今朝のNHK・BS[おはよう世界]が紹介した、経済・金融専門のブルームバーグは、650億ドル(約6兆円)という巨額の詐欺事件で逮捕されたメ―ドフ被告にNY連邦裁判所が、禁固150年を言い渡したと伝えられたとき、NY証券取引所のフロアで、拍手と歓声が起こったと伝えていた。
メ―ドフ被告は、昨年来のサブプライム問題で、多くの損害を被った人から見れば、悪の象徴のような人物である。マ―ドフ被告の弁護士は、余命13年の人間には12年の刑が妥当と反論したという。マードフ被告は多くの投資家に迷惑をかけたと謝罪した。
NYダウは、薄商いの中、先週末比90ドル高、8,529ドルで取引を終了した。先のブルームバーグは、株価の変動幅を示すヴォラティリティ指数がここ数ケ月で最低水準に低下している。これは多くの投資家が、相場下落を織り込むことに疲れて来たからだと解説していた。原油がバレル2.33上げ71.49ドルを回復したことも株価を上げた。
NY外国為替市場では、株高と原油高を受けて、ユーロが、対ドル、対円共に買われて取引がはじまったと今朝のWSJ紙は解説していた。ただ、ドルは後買い直され、対円でドルは、1ドル=96.15~19円、1ユーロ=135.20~40円で円安方向に動いた。
先週末、中国中央銀行が、米ドル依存が大きすぎるとして、IMF(国際通貨基金)を介して、現行のドル、英ポンド、ユーロ、日本円4通貨のバスケットに人民元を加え、5通貨で運用する。その分ドルの存在感は事実上低下する新たなシステムを提案した。
今朝のWSJ紙は、中国中央銀行の周総裁が、「中国の為替政策は急激な変化を望まない」と発言したことで、ドル売りの流れに歯止めがかかったと解説していた。ただ、同じ日のWSJ紙は、在香港の中国企業が人民元を正式の取引通貨として認める制度がスタートしたと報道し、これはドルの先行きに不安材料となると指摘している。
株だ、為替だ、原油だと、難しく考えないで、鳥が集まっているか、いないかという視点で、眺めるようにすれば、心安らかに物事の推移を見守ることが出来ると常々思っている。物事を余りに短略化するのは危険だが、鳥が集まるから相場は上がる、鳥が逃げれば相場が下がる。鳥は逃げ足が早いが、臨機応変に対応しないと鳥は生きていけないからだ。
アメリカ人がドル離れを心配するのは、鳥の生態を自分自身と置き換えて物事を見ているからである。空腹の苦しみを実感した世代が日本でも次々鬼籍に入って行かれる。腹を空かした経験がないと言葉だけでいくら危機管理を唱えてもピンと来ない人が日本で増えて当然だ。備えあれば憂いなしというが、日本ではことわざの世界だけで生きている。(了)
メ―ドフ被告は、昨年来のサブプライム問題で、多くの損害を被った人から見れば、悪の象徴のような人物である。マ―ドフ被告の弁護士は、余命13年の人間には12年の刑が妥当と反論したという。マードフ被告は多くの投資家に迷惑をかけたと謝罪した。
NYダウは、薄商いの中、先週末比90ドル高、8,529ドルで取引を終了した。先のブルームバーグは、株価の変動幅を示すヴォラティリティ指数がここ数ケ月で最低水準に低下している。これは多くの投資家が、相場下落を織り込むことに疲れて来たからだと解説していた。原油がバレル2.33上げ71.49ドルを回復したことも株価を上げた。
NY外国為替市場では、株高と原油高を受けて、ユーロが、対ドル、対円共に買われて取引がはじまったと今朝のWSJ紙は解説していた。ただ、ドルは後買い直され、対円でドルは、1ドル=96.15~19円、1ユーロ=135.20~40円で円安方向に動いた。
先週末、中国中央銀行が、米ドル依存が大きすぎるとして、IMF(国際通貨基金)を介して、現行のドル、英ポンド、ユーロ、日本円4通貨のバスケットに人民元を加え、5通貨で運用する。その分ドルの存在感は事実上低下する新たなシステムを提案した。
今朝のWSJ紙は、中国中央銀行の周総裁が、「中国の為替政策は急激な変化を望まない」と発言したことで、ドル売りの流れに歯止めがかかったと解説していた。ただ、同じ日のWSJ紙は、在香港の中国企業が人民元を正式の取引通貨として認める制度がスタートしたと報道し、これはドルの先行きに不安材料となると指摘している。
株だ、為替だ、原油だと、難しく考えないで、鳥が集まっているか、いないかという視点で、眺めるようにすれば、心安らかに物事の推移を見守ることが出来ると常々思っている。物事を余りに短略化するのは危険だが、鳥が集まるから相場は上がる、鳥が逃げれば相場が下がる。鳥は逃げ足が早いが、臨機応変に対応しないと鳥は生きていけないからだ。
アメリカ人がドル離れを心配するのは、鳥の生態を自分自身と置き換えて物事を見ているからである。空腹の苦しみを実感した世代が日本でも次々鬼籍に入って行かれる。腹を空かした経験がないと言葉だけでいくら危機管理を唱えてもピンと来ない人が日本で増えて当然だ。備えあれば憂いなしというが、日本ではことわざの世界だけで生きている。(了)