アトピー性皮膚炎 (1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)
アトピーを長年患っている人を診ますと、肝臓や腎臓まで疲労(機能低下)していることがわかり、外見からもそれらの臓器の異変を見ることのできる人もいるのですが、それは腸内環境とも関係がありますので、今回は、腸内環境を壊す原因のメカニズムについて検討してみたいと思います。
毎日の食事で取り入れる栄養素で、3大栄養素と言われる、炭水化物、タンパク質、脂質は、体を構成する材料やエネルギー源となり、ビタミンやミネラルは、体の機能をコントロールする働きをしています。
近年、「栄養を多量に吸収するのがいい」というような風潮にあり、料理番組や健康番組でも、「このようにすると吸収がいい」という説明がなされていますが、病気の原因には、「不足」と「過剰」があるし、栄養には「吸収」と「排泄」がありますので、テレビ番組などを見る時は、懐疑心を持って、疑問視しながら見ることが必要と思います。
例えば、タンパク質の原料になるアミノ酸が話題に上げられ、商品化されたアミノ酸も発売されていますが、過剰になったらどうなるかということを知らないと、肥満や老化の原因になってしまい、アトピー再発の原因にもなるのです。
アミノ酸とは、タンパク質が胃腸管内で分解されたもので、ブドウ糖とは、炭水化物が分解されたものですが、脂肪も含めて、それらの過剰摂取は、全て脂肪に合成されて体内に蓄積されてしまうのです。
(脂肪は、脂肪酸とグリセリンというのに分解される)
その中でも砂糖(精白糖)は、ブドウ糖と果糖の二つの糖で構成された二糖類で、99%以上の純度の高い炭水化物ですので、吸収率が非常に高く、食べた分の全てがエネルギーになりますが、砂糖は小腸から簡単に吸収されますので、血液映像で見ると、大量に血液に混ざっているのがわかります。
砂糖がエネルギーとして働くには、ビタミンやミネラルが必要ですので、ビタミンやミネラルが消費されるのですが、ビタミンやミネラルが不足したら組織は炎症を起して栄養成分を集めようとします。
それが胃腸で起れば「胃炎」や「腸炎」になり、皮膚で起れば皮膚炎になる時もあるわけですが、炎症が長く続きますと、「炎症」という熱によってさらにビタミン類(主にB群)は、不足してきます。
ですから、初期段階であれば、それらの症状をビタミン剤で治すこともできるわけで、私が時々アトピーにビタミン剤を使うのも、そのような理由からです。
マクロビィオティックを実践している人の中には、ビタミン剤を使うのは罪だという考え方を持っている人もいるのですが、それは健康な状態の時の話であり、治療の段階では、「いかに早く治すか」ということを考えてあげるのが、指導者としての役割だと考えたほうがいいと思います。
砂糖が過剰になっているか否かは、虹彩分析をすればすぐにわかります。
さて、体に取り入れられた栄養分は、体を作る材料やエネルギーとなった後、老廃物として捨てられるのですが、「使われなかった材料」もあるわけで、それらの過剰になった栄養素は、以下に図示するように、体内に蓄積されてしまうのです。
タンパク質 炭水化物 脂肪 ←←←←←←←←
↓ ↓ ↓ ↑
消化 消化 消化 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
アミノ酸 ブドウ糖 脂肪酸とグリセリン ↑
↓ ↓ ↓ ↑
吸収 吸収 吸収 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
エネルギー産生 エネルギー産生 エネルギー産生 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
過剰分 →→→→ 過剰分 →→→→ 過剰分 →→→→→→→
すなわち、カロリー過剰の結果が脂肪を体に蓄積してしまう結果になるのですが、それを解消するために運動でもすればいいのですが、社会構造の変化で、子供は室内でゲームに夢中になり、大人は便利な文化機器を使うために、ついつい運動不足になってしまいますので、「過剰症」の解消ができません。
その結果、臓器器官にまで脂肪が蓄積してしまい、免疫系に悪影響を与えてしまうのです。
例えば、実験動物に高コレステロール食を与えますと、血清コレステロール値が急増して、解剖して観察すると、それらの臓器は萎縮し、脂肪の色に近い白い色になっていて、アトピーと関係の深い腎臓においては、腎臓の内側に脂肪が一杯ついているのが見えるのです。
腎臓の主な働きは、血液をろ過し、老廃物や過剰な水分や電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物、重炭酸などのイオンやブドウ糖)、及び薬物等を排出させるのですが、脂肪で固くなってしまった腎臓は、正常な働きができなくなり、血液成分のバランスを保つ電解質を余計に排泄したり、排泄機能自体が悪くなったりして、免疫系のマイナスになってしまいます。
ですから、いくら「血液サラサラになる」という食事を摂っても、なかなか機能を回復させるのは難しいのです。
そこで、腸内細菌が大切になってくるのですが、腸内細菌は一般の食事の消化吸収から、薬物、塩、砂糖、脂質、アルコールなどの分解排泄をしてくれる重要な役割も担っています。
ところが、それらを分解させるためには、酵素という触媒が必要になるのですが、酵素が働きやすい温度が36°~37°で、体温が低いと、この酵素の働きも落ちてしまうのです。
我々が日常食べる味噌は、外部から取り入れることのできる酵素食品そのもので、腸内細菌の善玉を増やしてくれるのですが、体温が低くては、その働きが落ちてしまい、本来の働きができなくなってしまうということです。
ですから、マクロビでいう 中庸から陽性 寄りの食品を多く摂り、陰性食品を少なくして体温を上がることや、腎臓に溜った脂肪を排泄させることが、再発を防ぐ方法に繋がってくるわけです。
腎臓に溜った脂肪を排泄させるのは、なかなか難しいのですが、動脈の表裏に巻き付いた脂肪と同じように、腎臓の動脈硬化と考えれば、方法はありそうですので、勉強してきた理論と、臨床で経験したことを説明していくつもりです。
ひとまず「お笑い小話」でも読んで免疫力をUPしていてください。
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アトピーを長年患っている人を診ますと、肝臓や腎臓まで疲労(機能低下)していることがわかり、外見からもそれらの臓器の異変を見ることのできる人もいるのですが、それは腸内環境とも関係がありますので、今回は、腸内環境を壊す原因のメカニズムについて検討してみたいと思います。
毎日の食事で取り入れる栄養素で、3大栄養素と言われる、炭水化物、タンパク質、脂質は、体を構成する材料やエネルギー源となり、ビタミンやミネラルは、体の機能をコントロールする働きをしています。
近年、「栄養を多量に吸収するのがいい」というような風潮にあり、料理番組や健康番組でも、「このようにすると吸収がいい」という説明がなされていますが、病気の原因には、「不足」と「過剰」があるし、栄養には「吸収」と「排泄」がありますので、テレビ番組などを見る時は、懐疑心を持って、疑問視しながら見ることが必要と思います。
例えば、タンパク質の原料になるアミノ酸が話題に上げられ、商品化されたアミノ酸も発売されていますが、過剰になったらどうなるかということを知らないと、肥満や老化の原因になってしまい、アトピー再発の原因にもなるのです。
アミノ酸とは、タンパク質が胃腸管内で分解されたもので、ブドウ糖とは、炭水化物が分解されたものですが、脂肪も含めて、それらの過剰摂取は、全て脂肪に合成されて体内に蓄積されてしまうのです。
(脂肪は、脂肪酸とグリセリンというのに分解される)
その中でも砂糖(精白糖)は、ブドウ糖と果糖の二つの糖で構成された二糖類で、99%以上の純度の高い炭水化物ですので、吸収率が非常に高く、食べた分の全てがエネルギーになりますが、砂糖は小腸から簡単に吸収されますので、血液映像で見ると、大量に血液に混ざっているのがわかります。
砂糖がエネルギーとして働くには、ビタミンやミネラルが必要ですので、ビタミンやミネラルが消費されるのですが、ビタミンやミネラルが不足したら組織は炎症を起して栄養成分を集めようとします。
それが胃腸で起れば「胃炎」や「腸炎」になり、皮膚で起れば皮膚炎になる時もあるわけですが、炎症が長く続きますと、「炎症」という熱によってさらにビタミン類(主にB群)は、不足してきます。
ですから、初期段階であれば、それらの症状をビタミン剤で治すこともできるわけで、私が時々アトピーにビタミン剤を使うのも、そのような理由からです。
マクロビィオティックを実践している人の中には、ビタミン剤を使うのは罪だという考え方を持っている人もいるのですが、それは健康な状態の時の話であり、治療の段階では、「いかに早く治すか」ということを考えてあげるのが、指導者としての役割だと考えたほうがいいと思います。
砂糖が過剰になっているか否かは、虹彩分析をすればすぐにわかります。
さて、体に取り入れられた栄養分は、体を作る材料やエネルギーとなった後、老廃物として捨てられるのですが、「使われなかった材料」もあるわけで、それらの過剰になった栄養素は、以下に図示するように、体内に蓄積されてしまうのです。
タンパク質 炭水化物 脂肪 ←←←←←←←←
↓ ↓ ↓ ↑
消化 消化 消化 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
アミノ酸 ブドウ糖 脂肪酸とグリセリン ↑
↓ ↓ ↓ ↑
吸収 吸収 吸収 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
エネルギー産生 エネルギー産生 エネルギー産生 ↑
↓ ↓ ↓ ↑
過剰分 →→→→ 過剰分 →→→→ 過剰分 →→→→→→→
すなわち、カロリー過剰の結果が脂肪を体に蓄積してしまう結果になるのですが、それを解消するために運動でもすればいいのですが、社会構造の変化で、子供は室内でゲームに夢中になり、大人は便利な文化機器を使うために、ついつい運動不足になってしまいますので、「過剰症」の解消ができません。
その結果、臓器器官にまで脂肪が蓄積してしまい、免疫系に悪影響を与えてしまうのです。
例えば、実験動物に高コレステロール食を与えますと、血清コレステロール値が急増して、解剖して観察すると、それらの臓器は萎縮し、脂肪の色に近い白い色になっていて、アトピーと関係の深い腎臓においては、腎臓の内側に脂肪が一杯ついているのが見えるのです。
腎臓の主な働きは、血液をろ過し、老廃物や過剰な水分や電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物、重炭酸などのイオンやブドウ糖)、及び薬物等を排出させるのですが、脂肪で固くなってしまった腎臓は、正常な働きができなくなり、血液成分のバランスを保つ電解質を余計に排泄したり、排泄機能自体が悪くなったりして、免疫系のマイナスになってしまいます。
ですから、いくら「血液サラサラになる」という食事を摂っても、なかなか機能を回復させるのは難しいのです。
そこで、腸内細菌が大切になってくるのですが、腸内細菌は一般の食事の消化吸収から、薬物、塩、砂糖、脂質、アルコールなどの分解排泄をしてくれる重要な役割も担っています。
ところが、それらを分解させるためには、酵素という触媒が必要になるのですが、酵素が働きやすい温度が36°~37°で、体温が低いと、この酵素の働きも落ちてしまうのです。
我々が日常食べる味噌は、外部から取り入れることのできる酵素食品そのもので、腸内細菌の善玉を増やしてくれるのですが、体温が低くては、その働きが落ちてしまい、本来の働きができなくなってしまうということです。
ですから、マクロビでいう 中庸から陽性 寄りの食品を多く摂り、陰性食品を少なくして体温を上がることや、腎臓に溜った脂肪を排泄させることが、再発を防ぐ方法に繋がってくるわけです。
腎臓に溜った脂肪を排泄させるのは、なかなか難しいのですが、動脈の表裏に巻き付いた脂肪と同じように、腎臓の動脈硬化と考えれば、方法はありそうですので、勉強してきた理論と、臨床で経験したことを説明していくつもりです。
ひとまず「お笑い小話」でも読んで免疫力をUPしていてください。
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病気や体調不良、或いは健康維持などの質問に答えるように
ブログを書いているのですが、何かのヒントになれば嬉しいです。
貧しい国で貧しい暮らしをしている彼女たちは、食べることが健康につながるのですが、過剰摂取だらけの中年日本人は食べないことが健康の秘訣なんですよね。
フィリピンパブで注文した料理を「もったいないから全部食べなさい!」といつも言われますが、食べたくて注文しているわけではないので毎回閉口しています。
フィリピン人は拓さん食べられないから食べないと病気になるが、日本人はいつも拓さん食べてるから食べ過ぎると病気になるんだと説明しています。でもどこまで通じているやら・・(^^ゞ
沢山の誤変換でした。((((((^_^;)
どこの国でも同じですねー。
日本の戦前生まれの人も、「今、食べておかないと」という飢餓不安があるようで、
断食の話などをすると、白い目で見られる時があります。(笑)
誤変換も愛嬌があっていいと思いますので、そのまま残しておきましょう。
それがあると、私も安心するからですが・・・。(笑)
じっくりと勉強させて頂こうと思います。
食事療法の難しさは、効果が実感できない点だと思います。わたしも、「某四国の病院」のガイドラインに沿って、基本的に、肉、乳製品、油もの、を避けるようこころがけていましたが、効果があったのか、なかったのか、全然わかりません。
疾患になった方々の話を聞いていますと、費用も大変みたいですね。
食事療法の効果を実感するには、1日食事を摂らなければ、痒み
が出ないことでも確認できるのですが、日本伝統の和食で、腹八部
で一週間もすれば、効果の程度がわかると思います。
ただし、砂糖の入った飲食物を摂ると、30分ぐらいでは痒みが出て
きますので、その点が非常に難しいかもしれませんが、試してみ
ると、いろいろな発見があると思います。
ちなみに、患部から出てくる汁は、浸出液と言いまして、浸出液の
中には「傷が治るために重要な物質」がたくさん含まれています。
重要な物質とは、様々な種類のサイトカイン、細胞成長因子が
含まれていて、傷の治癒段階に合わせて、血小板や線維芽細
胞、表皮細胞などが順序良く増殖・遊走するようにコントロール
するのに大変重要な役割を果たしています。
また、白血球やマクロファージなどの免疫細胞も含まれており、
それが感染防御になり、浸出液が分泌される事で傷面の湿潤
環境が保たれ、傷の修復に必要な細胞がスムーズに移動する
事が出来るので、傷の治癒が早まるわけです。
つまり、傷が正常に治るために浸出液は分泌されているわけです。
ちょっと長くなってしまいましたが、自分の症状を正しく理解する
ことは、精神的なサポートを自分で行うことになりますので、
あえて書かせてもらいました。