第54回神戸市高齢者美術作品展
江嵜企画代表・Ken
第54回神戸市高齢者美術作品展が9月30日から神戸市勤労会館7階大ホールで始まり、楽しみにして出かけた。日本画の部で出品したが御影公会堂風景は残念ながら入賞の札はついていなかった。来年の目標が出来、励みになる。
今回の作品展では、日本画の部では39点が出展されていた。徐々ながら日本画の出展数が減少傾向にあるのが気になる。男女別では、日本画は女性20、男性19とやや女性が多いが男女ほぼ拮抗している。母数が少ないので一概に言えないが、日本画で男性が健闘していることは心強い。
一方、洋画は、日本画の減少に対して、ここ数年、全体として増える傾向にある。98点中、男性62(63.2%)、女性36(36.8%)と男性が多くを占めた。男性が多い傾向はほとんど変わっていない。
軽率にものは言えないが、洋画の方が入りやすい。日本画は面倒くさい。コストがかかる。日本画を本格的に教えてもらえる先生が少ないという声も巷では聞こえてくる。どの世界でも同じであるが、まずは添うてみよという言葉がある。日本画の捨てがたい魅力を少しでも多くの若者に経験してもらいたい。
応募資格は神戸市在住の60歳以上である。年代別に見ると、日本画では60代、5(12.8%)、70代17(43.6%)、80代、14(35.8%)、90代3(7.7%)と70代の作品が比較的多かったが80代が健闘している。
一方、洋画は、60代、16(16.3%)、70代、69(70.4%)、80代、12(12.2%),90代1(1.0%)と70代が全体の70%を占めていた。ここ数年の傾向を見ていると徐々に70代後半に年齢が移行している。洋画の世界でも高齢化が徐々に進みつつあるのかもしれない。
今回の作品展では洋画で90歳代では95歳の男性がお一人と日本画では91歳の女性が一人、東灘の広田宣子さんといい、「秋の古民家」と題する瀟洒な絵に仕上げて銅賞に入賞されていた。老いて益々盛んという言葉がある。まことに頼もしい限りである。
第54回神戸市高齢者美術作品展はJR三ノ宮駅東改札出て東へ徒歩7~8分にある神戸市勤労会館で10月3日(水)午後2時まで開催されている。最寄りにお越しの向きはお時間許せば会場にお運びいただければありがたい。(了)