ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

売り疲れか、NYダウ90ドル高、原油再び71ドル台(学校で教えてくれない経済学)

2009-06-30 11:13:47 | 経済学
 今朝のNHK・BS[おはよう世界]が紹介した、経済・金融専門のブルームバーグは、650億ドル(約6兆円)という巨額の詐欺事件で逮捕されたメ―ドフ被告にNY連邦裁判所が、禁固150年を言い渡したと伝えられたとき、NY証券取引所のフロアで、拍手と歓声が起こったと伝えていた。

 メ―ドフ被告は、昨年来のサブプライム問題で、多くの損害を被った人から見れば、悪の象徴のような人物である。マ―ドフ被告の弁護士は、余命13年の人間には12年の刑が妥当と反論したという。マードフ被告は多くの投資家に迷惑をかけたと謝罪した。

 NYダウは、薄商いの中、先週末比90ドル高、8,529ドルで取引を終了した。先のブルームバーグは、株価の変動幅を示すヴォラティリティ指数がここ数ケ月で最低水準に低下している。これは多くの投資家が、相場下落を織り込むことに疲れて来たからだと解説していた。原油がバレル2.33上げ71.49ドルを回復したことも株価を上げた。

 NY外国為替市場では、株高と原油高を受けて、ユーロが、対ドル、対円共に買われて取引がはじまったと今朝のWSJ紙は解説していた。ただ、ドルは後買い直され、対円でドルは、1ドル=96.15~19円、1ユーロ=135.20~40円で円安方向に動いた。

 先週末、中国中央銀行が、米ドル依存が大きすぎるとして、IMF(国際通貨基金)を介して、現行のドル、英ポンド、ユーロ、日本円4通貨のバスケットに人民元を加え、5通貨で運用する。その分ドルの存在感は事実上低下する新たなシステムを提案した。

 今朝のWSJ紙は、中国中央銀行の周総裁が、「中国の為替政策は急激な変化を望まない」と発言したことで、ドル売りの流れに歯止めがかかったと解説していた。ただ、同じ日のWSJ紙は、在香港の中国企業が人民元を正式の取引通貨として認める制度がスタートしたと報道し、これはドルの先行きに不安材料となると指摘している。

 株だ、為替だ、原油だと、難しく考えないで、鳥が集まっているか、いないかという視点で、眺めるようにすれば、心安らかに物事の推移を見守ることが出来ると常々思っている。物事を余りに短略化するのは危険だが、鳥が集まるから相場は上がる、鳥が逃げれば相場が下がる。鳥は逃げ足が早いが、臨機応変に対応しないと鳥は生きていけないからだ。

 アメリカ人がドル離れを心配するのは、鳥の生態を自分自身と置き換えて物事を見ているからである。空腹の苦しみを実感した世代が日本でも次々鬼籍に入って行かれる。腹を空かした経験がないと言葉だけでいくら危機管理を唱えてもピンと来ない人が日本で増えて当然だ。備えあれば憂いなしというが、日本ではことわざの世界だけで生きている。(了)

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気持ちを切り替えて不景気風を吹き飛ばそう(学校で教えてくれない経済学)

2009-06-29 09:03:48 | 経済学
プロゴルファーの石川遼選手(17)が、兵庫県西宮市にあるよみうりカントリー倶楽部でのプロトーナメントに優勝し、全英オープン出場権を自力で獲得した。同じく西宮市にある阪神甲子園球場でのナイトゲームで、阪神タイガースが、横浜ベイスターズ相手に、9回土壇場でサヨナラ勝ちした。

サヨナラ打を打った関本選手と石川遼選手の共通点を上げれば、「気持ち」であるように思う。気持のもちようでピンチもチャンスになる。不景気だ、不景気だと繰りごとを並べるのは簡単だ。全てを円高のせいにして経営責任を果たさぬ経営者が多い昨今の世相を実に情けなく思う。

ゴルフの試合は見れなかったが、ナイターは最後までテレビ観戦した。今朝の読売新聞によれば、石川遼選手は、12番ホールで、OBを連発、1ホールで9も叩いた。5打リードしていた二位の選手に並ばれた。「左右にOBの多いコース。4日間でOB2個は少ない方だ。まだ並んだだけだし、勝負はこれからだ。」と気持ちを切り替えたと語ったと記事で読んだ。これが、あっぱれ、17歳の少年の言葉である。

気持を切り替えて、そのあと16番でのチップイン・イーグルと言う離れ業が生まれ、二位を突き放して石川選手は優勝した。昨晩、タイガースは、横浜に2点リードされたまま、再三のチャンスも拙攻のくり返してゼロ行進を重ねて9回を迎えた。ファンの多くは、流れから気持ち半分は負けを覚悟していたはずだ。

ところが、選手は違った。ヒーローインタビューに立った関本選手は、挨拶の最後に、「選手は、毎日、必死のパッチでやっています。みなさん、これからも応援よろしくお願いします。」とファンに力強く呼びかけた。この日も甲子園には46,500人が詰めかけた。ファンは大いなる元気をもらったことだろう。

あるスポーツ紙は、負けがこんだタイガースの真弓新監督に「戦犯」と大見出しで叩いた。「戦犯」は極端としても、真弓采配を批判する声は日増しに高まってきている。しかし、試合をするのは選手自身である。関本選手の「選手は必死にやっています」という言葉はファンを勇気づけてくれたことは間違いない。気持の持ちようで良くも悪くもなる。経済もからだも、病気を治すのは自分である。気持ち一つで、負けゲームも勝ちにつなげることができることを、昨日の二つの試合は教えてくれた。

外国為替市場では、米ドルが売られ易い地合いが続いている。もし自国通貨が売られたら日本はひとたまりもない。気持を切り替えて、円高をバネにして、日本経済を勝ちゲームに転換していってほしい。(了)

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K電鉄株主総会風景

2009-06-27 09:25:51 | スケッチ


K電鉄株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



 阪神なんば線開通で最近話題の在阪の大手電鉄会社の株主総会に出席して会場の様子をスケッチした。ひとごとではないが、とにかく年寄りが多い。係りの人にあとで聞いたら第一会場だけで2000人集まったそうだ。溢れた株主は第二会場でモニターテレビをみながら参加した。
 ご婦人の姿は結構目についた。しかし、服装が恐ろしく地味である。余計なお世話だと叱られそうだが、沿線の土地柄も影響しているのかもしれない。
 営業報告書を読めばわかる話を延々と社長が読み上げる。プロジェクタ―でくりかえし写す。退屈極まりない。内部の人間は上に意見を言えない。外からもとりたてて注意する人はいないのであろう。一向に改める気配はない。 
 ただ株主との質疑応答は、株主総会に出たものでないと味わえない。とくに企業責任者が株主とどのようなやり取りをするかが興味があり、そのために出かけるようなものである。
 はじめに2月27日に起こした大阪線東青山駅構内で列車脱線事故のお詫びから始まった。あらかじめ会社に寄せられた株主からの質問から質疑は始まった。助役が懲戒免職になった。社員の処分は重いのではないか。なぜ社長はやめないのかと書いてあったと社長は紹介した。社長は、再発防止を徹底して、責任を全うしたいとかわした。
 次に役員の数を減らせというご意見をいただいたと紹介した。事業規模から17名は望ましいと考えると社長は答えた。社長の給料を公開しろとあったが、個人情報は公開しない。ご理解願いたいと答えた。
 会場での質問がはじまった。「筋屋」(電鉄会社の俗称)は昔から儲からんと言うが、三宮奈良を通したのなら、伊勢志摩までなぜやらないのかと質した。社長は、姫路と伊勢志摩、名古屋を結びたいと思っている。現状では技術上、システム上の問題を残している。早くやりたい。株主様のご声援をお願いしたいと答えた。
 阪神なんば線開通は発展が望めるので歓迎する。ところが大きな問題が起こっている。いままで座れていたが座れなくなった。阪神の関係で従来8両連結を6両に減らした。特に急行が大幅に減った。改善してほしいと訴えた。輸送担当役員が改正したい。当面ご容赦願いたいと答えた。
 電鉄会社の株主は沿線住民が多い。自分の住む最寄駅に急行を止めろという要望は多かった。「全部急行が止まれば急行でなくなる」と社長はジョ-クを飛ばした。
 株主総会は10時から始まり、お昼前までかかった。頭の営業報告をカットして質問時間を取ればいいと思うが、それでも一昔前の株主総会では、株主には問答無用の態度が日本の企業で当たり前だっただけに様変わりである。
 今期2円増配して年5円に決めた。来年は100周年を迎える。電鉄会社には尊い人命を預かる責務があるから今回の脱線事故は反省材料だろう。株価は420円前後まで回復してきた。鉄道事業が本業の地味な会社であるが、関連子会社50社にメスを入れれば収益の改善余地は大いにある。
 阪神なんば線開通を起爆剤の一つにして、地盤沈下著しい関西経済復活にも力を尽くしてほしい。まだまだやれることはいくらでもあるだろう。(了)

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失業増加悪材料無視、NYダウ172ドル高、原油70ドルへ戻す(学校で教えてくれない経済学)

2009-06-26 09:22:40 | 経済学
6月26日のNY株式市場は、直近の米失業保険申請件数が、予想外に増加したにも関わらず、一部住関連企業が新規に家を買う人が急増しているとのニュースを材料に、5日振りに反発、前日比172ドル高、8,472ドルで取引を終えた。

同じ日、NY原油先物(WTI)相場は、株高を受けて投機資金が流れたこと、アルジェリア武装勢力による石油施設攻撃を材料に値を上げ、前日比1.56ドル高のバレル70.23ドルで取引を終了した。

NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.3988ドルで取引された。しかし、ふし目とされる1.40ドルを超えず、狭いレンジ内の動きに終始した。対円では、1ドル=95.98~99円、1ユーロ=134.30~39円と、やや円安傾向で推移した。 

今朝のNHK・BS「おはよう世界」は、「経済情報」では、この日の原油相場反発は、株高で得た時的資金が商品市場に流れた。今後の株価の推移次第では、不安定な推移をする可能性があると画面に出たコメンテーターのコメントを紹介していた。

7月1日号のニューズウイーク(日本語版)は、「投資上手は脳でわかる」(ニヒル・スワミナサン記者)で、「住宅ローン地獄に陥った人は脳に原因あった?お金と脳の意外な関係が最新の研究で明らかに」という見出しで1ページの記事を載せていた。

その記事は、「リスクの高い経済的な決断を下す時に可能性や利益、コストをあらゆる角度から検討したりはしない」、「脳は複雑な問題を単純化しようとする」とデューク大学のスコット・ヒューテル準教授の話を紹介していた。

今朝のNY株式市場では、悪いニュースは無視する。少しでも明るいニュースに脳は反応した。原油相場反発も、ガソリン在庫は増えているが、ナイジェリアでの紛争が供給不足をもたらすとして材料に使った。

NY外国為替市場では、ドルに買い戻しが起こった。このケースでは、米国で失業者が増えるが、その結果、米FRBの利上げのタイミングがその分遅れる。株高もあり、債券が売られ、利回りが低下すると見てドル買い戻しが起こったと今朝のWSJ紙は解説した。

昔NHK大河ドラマで伊達正宗が幼小時代の「梵天丸かくありたい」としばしば話していたのを記憶している。かくありたいが、現実は厳しい。Wishiful thinking(希望的観測)が一端破たんするとパニックに陥るのも脳の泣き所である。食べ過ぎが一番いけない。(了)

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素晴らしかった虹彩撮影

2009-06-25 10:15:00 | 診断即治療と虹彩学
先日の 健康講座 は、関西医療大学で教えている中吉隆之先生が、デジカメでの虹彩撮影方法を指導してくれた。
私たちが虹彩撮影をする時には、二人いなければ撮影はできないのですが、今回は一人で撮影する方法を披露してくれた。



臨床実践塾でも一人で撮影できる方法をご披露して頂いたことがありますが、今回は「自分で自分の虹彩も撮影できますよ」と聞いていたので、興味津々講義を拝聴させてもらった。
自分で自分の虹彩を撮影する方法。
これはデジカメの特徴を上手く利用した方法で、「な~るほど!なるほど、なるほど、なるほどねー」と感心し、深く納得しました。

さすが中吉先生です。
そこまで研究してくれたとはすごい!
この方法だと、家庭でも虹彩撮影ができるし、出張しても簡単に虹彩撮影ができるので、どこへ行っても虹彩やスクレラのお話や撮影ができる。
で、撮影された虹彩はというと、これがまた「お見事!」としか言いようのないデータなのです。



会場では電気を点けたままでしたので、マツゲの影も写ってしまいましたが、これぐらい撮影できれば文句無しに分析できる。
デジカメですので、スクレラを撮影する時にも使えるので、一石二鳥とはこのことだ。
これで虹彩学やスクレオロジーがさらに発展するに違いない。

「φ(・~・)ゞ えっ?!分析方法ですか?もうちょっと待ってください。ぼちぼち本を書いていますので・・・」

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FOMC声明文発表後下げ、NYダウ23ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2009-06-25 09:38:10 | 経済学
6月24日のNY株式市場は、5月の米耐久財受注高が、予想以上に伸びたことを背景に高く始まり、一時前日比100ドル以上値上がりした。ところが、米FOMC(公開市場委員会)が終った頃から下げに転じ前日比23ドル安、8,299ドルで終了した。

FOMCは、政策金利を0~0.25%、公定歩合を0.5%に据え置きを決め、声明文で、景気の下降スピードは鈍化するが、デフレ懸念を指摘した文言は削除した。ただ、国債買い取り額を据え置いた。

米FRBが国債買い取りを増やせば、金利が下がる。先回りして株を買っていた投資家がハシゴをはずされた。さらに、ボーイング株が、ドリームライナー就航延期を材料に、前日に引き続き売られ、前日比6.2%安、アメリカンエキスプレス株がクレジットカード焦げ付き増加を材料に2%下げたこともこの日のNYダウの足を引っ張った。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介するブルームバーグによれば、相変わらず薄商いが続いていると指摘、夏場は商いが細るのは驚かないが、株式市場に活気が戻って来ないかぎり早期の相場回復期待は難しいだろうと解説していた。

米FOMCは、声明文の中で、米国経済の安定の兆しを指摘したが、個人消費の減少は継続、企業は人減らしと投資を控えていると指摘したこともマーケットは弱材料と捉えた。

NY外国為替市場では、ドルがやや買い戻されて、1ドル=95.70~72円、1ユーロ=133.31~39円で取引された。ただ、ドル売りの圧力は相変らず続いている。

NY原油(WTI)先物相場は、前日比バレル57セント安、68.67ドルで取引された。ガソリン在庫が増えていることを売り材料に使ったが、全体として、様子見ている。70ドルを抜けて再び上を大きく目指すには、材料不足だと指摘する向きは多い。

経済アナリストの藤原直哉さんの最近の見解を読む機会があった。それによると、「米国政府は金融機関に粉飾決算を解禁、黒字を無理やり出させて株価を吊り上げて増資させ、投入済みの公的資金を返済させている」と物騒な話を披歴している。

今一つ、「クレジットカードによる借り入れの返済が出来ない債権者に、カード会社が一方的に債務を棒引きしている。これは資本主義のルール違反だ」と指摘している。今朝、アメリカンエキスプレス株が売られたのも用心深い投資家が逃げたのかもしれない。

火のないところに煙は立たない。臭い物に蓋をしても鳥の嗅覚なら見抜くだろう。(了)

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T社株主総会風景

2009-06-25 06:17:24 | スケッチ


T社株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



 合繊メーカーT社株主総会風景をスケッチした。ご婦人の姿を探したが今年は少なかった。お歳をめした紳士が大部分である。あらかじめ配布された営業報告書には、図をふんだんに付けて、わかり易く書いてあった。ところが、朝10時から11時10分ごろまで延々と同じ内容をスクリーンに写し、ナレーションが続いた。出席株主は、文句ひとつ言うでなし、シーンとして聞いていた。
 430億円の赤字は既に発表済みである。1株10円から2円へ大幅減配を決め、株主に既に支払われている。会社は、2020年に、1000億の黒字にするという。外国人とおぼしき株主も会場にいた。彼らがどんな感想をお持ちなのか是非お聞きしたかった。
 なぜ株主総会に出て来たのか。出席株主がどのような質問をするのか。それに経営責任者がどう答えるかを聞くためである。
 5~6名が質問した。一番先に手を挙げた株主は、円高、原油高を業績悪化の理由にあげているが、経営者として、何か手を打っているように感じない。説明して欲しいと聞いた。
 グループ財務責任者のK氏は、「円高には為替ヘッジをしている。海外経由の取引を30~40%まで拡大など中、長期的対策も実施している。ただ、バレル147ドルの原油はカバーできなかった。」と答えた。聞いていて、甘いかもしれないが、正直、K氏の説明に誠意を感じた。
 次に立った株主は、430億円の赤字の中身を聞いた。担当役員のT専務は、いつものようにクールに、項目羅列的に答えた。合繊ファイバーの大幅欠損、海外企業2社の業績悪化などを説明したあと、構造改革して業績回復に全力で取り組むと話した。
 最後になった株主は、回答不要と前置きして、株価を上げてほしい。株価1000円で一人前。500円は半人前。せめて来年3月期末までに半人前まで戻してほしい。経営に全く緊張感が感じられない。小会社の吸収、売却など通じて、資本、人材をもっと活用すべきだと訴えた。
 2020年に利益1000億はいかにも勇ましい。大きなことをおっしゃる前に、計画が絵に描いた餅にならぬよう、目の前の日々の地道な努力を積み重ねて欲しい。それがささやか1000株株主としての思いである。(了)

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米FOMC待ちでNYダウ16ドル安、原油69ドル台へ(学校で教えてくれない経済学)

2009-06-24 11:08:36 | 経済学
 物の値段は基本的には需給で決まる。しかし、ドル相場が上がれば原油が下がる。ドルが下がれば原油が上がることはしばしば起こる。投機資金がそこに付け込む。一年前、原油が史上最高値のバレル147ドル台まで駆け上った時も似たような動きをした。

 6月23日、NY原油(WTI)先物相場は、前日比バレル1.74ドル上げ、69.24ドルで取引を終えた。WSJ紙によれば、ガソリン在庫増加は無視し、原油在庫減少を米石油連盟が発表したことを材料にしたと解説している。

 同日、NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、前日の1ユーロ=1.3865ドルから一時、1.4109ドルまで値下がりしたと今朝のWSJ紙は伝えた。円相場は、1ドル=95.14~19円、1ユーロ=133.93~03円で取引された。

 この日ユーロが買われた背景に、ドイツの製造業景況感指数が改善した。下降トレンドに向けた最悪期は脱したとする見方が出て来たとのあるシンクタンクの指摘や、ECB(欧州中央銀行)のAxel Weber理事が、追加利下げはないと発言したことがユーロ買いの材料にされたとWSJ紙は紹介していた。 

NY株式市場では、23から24日、2日間開かれる米FOMC(公開市場委員会)で、具体的にどのような文言が声明文に盛り込まれるか見極めたいとする空気が強く、薄商いの中、前日比16ドル安、8,322ドルで取引を終了した。

 今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介するブルームバーグによれば、この日発表された5月の米中古住宅販売実績が前月比増加したが、予測以下あった。販売は増えたが住宅建設は横ばいである。米国経済が「底を打った」と言えないと一部専門家の見方を紹介していた。

 この日、400億ドルの2年物の米国債入札が行われたが、順調に消化された。一部に米国債の海外からの買いが鈍れば、さらにアメリカ資産離れが進むとの懸念が根強かっただけに一息ついた格好だ。

 先の「おはよう世界」では、イランのデモ隊の報道をめぐって、イギリスとイランが双方の外交官をお互いに国外に追放する事態にまで発展してきていることや、この日、オバマ米大統領もイラン情勢を憂慮するとの演説をしている映像を流していた。

 それにつけても日本と言う国は幸せな国だなとつくづく思う。東洋的諦観という言葉があるが、年寄りが言うならまだ許せるが、若い世代までがそうだから先が心配である。(了)

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世界経済見通しをー1.7%からー2.7%へ下方修正、原油67ドル割れ、NYダウ200ドル安

2009-06-23 10:14:20 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


 世界銀行が、2009年の世界の経済見通しを3月予測の1.7%マイナスから2.9%マイナスへ下方修正した報せを受けて、NY株式市場はほぼ全面安の展開となり、NYダウは、前日比200ドル安の8,339ドル、ナスダック指数は、同61ポイント安の1,766で取了したと今朝のWSJ紙は伝えた。

 今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介するブルームでは、おなじみのクリス・ヴァレリオ記者が、「3月半ばから相場をひっぱっていた金融株の下げがきつかった。今朝ワシントンから、議会で審議中の金融改革案で、ヘッジファンドの手の内があからさまにされるとの懸念がうまれたことも影響した」と解説していた。

 6月23~24日に米FOMC(公開市場委員会)で、今後の金融政策についてどのような具体的コメントが発表されるのか見極めたいとする空気も相場にマイナスに働いた
と先のクリス記者が話していた。

 世界銀行の二ユースは、NY原油相場も直撃した。世界景気の回復が遅れれば、その分原油消費も減る。NY原油(WTI)先物相場は、前日比バレルあたり2.62ドル、3.8%値下り、66.93ドルで取引された。

 WSJ紙は、今朝の原油の下げは、アメリカのガソリン在庫増加を懸念したと解説していた。スタンド売りのガソリンの値段はガロン2.69ドルである。採算悪から精製メーカーの稼働率は現在85%まで落としている。WSJ紙は、今年の夏不景気のためアメリカ人がドライブを控える。在庫がさらに増える。ガソリンの今の値段で十分安すぎることはないと専門家のコメントを紹介していた。

 原油相場は、年初めの安値のバレル32ドルから一時バレル72ドルまで倍以上まで急反発していた。全てとは言はないが投機資金が原油はじめ商品市場へ流れ込んだ結果である。サブプライムローンで出た焦げ付きを一刻も早く回収しなければならない。
 
 金余りでなければ出動したくとも先立つものがなければ当然動けない。ところが米FRB先頭にドル札を天井知らずに刷り続けている。政策金利もゼロから0.25%である。投機資金が鵜の目鷹の目でおいしい餌場を狙って当然だろう。ところが世銀の警報が耳に入ったのか、鳥たちは、原油市場から一端身を引いた。その結果が原油67ドル割れである。

 一方、今朝のNY外国為替市場で、1ユーロ=1.3826ドルはじめ特に対カナダドル、豪ドルでドルが買われた。ところが、1ドル=95.90~95円と対円のみドルが売られた。深く考えることではないかもしれないが、興味深い動きである。(了)

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鷹島モンゴル村風景

2009-06-22 19:09:09 | スケッチ


鷹島モンゴル村風景

江嵜企画代表・Ken



 友達のTさんが、年2回、日帰りコースで、九州を案内しくれるようになってマル3年たった。

 今回はどこに連れていってくれるのかなと、楽しみにしていたら、「たかしま」という。「たかしま」と聞いて「高島」だと条件反射した。ところが「鷹島」だという。最終目的地は鷹島モンゴル村だという。鷹島も知らない神戸の人間が、モンゴル村となるとなお迂遠である。
 福岡の町から車で約二時間強で、長崎県松浦市に着き、松浦市役所をまず表敬訪問した。思いがけず、美味な魚料理までご馳走になった。最近、鳥の話に凝っていることもあり、「たかしま」がなぜ「鷹島」なのかと愚問を呈した。
 空の上から見ると鷹が大きく左右に翼を広げた形にそっくりである。それが鷹島の名前のゆわれではないかと、市の職員のKさんが教えてくださった。くだんのモンゴル村は右の翼の先端に位置している。 
 「元寇ロマンの島 鷹島」のタイトルが鷹島歴史民俗資料館のパンフレットについていた。冒頭には、1281年、7月30日、夜、総勢4400隻の船と14万人といわれる元軍の大半が鷹島周辺の海底に沈んだとあった。
 鷹の尻尾のつけねに近いところには、歴史民俗資料館と埋蔵文化財センターがある。圧巻は、埋蔵文化財センターにある、海底で発見され、現在、保存処理中の木製のイカリが展示されていることだ。福岡に戻ってこの話をした。言葉をかけた人がたまたま運が悪かったのか、全員が知らないと答えた。福岡からだと行けない距離ではない。誠にもったいない。
 元寇、蒙古襲来の話は、子供のころ教科書で学んだ。しかし、現物のイカリを目にすると俄然、700年という気の遠くなるような年月が吹っ飛んでしまったことを白状する。是非とも、鷹島を訪ねて自分の目で確かめてほしい。
 往路は松浦市今福港からフエリーで鷹島にわたった。帰路は、今年4月18日に開通した、できたてほやほやの鷹島肥前大橋のお世話になった。通行料無料ということに感心した。モンゴル村には、王貞治さん直筆の「必勝」の文字を刻んだモニュメントもあった。鷹(ホークス)にちなんで、松浦市はプロ野球のソフトバンクを応援している。
 モンゴル村には、モンゴルから運んできたゲルが30棟展示されていた。一つのゲルで4名まで泊まれると松浦市のパンフレットにあった。
 モンゴル村からスケッチした。(了)

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