「ネェ タヌくん、聞いてくれる?昨日カァサンが行ってるE同好会で勉強会があったのね・・」
「そう言えば随分慌てて走ってたよね~」
「まぁそれはいいの、でね その勉強会で各自出来上がったものを、ここは必要・此処は要らないと切っていくわけ、それでいよいよ、カァさんの番ドキドキしていたら、これはいらないですねでは次・・・」
ガァ~ン、聞こえない耳・見えない目・そして悪い頭・それでも一生懸命頑張ったつもり、なのにただの一字も必要ではなかった・・・。
何だか、すごく虚しくなって窓の外へ眼をやったの もう後はし~らない・・・とね。
そしたら、素晴らしい光景に出会ったわけ、それって何だと思う?判んないよね・・・
「勿体ぶらないで、早く教えてよ・・・」
「それはね、スズメの親子だったの、タヌくんも見たでしょうもう大分前だったけど君の傍でスズメの親子が餌を啄ばんでいるのを・・・それと同じ光景だったよ」
そう、体の大きさは親と同じです。が、親の後ろをチョコチョコと、二羽がついて歩き、大きな口をあけて、親が餌を入れてくれるのを待ってます。
親は代わる代わる餌をやっています。じ~んと迫るものがあります。
出来る事なら、写真を一枚!と思いますがそれは無理。
心の中の宝筥へ、そ~っとしまいました。
スズメはまだ気が付かず、親はただ小スズメに餌を与えています
私が、じ~っとみていたら、親が気ずいた様子眼が合ってしまいました。
「チュンチュン」 と一際おおきく囀ると二羽を引き連れ、木の下を潜り、何処かへ消えてしまいました。
「カァさん、良かったね・・・誰もが見れなかった素晴らしい光景
を見ることができて」
タヌ君の言う通りです。滅多に見れない光景を今年は二度も見ることができたのです。
頭の中は、スズメの事だけ・・・とっても良い勉強会でした。