たい焼きを探しに、宮城県気仙沼に来ました。
震災から3年半が経ち、気仙沼市内はとりあえず生活環境が整っているように見えます。ただ一歩郊外に出ると、今だに津波の傷跡と、ここに何か有っただろう・・・?今は何も無い平地が存在します。沖合いにある大島と気仙沼を結ぶ気仙沼大島フェリーも津波の影響を受けましたが、現在は島民の生活の足として運行してます。僕が訪れた時も、観光客も含め、多くの人を乗せて出航して行きました。
フェリー乗り場の近くに、プレハブのお店が4軒並ぶ海岸前商店会があります。その左端に「たい焼」の赤い幟が目印のたい焼き屋があります。ここが今回のたい焼き屋さんのおのでら商店です。おのでら商店さんは平成5年からたい焼きを始めました。そして大震災の津波で被害に見舞われ、現在の場所で新たに開業しましたが、今は仮設店舗での営業。お店の扉を開けると、目の前でたい焼きを焼いていました。奥には海産物を売っていて、おのでら商店さんの本来の商売も健在です。
さておのでら商店さんのたい焼きはあんこ1種類のみ。連式の上で焼きあがったたい焼きを1個購入。お店の方が「熱いので気をつけて下さい」と言いながら手渡してくれました。夏とはいえ、今日の気仙沼市の気温は20度くらいと、たい焼きを食べるにはちょうどいい日。熱々のたい焼きの頭をガブリ。ふわりとしたやわらかい生地の中にあんこが詰まってます。食べた瞬間、「甘い」と思いましたが、これが食べて行くにつれ、適度な甘さに思えて来ました。この量のあんこを食べると、たいてい甘ったるくなるけれど、おのでら商店さんのあんこはそれがない?むしろ美味しいあんこです。そのあんこがたい焼きのお腹にいっぱい。食べているとこぼれ落ちそうになります。形は普通ですが、どこかこだわりを感じるたい焼きでした。
フェリーを見送りながら、のんびり海を眺めるのに、最適なおやつです。今度訪れる時には、この辺りはどれだけ変わっているのでしょうか?
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