あなた
朝から雨降りです。
窓越しに見る庭は雨で烟ってタヌくんも淋しげ…わたしの心の内と同じかな?
ある部屋でのこと御年93歳の可愛いおばぁちゃま、夜中だというのに、ベットの上できちんと
正座している、そんなこと出来る筈がないのに…
小さな声で「どうしたの?眠れない」と声をかけた…彼女曰く
「わたしは立てない、歩くこともできない…もしここで何かあったらどうしようと思うと眠れないの…」
ハラハラと涙をこぼし泣いている。
「大丈夫、何かあったらわたしが車いすに乗せて運ぶから…安心して寝てね」
わたしのこんな言葉を彼女は信じて「本当に助けてね」って手を合わせていた。
わたしの言葉がよほど嬉しかったらしく、それからは、「わたしは助けてもらえる」って夜も眠るように
なったの…
たったこれだけの事だけど信じて貰えるって…やっぱり嬉しい、わたしが助けられたぶん
何かで役に立たなかったらね…
身体がわるいということは、心にもいっぱい「傷」をもっている。
わたしが帰るとき、「きっときっと援けにきてね」って何度も言われたよ…