路傍の立ち葵
画・江嵜 健一郎
自宅マンションのほど近く、御影中町2丁目交差点近くの路傍に「立ち葵」が今を盛りと咲いている。梅雨の晴れ間にスケッチして自宅で彩色した。
梅雨入りの頃に開花して梅雨明けに終わることから「梅雨葵」とも呼ばれるとヤフーのブログに出ていた。
毎年、梅雨のころになると交差点のそばに咲く。描こうと思えばいつでも描けたと思うが、なぜかいままでやり過ごしていた。
いざ花と対面、スケッチブック手に持って、筆を走らせながら、その立ち姿に力強さを感じる一方、花が実に愛らしく優しい。人の気持ちを逸らさない魅力を秘めていることを改めて知ることができた。
上へ上と伸びて行く品のある立ち姿に高貴さを想像して「大望」、「野心」、「豊かな実り」、「気高く威厳に満ちた美」という花言葉が付けられたという。
学名はAlthaena rosea。ギリシャ語のAlthaena(アルテア)(治療)が語源。立ち葵は薬草としても利用されるそうだ。
世の中コロナ、コロナで明けぬ日が続いている。路傍の花にしばしの時を得て、元気をもらった。とにもかくにも風邪を引かないことだと心得て、コロナ危機を乗り切っていきたい。(了)