ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

今年の鳥インフルエンザは新型で旧来のワクチンは効かない(WHO発表):豪ABC

2011-08-31 12:01:58 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


CNBCの電子版に「Managing Asia withChristineTan」というコーナーがある。「本日のブリーフイング」覧トップに、前回の米FOMC(連邦公開市場委員会)議事録に9月20-21日開催予定の次回FOMCの会合で追加的金融緩和を示唆する文言が書かれていると紹介していた。当の議事録発表と米民間調査機関コンフェレンスボードが発表した米消費者信頼感指数が7月の59.2から44.5へ急落したと伝えられ、これに敏感に反応した30日のNY金先物市場で、金相場がトロイオンス38.20ドル高、1,826.70ドルを付けたと書いていた。

NHK・BS「ワールドWaveMorning」が紹介する米ブルームバーグは30日のNY株式市場はおよそ9億株、先日株価が乱高下した時の30億株と比べると極端な薄商いだった。一時100ドル以上下げたがFOMCの議事録が午後2時に出た後反発、NYダウは前日比20ドル高、11,559ドルで取引を終了したと伝えた。「金融緩和」という言葉を見つけて気を取り直したのだろうか。こういう動きを見ていると腰が座っていないことを正直に表している。

「株薄商いの原因は、特に株取引の主力の50代の投資家がここ10年で2度の暴落を経験して、株取引に嫌気がさしたのかもしれない」と当番組にこの日出演したストラテジスト、D.グリーンハウス氏がコメントしていた。日本では毎々お馴染の喫茶店でも株の話は出ない。生活の命綱である年金基金が株の運用で失敗していても自分とは関わりないことだと信じ切っている人が多いせいもあるのだろう。

野田佳彦氏が日本の新首相に選ばれたことをドイツZDFが「前首相の菅直人氏が脱原発を表明していたが、野田氏は日本のエネルギー政策を転換する人物ではない。」と紹介したあと、日本経済は財政赤字がGDPの2倍、円高は輸出企業に打撃を与えている、日本の国債は格下げされた、増税を控えているなどと解説したあと、「野田氏は演説のなかで、日本の諸悪克服には忍耐力が必要だ。歯を食いしばって頑張る」と語ったと野田氏の人となりを紹介していた。余談ながら、「歯を食いしばって頑張る」と訳していたが、ドイツ語ではどう表現したのか興味がある。ドイツ通でご存知の方は是非教えていただきたい。

ドイツ関連のニュースでは、ドイツ連邦雇用庁が「専門職の不足人数が昨年比25%増加した。金属、貿易、土木で目立つ。世界景気鈍化が伝えられるが今のところドイツでは不景気感は表面化していない。その一方で、雇用者の1/3は期限付き労働者である。金融界、産業界が危機に備えていつでも首が切れるよう備えている」とドイツZDFが紹介していた。

英BBC、カタール・アルジャジ―ラ、フランスF2がリビア問題をトップで取り上げていた。アルジャジ―ラは治安部隊との衝突でサイ榴弾を撃ち込まれ反政府部隊で多数の死傷者が出ていると伝えていた。一方、フランスF2は「フランス政府は世界で最初にイラク国民評議会を正式に承認した国である」と前置きしたあと「国民評議会の要職にアルカイダと通じている人物も含まれている」と述べ枢要な人物の顔写真を並べて過去の履歴を詳細に解説、フランス政府の対応が懸念されると指摘していたことが印象に残った。

その他の「ワールドWaveMorning」のニュースでは豪ABCが、今年の鳥インフルエンザは、新型ウイルスのため従来のワクチンで効かない。既にバングラデシ、中国、ベトナム、カンボジア、タイで合計8名死亡したとWHO(世界保健機構)が発表したと紹介していた。問題が起こってからでは遅い。新型鳥インフルエンザ(BirdFlu)ウイルスには十分目を光らせて置いて欲しい。(了)

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新首相が30日誕生する、世界に向けてどんなメッセージを送れるか注目したい

2011-08-30 09:09:51 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



今朝の「ワ―ルドWaveMorning」で、95代目の日本の首相について論評した韓国KBS,シンガポールCNA,香港ATVの放送をそれぞれの視点で流していた。

韓国KBSは「野田氏は、靖国神社に祭られている人は戦争犯罪人に当らない。在日韓国人への参政権に反対しているなど歴史認識で右翼的人物である。日韓関係悪化が懸念される」と伝えた。シンガポールCNAは「中国政府は歓迎を表明した。しかし、新華社電は警告した」と短く紹介、香港ATVは「5年間で6人目の首相になる。日本が直面している現実が厳しいため遠からず退陣に追い込まれると政治評論家は見ている。」と厳しく評価していた。

英BBCはリビア情勢をトップで取り上げた。最終局面であると見られるが、平和的権力委譲を巡りカダフイの本拠地シルトの長老との間でいまのところ合意に至っていない」と伝えた。カタール、アルジャジ―ラは「カダフィ夫人ほか子供、家族がアルジェリアに入国した。反体制派は犯罪人の入国を認めたアルジェリア政府を非難した。リビア国民評議会は1億円の懸賞金を付けてカダフィと次男の行方を探しているが今のところ行方知れずである」と流していた。

日本ではリビア情勢についてなぜか無関心であるとテレビ東京系「モーニングサテライト」に出演したコメンテーターが指摘していた。マスコミ全体の認識が、リビアは遠い国という漠然とした受け止め方をしていると間違いを犯すだろう。リビアの復興需要に韓国が真っ先に行動を開始した。日本人と韓国人の行動パターンの違いが際立っている。英BBCは連日詳細にリビア情勢を取り上げる裏には、リビアが石油利権と深く関わっていることから比較的分かり易い。ただ、日本は原油の99%を海外に依存しているにも拘らず、リビア情勢が原油相場と表裏一体に動いているという視点が日本人に基本的に欠落している。週明け29日のNY原油{WTI}相場はバレル1.90ドル上げ、87.27ドルで取引された。

一方、29日のNYダウは先週末比254ドル高,11,539ドルで取引を終了した。「ワ―ルドWaveMorning」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「7月の米個人消費が0.8%増加した、ギリシャの銀行2行合併のニュース、ハリケーン、イレーヌの被害が予想を下回ったことを好感した。今週金曜日発表される雇用統計を注目したい」などと話した。NY外国為替市場では、1ドル=76.83円、1ユーロ=111.47円、ユーロは対ドルでは1ユーロ=1.45ドル台まで回復した。

米ブルームバーグに出演した資産運用会社CEO、KomalSri-Kumar氏は「(ユーロの将来を聞かれて)ユーロ存続は労働の移動が制限されており今まで通りなら無理だ。対策が2つある。①財政赤字の上限を設定する。未達国はユーロ圏から即排除する。②大規模なユーロ債を発行する。この案はドイツが反対している。」と悲観的見通しを展開していた。

経済関係以外ではロシアRTRが輸送ロケット事故で、宇宙船ソユーズの帰還が最低1週間は遅れるだろうと伝えていた。今回の打ち上げ失敗はロシアにとってかなりショックだったことが二ユースを伝えるアナウンサーの表情にも正直に出ていた。近着の二ュ―ズウイーク日本版に「ロシアが歩むソ連回帰」のタイトルでプーチンは宇宙航空産業の発展が「ロシアの戦略的な優先事項だ」と語ったと紹介していた。ロシアから目を離していけない。ロシアは日本にとって遠い国ではない。このあたりの日本人の感覚はリビアほどでないにしても希薄という点では五十歩百歩だろう。

日本に新しい首相が本日30日に誕生する。世界の孤児になれば日本という国は生きていけないということを国民一人一人にメッセージを送れるかどうか注目したい。(了)

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甲陽学院同窓会会員総会風景(スケッチ&コメント)

2011-08-29 10:54:16 | スケッチ


甲陽学院同窓会会員総会風景

江嵜企画代表・Ken


母校甲陽学院同窓会総会が8月28日、午前11時からノボテル
甲子園、一階「鳴尾間」で開かれ、第一部のゲストとして迎えた
59回生、東京大学大学院医学系研究科、岩坪威(いわつぼたけし)
教授のテーマ「アルツハイマー 目前に迫った予防と治療」の講演を
熱心に聞く会場の様子をスケッチした。

総合司会は恒例により、NHK現役アナウンサー、69回生、真下貴
氏が担当した。はじめ東日本大震災犠牲者と同窓生物故者に黙とう、
31回生、同窓会有田会長挨拶、来賓代表、甲陽学院山下正昭校長挨拶
のあと講演は始まった。

テーマがアルツハイマー病についてだったせいか、ここ数年と比べると
参加者はかなり多かった。プロジェクタ―をふんだんに使い、マンガも
時に入れ噛み砕いて説明を試みられたが、さすがに専門知識がないと
そう簡単に頭に入る代物ではない。途中から櫓を漕ぐ方も散見された。

大脳を輪切りにして健康な脳と陥没個所がはっきり現れたアルツハイマ
ー脳が画面に映し出された時は、おおっというどよめきが聞こえた。
大いに説得力があった。

「アルツハイマー病(AD)脳で老人斑を形成するべ―タ―アミロイドは
40あるいは42個のアミノ酸からなるAべ―タ―ペプチドから構成さ
れる。42型は40型より凝集し易く、アルツハイマー発症に重要な役割
を果たす。」と聞いても正直ピンと来なかった。しかし、アルツハイマー
脳には「老人斑」が出ると聞いた時は不気味な感じがしたことを白状する。

岩坪威先生は、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドべ―タ―を
つくる酵素「ガンマ―セクレターゼ」の働きを解明、アルツハイマー治
療法の研究に道を開いたことで「メトライフ医学研究賞」を09年2月
に受賞、アルツハイマー病研究の第一人者で、大変な先生であることを
恥ずかしながらはじめて知った次第である。

講演の最後に「アルツハイマー予防のためにどうすればいいか」という
話しになった。「それが聞きたかったのだ」という空気が会場に流れた。
第一に糖尿病、高血圧、高脂肪血しょうは避けたい。第二に適度な運動
を続ける。第3には頭部打撲は努めて避けることとの説明を聞いていて
アルツハイマー病は誰にでもかかる病気だなと妙に納得した。

痴呆症と診断された初期の段階で何か普段と著しく違う言動がある時は
注意したほうがいいと言われた。かかりつけの医者もしくは専門医
に出来るだけ早い時期に相談することを勧めるとアドバイスされた。
「今日のように同窓会に出て来られるような人は大丈夫です」と言はれ
た。人と人との対話を楽しむことはアルツハイマー病に限らず健康の
秘訣なのだろう。

第二部は2階の「甲陽の間」へ会場を移した。あしなが育英会への
義捐金送呈のあと69回生、東北大学大学院、長谷川隆文助教授、
病棟長から被災地での生々しい治療現場の話を聞いた。古澤流地
唄舞、山本亜希子さんの舞いが花を添えた。45回生、同窓会副
会長、西村貞氏の中締め挨拶のあと会場を後にした。(了)

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10月9~10日 延命学手法による七星整体の実技講習

2011-08-29 08:43:16 | 診断即治療と虹彩学
昨日はスクレオロジーの講習をしました。
七星整体の講習を受けた方々も多く参加してくれまして、おもしろい話がいっぱいありました。

ある人は、
「七星整体の講習を習うまでは、マッサージで汗びっしょりになっていましたが、今はほとんど汗をかかなくなりました。非常に楽になりました」

また、ある人は、
「お客さんが増えてきましたねー。うふふ」

また別の方は、
「あれは使いようで、部分的に加えることで、そうとう治療効果が上がりますねー。全身をほぐす必要はないですから楽ですよ」

そしてまたある人は、
「整体を習ってからは、何でも来い! という感じになってきました。鍼の嫌いな人もいますから、いいですよあれは」


講習をするときに、
「100人をめどにしてください。100人に整体をすれば技術が安定するし、治療を受けた患者さんも納得します。100人というのは、私が整体を教えた人が、着実に整体を身に付いたと思われる人数です」
と話をしますので、皆さんは一生懸命に100人を目指して頑張っているようで、ある治療院では、時間があればスタッフを相手に練習をしているようです。

皆さん頑張ってますねー。
それにしてもなかなかやるじゃないですか。
私のほうが敗けてしまいそうです。
長年隠してあったのですが(笑)、講習をやった甲斐がありました。

七整体とは、延命学技法を応用した「七星論での整体」という意味で、整体をしながら診断をしていき、診断で得た情報をそのまま治療に活かすという方法です。
整体は患者さんが集まりやすいので、講習を受けた方々から喜びの声をよく聞きます。


次回の講習は、
10月9~10日の二日
費用は5万円

興味のある方は電話かメールでお問い合わせください。
木、金、土の三日は営業しています。
06-6390-4722

お詫び:当院では整体治療は行っていません。
ご紹介:七星整体をご希望の方には、七星整体のできる方を紹介します。

メール:shinjo36アットマークsunny.ocn.ne.jp
携 帯:stella8585アットマークezweb.ne.jp

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特集「中国、成長の終焉」(ニューズウイーク日本版最新号)は面白い(学校で教えてくれない経済学)

2011-08-28 08:58:15 | 経済学
先週、水、木と鳥取へ小旅行していた間にニューズウイーク誌日本版が届いていた。特集「世界第2の経済大国は見掛け倒し、中国、成長の終焉」は面白かった。同誌の別ページには「バイデン「熱烈歓迎」中国の皮算用」の記事があり「バイデンを丁重にもてなし、今秋予定されている習近平の訪米で同様の歓迎を受けることが中国の真の目的だ」と書いていた。

日本はどうか。民主党代表選で8月29日に、日本の首相になるひとが決まる。各種報道によれば、立候補した5人全員が、過去43年間の政治活動で一度も政策で動いた経験がないと伝えられる小沢一郎元代表のご機嫌を損じないように動いているようだ。村長さんの選挙ではない。世界では色々なことが日々起こっている。目先の動きに惑わされず、日本の国民の将来を見据えて一国のリーダーを選んでほしい。

ニュ―ズウイークに戻す。「日本経済を襲う少子化スパイラル」と題して「日本経済はしばしば輸出依存型と言われるが、実際は輸出額はGDPの15% で先進国ではアメリカについで低い。そのため内需の縮小が経済に与える影響は他国より大きい。日本の生産人口は95年をピークに減り始め、15年にピークの88%の7,681万、40年後の50年には現在の60%に低下する。ところが、選挙の争点にならない。そのことが日本の生産人口の減少を益々助長している。」と和久敏之記者が書いていた。

高齢化が日本の専売特許だと思っていたらそうでない。ニューズウイーク本号で「中国は15年をピークに、生産人口は急激に減少する。合計特殊出生率(1人の女性が生涯で生む子供の数)が92年の2.1から減りつづけ現在は1.6まで低下した。その上に問題なのは、現在60歳前後の中国人の平均教育年数は6年間で、小学校卒レベルでしかない。40代で中卒レベルと言うのが実情だ。」と千葉香代子記者が書いていた。「GDPの半分を公共投資と設備投資が占める。人口が増えなければ腐る資産ばかりだ」と専門家の意見を紹介していた。

「アメリカの迷走をあざ笑う中国の勘違い」と題してニ―アル・ファーガソン、ハーバード大学歴史学部教授が「中国経済の実態を注意深く精査すると」と書いたあと「中国の総人口の三分の一が1万~10万ドル相当の富を保有している。ところが年率25%以上の成長率を誇る都市部の不動産投資が支えているにすぎない。今や、6%以上のインフレと株価下落が重なった。中国の銀行の貸付け残高は08年にはGDPの97%だった。今は120%である。住宅バブルがはじけた時、アメリカは深刻な危機に見舞われた。中国がアメリカの不幸を笑うのは時期尚早だ」と指摘していた。

一般論であるが、このひとには是非、本や雑誌を読んで欲しいと思う人は読まない。読まないひとはどこまでいっても読まない。ほとんどが読まなくてもいい人が一人悦に入っているケースが多い。生き物は人に教えられて本来行動しない。一昔前には本に限らず虫と名の付く人が身の回りにも大勢いた。研究の虫、稽古の虫、仕事の虫、それぞれの世界で、寝食忘れてひとつのことに没頭していた。それらのひとたちが今日の日本の繁栄を支えた。

「寝食を忘れる」ということばが日本で死語になった時から日本の衰退が始まったのかもしれない。特集「中国、成長の終焉」は日本人にとって他人事でない。(了)

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NYダウ上下400ドル幅の乱高下、NY金34ドル高:バ―ナンキ演説具体策先延ばし

2011-08-27 10:24:58 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



昨日降った夕立のせいか今朝の神戸は気持ち涼しく感じられる。ただ朝6時前後から救急車が国道2号線を複数回往来している。今年の夏は一人暮らしのお年を召した方が多くなくなったと近くの喫茶店でも聞いた。蝉の声は消えた。夏の甲子園が終わると一気に秋の気配になる。しかし、昨夕の阪神梅田駅は地元チームのほぼ1ケ月振りのご帰還でプラットホームは熱気に溢れていた。

「ワ―ルドWaveMorning」で一日が始まる。リビア情勢をトップに扱う欧米メディアが多い中でカタール、アルジャジ―ラはシリア情勢一本に絞ってアサドに政権を譲る気配はないと解説していた。カダフィは行くへ知れずだが、リビアは一区切りついたと捉えていた。日本では朝鮮半島情勢さえ関心が薄い。北アフリカ情勢が日本にとって身近な問題だという認識がほとんどないのもごく自然な成り行きかもしれない。

経済関係では、ジャクソンホールでのバ―ナンキ米FRB議長講演を欧米メディアがトップの扱いで取り上げていた。ただ、結論は次回9月20日,21日2日かけて開かれる米FOMC(連邦公開市場委員会)へ持ち越された。26日のNYダウは、金融緩和第3騨{QE3}期待が裏切られたとの判断からはじめ200ドル近く売られたが、取引終了にかけて見直し買いが入り、前日比134ドル高、11,284ドルで取引を終了した。

26日の米ブルームバーグに出演した調査会社トップ、Bianco氏は「一日の上下の幅が400ドル。全く一貫性がなかった。バ―ナンキ発言は来月に仕切り直しとなった。一貫性がないという点では、RiskOn{リスクでスイッチが入る}に反応するNY金相場が前日比34.30ドル上げ1,794.10ドル、債券相場も買われ、10年物国債利回りが0.044%下落、2.190%となった」と解説していた。NY外国為替市場は、1ドル=76.60円、1ユーロ=1.45ドル台とややドルが売られた。為替はどちらかと言えば安定している。ドルが50円台まで売られるとドル安・円高を囃したてていた向きは拍子抜けかもしれない。

コーヒー一杯の値段が日本では350円として外貨では1ドル=70円換算で5ドルになる。1ドル=50円になると一杯7ドルである。先日知人のSさんが大阪駅前のホテル近くのスターバックスが外人客で溢れていたと話していた。ごく普通のホテルでも中で飲めば、お茶一杯コーヒー一杯で7ドル8ドルになる。財布の中からドル札が羽が生えたかのように飛んでいく感じだろう。急激なドル安にアメリカ人ならずとも日本を訪れる外人さんは恐怖感を抱いていているのではなかろうか。

バ―ナンキさんは、既にこの先2年半はゼロ金利にすると宣言している。これ以上何を期待して追加の金融緩和を実施するのかと単純に思ってしまう。一端、金融緩和のぬるま湯を経験すると風呂から出るに出られなくなる。バーンナンキさんは株価を上げるために一年前のジャクソンホールの演説で金融緩和第2弾(QE2)を宣言した。ところがその後米雇用情勢は遅々として改善しない。ギリシャ危機、欧州金融不安、米国債格下げとボディーブローを受けて肝心の株価は全く冴えない。彼は途方に暮れているのではなかろうか。

26日付けのCNBC電子版に「日本はここ5年で6人首相が代った。輸出依存度が高い日本経済への余りに急激な円高、原発、放射能対策と今後のエネルギ―政策、巨額の財政赤字、高齢化対策と問題が山積み。ムーディーズは日本をRevolving Leadership(回転ドアー式リーダーシップ)と位置づけ、それが効果的成果を妨げているとして、日本国債を格下げした。小沢は43年間の政治活動で一度も政策で動いていない。政局だけで政策で動いた経験がない人間が民主党代表選(日本の首相選び)をリードしている。いずれにしろ8月29日に日本の首相になる人が決まる」と書いていた。

日本はどこまでも平和である。(了)

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歴史を踏まえて日々行動することの大切さ:大山口駅列車襲撃事件が教える(学校で教えてくれない経済学)

2011-08-26 09:44:34 | 経済学
一泊2日で、4年前ベルギーを共に旅した仲間で、現在、鳥取県のさる施設に居を移し、創作活動を続けておられる淀屋研究家の第一人者、作家の新山通江さんを訪ね、旧交を温めることが出来た。帰路、たまたま「大山口列車空襲被災者の会」が47周忌の平成4年7月28日に建てた慰霊碑を訪れる機会があった。

慰霊碑には、昭和20年(1945)7月28日、午前8時ごろ、山陰線大山口駅東方約600メートルに避難した出雲今市行第809列車が、米軍艦載機によって機銃弾、ロケット弾を撃ち込まれ、死者44名、負傷31名を出した。列車は11両編成、前2両は病客車で、軍関係者,工廠関係者付添いの衛生兵、日石救護看護婦が乗り、他の一般客車には、演習に動員された国民義勇隊、勤労動員学徒、軍需工場徴用者、一般乗客などで超満員だった。列車には大きく赤十字マークが書かれていた。米軍機は容赦なく襲撃したと書かれていた。

縁とは不思議なものである。今回の鳥取小旅行のメンバーのひとり三舩愛子さんは、その日の夕方、大山口駅付近で米軍艦載機に襲撃され、辛くも難を逃れた生き証人の一人である。上記のような碑が建てられたという話は聞いていたが、当地を訪れたのは今回初めてだと聞いた。正に奇偶である。全国多くの個所にこのような先の太平洋戦争にまつわる悲惨な物語がそれぞれの土地で後世に語り継がれているのであろう。

今回、米子市立山陰歴史館をたまたま訪れた。米子の町の由来、米山城主池田候ゆかりの物語に加えて、なぜか2・26事件で連座し銃殺刑に処せられた北一輝の遺品の数々が展示されていた。弥生遺跡、江戸時代以降の生活関連資材、日用品、小学校の教室なども展示されていた。山陰地方はかって日本の表玄関だったと新山通江さんから今回も聞いた。日本列島を表日本と裏日本と区別する。表は優れているが裏は遅れている。山陽は山陰と比べて「陽」だから優れているなどと刷り込まれた歴史がある。今回の旅行でも、大事なのは中身だということを改めて教えられた。

こちら「学校で教えてくれない経済学」である。24日、NY株式市場は、26日に控えた米FRBバ―ナンキ演説を見極めたいとする機運や欧州金融懸念など不安材料が蒸し返され、NYダウは、一時前日比210ドル下げ、終わり値でも170ドル安の11,149ドルだったと米ブルームバーグが伝えた。特にナスダック指数はアップル社CEO辞任ニュースを嫌気、同社株価急落が響き、ハイテク株価指数、ナスダックがの大幅値下がりした。原油相場(WTI)はバレル14セント高、85.30ドル、NY金相場は、トロイオンス5.70ドル高、1,759.80ドルをつけた。株安・金相場高の最近の傾向を裏付けた。「ワールドWaveMorning」に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツ、シュナイダ―恵子氏も「バ―ナンキ発言を控えて手控えムードが強まった」と解説していた。

「ワールドWaveMorning」ではフランスF2,英BBC,ドイツZDFがそれぞれカダフィ後のリビア情勢について解説していた。中国CCTVは胡主席・サルコジ大統領会談を伝え「中国は欧州を信用している。欧州への投資を続ける」と胡主席は語った。一方、サルコジフランス大統領は「現在一箱5.9ユーロ(1ユーロ=111円換算:655円)の12%値上げ含め増税により120億ユーロの財源を確保、財政健全化する」と語ったと紹介していた。

どこの国にも自国の都合の悪い事は隠したがる。しかし、ウソは全くつきませんよと言わんばかりの澄ました顔をしながら、その実はじめから終りまでウソを付き通す、一般論であるが、日本人の体質の方がはるかに悪質だろう。日本人一人一人が余ほどしっかりしないと国が滅びる。日々の食生活含め、自分の足元がどうなっているか。歴史を踏まえて日々行動することを子供のころから習慣づけることが大切だろう。冒頭に触れた米軍による惨状を忘れないこともその一つかもしれない。(了)

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23日、NY市場で、NYダウ322ドル高、NY金30ドル安、原油86ドル台

2011-08-24 07:40:52 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



日本人が山に登り始めるとその相場も終わりと言う俗説がある。最近日本の一般紙にも金相場の話が盛んに掲載されるようになった。23日付けのWSJ電子版によると12月物の相場はトロイオンス30.60ドル安、1,861.30ドルで取引された。22日、高値同1,899.40ドルを記録した。

22日付けのWSJ紙電子版によると、米FRBが2013年半ばまでゼロ金利継続を宣言したあと、NY500種平均株価指数S&P500が下げ始め、一方、NY金相場が上げ始めたとグラフを載せて解説していた。それかあらぬか、金が反落したその日、23日のNYダウは、前日比322ドル高、11,176ドルで取引を終了した。一方、23日のNY原油(WTI)先物相場は、バレル1ドル強上げ、86.23ドルで取引を終了した。

アメリカ東海岸では極めてまれなマグニチュ―ド5.9の地震が発生、多くの人がビルから飛び出す姿を写していた。地震の影響で、NYダウも一時前日比100ドル高レベルまで値下がりした。さしたる被害もないことが確認され、一時閉鎖されたNYやワシントンの空港も平常ダイヤに戻り、平静さを取り戻すとともに株価もこの日の高値で終了した。中国、ドイツの経済統計がそれほど悪くなかった。26日のバ―ナンキ発言で量的緩和第3弾(QE3)を臭わす向きもあると、23日付けのWSJ紙電子版は書いていた。

23日付けのWSJ紙によれば、金相場上昇は余りに急激であることと12月物はトロイオンス1,917.90ドルを付けた。当面の目標としていた1,900ドルをクリアしたところで一部の金融機関が利益確定の売りに出たと解説していた。しかし、その一方で同紙は、一部ストラテジストは過去のNASDAC相場や不動産バブルと比べれば、現在の金相場はバブルの段階にない。上記バブル並みに相場が動けば同3,000ドルが想定される。一時的な調整後、他に買う投資対象が乏しいこともあって、再び金市場に資金が戻るであろうと書いていた。

魚釣りを趣味にしている人から昔聞いた話がある。エサを魚の口の少し上で動かしてやれば魚は食いついてくる。これでもかこれでもかとエサを魚の顔に押しつけるように下げるから、むしろ魚が怖がって全く釣れないと得意げに話してくれたことを鮮明に記憶している。23日付けのWSJ紙電子版にはHSBCは年末の金相場の目標を当初の1660ドルを2,000ドルへ上方修正した。一時的調整を経てまだ上値の余地ありと大方の見方は一致しているようだ。

以前合繊メーカーのベテラン営業マンのYさんは下げ相場の時は動かないに限る。一端下げ相場に変わると打つ手打つ手が裏目に出るからだ。むしろ、何もしないで、上げ潮を待つことが大事だと話していたことを今でも時に思い出す。慌てる乞食はもらいが少ない。話は飛躍するが、日本の政治家を見ているとことさらその感を深くする。

「ワールドWaveMorning」では、英BBC,フランスF2,カタール、アルジャジ―ラがそれぞれカダフィ政権が反体制派にほぼ制圧されたと伝えていた。韓国KBSは韓国の土建業者がポストカダフイ体制に備えて早くも活動を開始したと伝えていた。日本人には見られない潮目の変化を見抜いているのであろう。ロシアRTRは、北朝鮮の金総書記はパイプラインの施設を期待していると解説していた。ロシアが北に影響力を持たせようと政治的に動いたのであろう。

日本だけ顔が見えない。(了)

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リビアカダフイ政権交代の兆し、金相場1888ドル,WTIバレル84ドルへ反発(学校で教えてくれない経済学)

2011-08-23 10:07:33 | 経済学
カダフイ政権交代の時期が迫っているとして22日、欧州株が反発,欧州株高を受けてNYダウは一時、前日比203ドル高まで急反発したが、ロイター電が、ゴールドマンザックスがエンロン事件と同じ弁護人を雇ったとの情報が流れた後、金融株が急落つれてNYダウも急反落、前日比37ドル高,10,854ドルで取引を終了した。

22日NY原油先物(WTI)相場はリビア首都トリポリが反政府勢力にほぼ制圧されたとのニュースを受けて反落したが、結局、バレル1.86ドル高、84.12ドルで取引を終了した。ただ、22日のCNBC電子版は、12名のアナリストの内11名がWTI相場は、リビア情勢の転換を受けて、バレル75ドルを再び試すと見ている。現時点では原油は下がると見る専門家は多い。

一方、原油反発を予測する見方もある。22日付けのWSJ紙電子版は、リビア原油が騒乱以前の世界原油生産の2%、200万バレル/日に戻るには少なくとも2~3年はかかる。中国、インドなど原油需要に衰えが見られない。カダフィ政権崩壊後、政権崩壊の恐れがシリア、イラクなどで強まり、北アフリカ、中東情勢が、皮肉にも緊迫の度を増し、益々不安定化するとの見方が、現時点では少数派であるが、原油反発を見込む強気の見方を支えているようだ。

22日,NY金先物市場では、26日のバ―ナンキ米FRB議長講演では新たな進展はない。ドル垂れ流しが継続するとの思惑や中国、インドなどからの旺盛な需要に支えられて投機資金が流入トロイオンス39.80ドル高、1,888.70ドルで取引を終了した。日経CNBCはプラチナ33ドル高の1,904ドル銀相場も42ドル台まで回復したと流していた。

22日のCNBC電子版は、鉄鉱石,銅、石炭の国際相場が今年上半期で22~52%値上がりした。欧州でのソブリン危機、米景気の二番底懸念にもかかわらず、鉱産物資源に付きまとう天候、鉱山労働者不足、インフラ・ボトルネック、アフリカでのストライキ多発など供給不安が根底にある。一方エマージング諸国には旺盛な需要がある。相乗効果で欧米不安を相殺していると指摘していた。

22日のWSJ紙日本版は、「中国の次期トップ2人が、国際的注目を浴びる」のタイトルで,習近平国家主席(58)と李克強副首相(56)が現在の2人といかに異なるか垣間見せた。習副首相は,四川省の省都・成都市のレストランで非公式の夕食、一緒にお茶を飲んだりした。一方、李副首相は香港を訪問、英語でスピーチを行うなど次期首相候補の能力を誇示した。現在の中国の最高指導者たちに英語を使える人はほとんどいないからだと紹介した。

ドイツZDFが、プ―チンさんとメドべ-ジエフさんが同じ水槽に入り魚を追っかけている映像を流し、二人は仲よしだということを演出していた。メドベージエフは立候補は決まっていないとインタビューに答えたが「クレムリンの中ではとっくに決まっていますよ」と語る市民の声を紹介していた。北朝鮮の金総書記はほどなくモスクワに着き、メドベージエフ大統領と会談予定である。政治ショーの臭いがプンプンしている。

フランス関連ではフランスF2が、担当検事が交代、被害者とされるマルクオリビアさんサイドに疑惑が出て来た。ストロスカーン前IMF専務理事の裁判が間もなく終わるとトップで報じていた。タイミング良くと言うかタイミング悪くというか、ストロスカーン氏がパリに戻るとサルコジさんもさぞ落ち着かぬ日々を送ることになるかもしれない。

こちら日本。相も変わらず政策不在、政局優先でドタバタを続けている。日本国民の目線で、マスコミもしっかり監視して欲しい。(了)

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日本は金市場では下落局面でしか買わない「バーゲンハンター」:21日付け日経朝刊

2011-08-21 08:03:13 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


『新聞に書いていたから大丈夫』、『テレビに出ていたから買ってみた』、日本人の特徴を何か一つ、二つ挙げろといわれたらこう答えるようにしている。ただ、最近は新聞を読まなくなったという人やテレビも俗に言うゲラ番組は見なくなったというひとも増えているのでさすがの日本人にも変化の兆しは伺える。昔、大宅壮一さんがテレビ時代の幕開けで「一億総白痴化」という言葉を流行らせた。しかし、「それ何の事?」という若い人も増えているようだから一概に決めつけることも出来ないことは確かである。

円高を日本全土で困っているかというとそうではない。企業買収に熱をいれている人から見れば日本円が対ドルや対ユーロで値上がりすればその分お買い得だから笑いがとまらない。海外から物を輸入している人から見ればその分安く買えるから有難い。ところが、日本では、国全体が輸出業者しか存在しないかのような扱いになるケースが多い。円高を生かしてこそ日本経済も浮かばれると言い出しても「新聞に載っていない」「テレビで聞いたことがない」として、葬り去られる。日本という国は、実に面白い国である。

21日付けのWSJ紙電子版を読んでいたら、トルコ、韓国、最近はインドネシアもそうだが、トルコリラや韓国ウオンなど自国通貨が余りに安くなりすぎると外国の資本が逃げ出す怖れが出て来るとして、つい半年前まで進めていたリラ安、ウオン安政策の転換を始めたという記事が出ていた。同紙によれば、トルコ・リラは対ドルで年初から15%値下がりした。韓国ウオンは年初から見ればまだウオン高だが、8月だけで3%ウオン安になったため、韓国中央銀行はドルを売りウオンを買い始めたと書いていた。日本だけ見ていると錯覚するが、世の中には、自国通貨が値下がりすることを心配する国もあるということも抑えておきたい。

21日付けのWSJ紙日本版を読んでいたら、「円、スイスフラン以外に広がる資金の避難先」のタイトルで、NicholasHastings記者が「先週、英ポンドが上昇したことで、投資家が新たな資金の避難先として英ポンドに関心が高まっている」と書いていた。スイスフランや日本円だけが避難先ではない。英国は失業率が上昇している。小売販売高は鈍化している。インフレ率は上昇している。英経済見通しは改善するどころか悪化する可能性が高い。にもかかわらず英国の債券はAAAである。世界の外貨準備高で60%を占めるドルと比べて4%と低い。豪ドルやブラジルレアルより流動性が高い。特にこのところのユーロ圏の債務危機以降、ユーロ以外の通貨に分散させたい。英ポンドを検討する余地は十分あるからだと書いていた。

何が言いたいのか。昔、朝日新聞「天声人語」を書いておられた笠信太郎さんが「花見酒の経済学」の中で「コップの正面から見るのではなしにコップの裏から見れば全く別の世界が見えて来る。」と書いた。石を割るとき、時に場所を変えて叩くと簡単に割れることがよくある。一方方向から責めないで視点を変えて攻めていくことは兵法の基本である。世の中にはいろいろな見方がある。そのことを子供のころから実地に体験させておくことが、これからの時代には、益々大切な時代になるに違いない。

21日の日経朝刊に、金相場の世界で日本は「バーゲンハンター」と呼ばれ、金は下落局面でしか購入しない傾向が強いと出ていた。先日も貴金属店には手持ちのネックレスを売る行列が出来ているとテレビで紹介していた。今は売り時とみているのだろう。一方、日本銀行はこの40年間、金の購入実績がない。外貨準備に占める金の割合は3%、アメリカ70%、ドイツ、フランスはともに60%と比べて圧倒的に少ないと書いてあった。

日本人は一度こうと決めたら、金科玉条の如く守っている。幼稚園でも小学校でも人と違うことをするといじめに遭うケースが多い。まっすぐなキウリでないと売れない世の中こそがおかしいと是非新聞に書いて欲しい。(了)

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