五月も後半になってから、何となく気忙しい日が続きゆっくり春のお花を愛でる時間がなかった。年齢の故にはしたくないが機敏さが欠如してしまい動作が鈍く、疲れる割には思うように事が運ばない・・・。そんな5月も瞬く間に過ぎ、衣替えの6月になりました。今日は、素晴らしい天気です。
気分転換のつもりで、着物を着ました母の形見の大島です。やっぱりいいです帯を締めポンと叩くと背筋がシャキッとのび、あの遣り切れないモヤモヤ感が消えていく。 折角着物を着たのだから・・・と風炉を出し釜をかける。釜の前に座ると結界の柵を置かれた如く自然体になれるのが不思議!茶名を戴いて十年余り、止めないで続けてきてよかったとしみじみ思う。
そんな気持ちのなか、ふと外を見ると残り少なくなった木蓮の花びらが風に誘われ舞い落ちていく・・・
”散るという飛翔のかたち花びらはふと微笑んで枝を離れる”俵万智さんの歌です。 先日道新の卓上四季に載っていたのを思い出しました。 機敏に風を感じ 時がきたと悟ったら 胸を張って別れる。散り際には人柄が表れる。じたばたは見苦しい。潔く去る事はうつくしいが難しい・・・・と。
出来る事なら、斯様な生き方をしたい!・・・