で日常的に起居出来るのは決まりで自衛官に決まっていますので、三尉待遇の特認自衛官になっていただきます」
「これが辞令です。面倒ですが起立願いますか」

 室内にいる自衛官がみな起立した。

「では、司令、お願いします」
「わたしの前に立ってください」
 駐屯地の一佐が、机の前を示した。あたしは兄の記憶を元に気をつけした。
「任命。佐倉さつきを特認三等陸尉に任命する。令和二年五月十七日。防衛大臣某。S駐屯地司令、斉藤元一佐伝達」
「まあ、あとは気楽にやりましょう。わたしのことは柿崎でも君ちゃんでもすきなように呼んでください」
「は、はい……」
「够朋友gòu péngyou!」
「あ、あの時の女子高生!」

 ナンチャッテ女子高生はニヤリと笑った。

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乙女と栞と小姫山・10『戦闘態勢の栞』

2020-04-09 05:57:51 | 小説6

乙女小姫山・10

『戦闘態勢の栞』    
 

 

 

 グッと口を引き締めたかと思うと、栞は大粒の涙をこぼした……。
 

「セーラー服は、わたしの戦闘服です」

 涙を拭おうともせずに、キッパリと栞は言った。長閑にウグイスが鳴いているのと対照的だった。
 

「どういう意味やのんかな?」
 

 栞の真っ直ぐな姿勢に、乙女先生は好感を持った。

「わたしは、学校と戦っていきます。だから、制服であるセーラー服は戦闘服なんです」

「えと……なんで、学校と戦わなあかんのんかな?」

 乙女先生は、我知らず優しくなっていく。校長は、一見無表情に庭に目をやりながら、穏やかに聞き役にまわった。

「総合選択制をなんとかして欲しいんです」

「総合選択制を?」

「はい。生徒のニーズに合わせて多様な教科を用意しているように見えますが、ただのアリバイです」

「手厳しいねえ」
 

「一年間授業を受けて、上級生のカリキュラムを見て、そう思ったんです。『園芸基礎』一年間園芸好きの先生の趣味に付き合っただけです。『映画から見た世界都市』映画の断片を見て、プリントの空白を埋めただけです。三年生に聞いたら当時担当していた先生が映画好きだったんで、一年間映画の解説ばかりだったそうです。プリントを見せたら、当時のまま。今は先生が替わって、それをなぞっているだけです。『オーラル・A』EATの先生と、英語ごっこをやっただけです。三年間『オーラル』を取った三年生でも、簡単な英会話もできません。こんな、オチャラケた教科が並んで、肝心の国・数・英・社は時間不足のスカスカです。おまけに、週四日間の七限授業。終わったら四時です。SHR、掃除当番なんか入ったら、部活の開始は四時半。下校時間は五時十五分。授業、部活共に成り立ちません。小姫山はともかく青春高校なんて、安出来の青春ドラマみたい……最初は、そうは思ってませんでした。これでも夢を持って入学したんです。でも一年居て分かりました。だから、改善の意見書を、担任の先生を通じて校長先生と、運営委員会宛に出したんです。そうしたら、生徒手帳を振りかざして、このバイトについて注意されました。そして、『意見書』という標題を注意されました。生徒が学校に出すものとして相応しくない……で、古色蒼然とした『建白書』にしたんです。下の者が上の者に具申するという意味です。『教師と生徒の間に上下関係は無い』と言ってハバカラない、組合の分会長をやっている担任が、そのまま受け取りました。そして、一カ月たった今、まだご返答がいただけません。だから、わたしは、校則を守りながら戦っているんです。だから、このセーラー服は、わたしの戦闘服なんです」
 

「至急、君が出した『建白書』は読ませてもらうよ。バイト許可書もすぐに善処しよう」
 

 庭から、目をもどした校長は、栞にきちんと答えた。

「あの……」

「では、仕事に戻らせていただきます」

 乙女先生の言い出しかけた言葉をニベもなく断ち切って栞は去って行った。

「今のあの子に、その場しのぎの言葉は通じませんよ」

「いえ、あたしは、もっといろいろ聞きたかったんです」

「そうか、担当学年じゃないが、関わってもらうことになるかもしれませんね」

 校長は、すました顔でダンゴをヒトカブリにした。
 

 校長は、店のパソコンを借りて、栞の『バイト許可証』を作り、女主人の恭ちゃんに渡した。
 

 門を出るとき、クッタクのない笑顔で接客している栞の姿がチラリと見えた……。

 

 

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