ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

NY原油66ドル、NY金978ドル、資源に鳥が群がり始めた(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-30 23:52:26 | 経済学
  5月30日付けのWSJ紙によると、NY金先物相場は、ドル相場がこのまま下がりつづければであるが、来週にも、オンス1,000ドルに近付くとマット・ウイッタッカ―記者は書いている。

 この日NY金先物相場は、薄商いの中、オンス前日比17.30ドル上げ、978.80ドルで取引を終了した。5月ひと月で88.1ドル、9.9%上げ、2ケ月続いた下げ分を取り値返した。08年3月の過去最高値オンス1,014.60ドルクリアが目標とWSJ紙は解説している。

 NY原油(WTI)先物相場は、世界景気の回復期待から5営業日連騰、バレル当り1.23ドル、1.9%上げ、昨年11月4日以来の高値の66.31 ドルで取引を終了した。5月1ケ月で15.19ドル、29.7%、1983年にNY原油取引開始以来最大幅の値上がりを記録した。ブレント(重質油)も値上がりし、バレル64.39ドルで取引を終了した。

 原油、金相場の値上がりにつれて資源関連通貨が値上がりし、特にリスク通貨とされ敬遠されていた豪州ドルが値上がりした。豪州ドルは、昨年10月来高値の1豪ドル=80セント、カナダドルは、1ドル=1.0907カナダドル、1NZドル=64.01米セントと昨年10月初来の高値で取引された。ドルは対資源通貨で値下がりしたが、対ユーロでも値下がりし、昨年11月来の安値、1ユーロ=1.4168ドルで取引された。対英ポンドでもドルは値下がりし、1英ポンド=1.62ドルで取引された。

 米国政府は金融危機回避のためドル紙幣を刷り続ける。余ったドルが投機資金となり商品市場へ流れる。安全通貨として買われていたドルがいまリスク通貨と変化したと在NY Barclay Capital,為替ストラテジスト、Steve Englander氏の見方をWSJ紙は紹介している。

 ここ数日のWSJ紙を読むと、scare(スケア・怯えさせる)、fear(フィア・怖れさせる)、uncertain(アンサーティン・不透明)という単語がアメリカの金融政策に対してしばしば出てくる。これらの単語はリーマン破たん以降も絶えず出ていた。

 最近は米国の金融危機が落ち着きを取り戻し、米国以外の国の景気に底入れ機運が出て来たところで、改めてドルに対する怯え、怖れ、不安定さを感じはじめたのであろう。30数年前の古い話であるが、アメリカ駐在時代、一般のアメリカ人の会話の中でスケア・ミ―という言葉が日常的に使われた。

 あぜ道を歩いていて蛇が飛び出して来た時に感じるあれがスケア・ミ―に近い。ご婦人なら、スケアの感覚は、台所でゴキブリが姿を現したときの驚きに近いかもしれない。最近の日本の子供はどんな昆虫でも怖がるそうだから、実にやわになったものである。

 なにも為替に限らない。北朝鮮が地下核実験を強行した。アメリカ人はスケアしたのではないかと思う。アメリカ人は自分では核兵器を保有している。ところが自分以外が核兵器を持つと必要以上にスケアするところがある。それを百も承知で北はアメリカを挑発しているにすぎない。

 欧米人は基本的に動物相手に古来、生活してきた。田んぼの中で稲作業して暮らして来た日本人とその点で基本的に違う。リスク(危険)に対する認識が基本的に日本人と違う。日本人にリスク回避といってもリスクという感覚が日本人にそもそもないからぴんと来ない。日本人の外交べたもこのあたりから来ている。

日本人に相場は苦手だと言う人が多い。相場を毛嫌いする人も多い。毛唐相手に生活するには好き嫌いでことは済まない。そいうことを子供の時からしっかりと親鳥はひなに教えておいて欲しい。

 為替や原油というからぴんと来ないだけだ。彼らを鳥だと思えばいい。原油相場がバレル66ドルを達成した。鳥が原油市場に群がり始めたからである。金相場がオンス1000ドルに近づいた。鳥が金市場に集まりだしたからである。ドルが値下がりを始めた。鳥がドルの周辺から逃げ始めたからである。

 日本という国は資源の99%を海外に依存している。原油や資源価格がかま首をもたげてきた動きは無視できない。しかしながら、為替は風に例えられる。為替の風が円高方向に流れているから原油高の風の抵抗を和らげてくれる。

 柄手に帆を揚げるという格言がある。円高を追い風にして、再び襲いかかろうとする資源高に対してひるむことなく力強く荒波を乗り切りたい。(了)


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米債券入札結果好感、NYダウ103ドル高(学校で教えてくれない経済学)(訂正版)

2009-05-30 09:34:55 | 経済学
  米国の7年物国債の260億ドルの入札が昨年並みに終了したことを歓迎して、5月28日のNY株式市場は反発、NYダウはプラス103ドルの8,403ドル、ナスダック指数はプラス20ポイントの1,751で取引を終了した。

  NY原油(WTI)先物相場が、この日開かれたOPEC臨時総会で、減産幅据え置きを予想通り決めたことも買い安心感を誘い、前日比バレル1.63ドル上昇、65.03ドルで取引を終了した。足元の原油需要が改善したとの感触は見られないと今朝のWSJ紙は解説している。

  実態経済を示すデータとして、米新規失業保険申請件数が小幅減少したこと、4月の米耐久財受注高が1.9%増加した。一方、4月の米住宅販売高は0.3%増加したが、中値ゾーンの住宅価格が前年比14.9%値下がりした。住宅の値段が下げ止まらない限り米国経済が本復したことにならない。

  値段が下がりつづけるかぎり、せっかく買った家でも持ちこたえられない。米住宅ローン銀行調べによると、差し押さえの物件が増加していることや3月末の住宅ローン延滞率が昨年3月の8.1%から12%へ増加しているとWSJ紙は紹介している。

  原油相場の先行きについては、6月3日号のニューズウイーク日本版は、一年以内にバレル100ドル台に戻る(エコノミストのジエフ・ル―ビン)との見方と一年以内に3桁に戻らない(ケンブリッジ・エネルギー研究所)と見方が分かれていると紹介している。

  今朝の読売新聞によると、サウジアラビアのヌアイミ鉱物資源相は、長期的にエネルギー投資を続けていくにはバレル75~80ドルが望ましいとOPEC総会前に語ったと紹介していた。原油が下がり続けていた今年3月ごろまでは50ドルも怪しい雰囲気だったからその意味では今回の発言は自信の裏付けかもしれない。

  いつもの鳥の話で恐縮だが、鳥が原油市場を餌場として群がってきた結果、鳥が集まるから相場が上がる、上がるから鳥が集まる現象と単純に見て置いた方が分かり易い。

  今朝の株式市場もなにかと理屈をつけて説明しないと商売にならないから、7年物の国債が完売したということで安心感から10年物国債が値上がりし、利回りが低下した。前日は債券完売を懸念して国債が売られ利回りが上昇、それを嫌気して株式から資金が逃げ、株価は200ドル近く値下がりした。

  昨日の日経夕刊トップに、国際商品相場が上昇、投資マネー流入と出ていた。国際商品相場を示すロイター・ジエフリーズCRB指数(1967年平均=100)が246をつけ6ケ月半ぶりの高値を付けたと紹介していた。

上がるから買う。買うから上がる現象はNY金先物相場でも見られる。今朝のNY金先物相場は、前日比オンス11.20ドル上げ959.30ドルで取引された。プラチナもオンス1,100ドル台まで上げて来た。NY金先物はオンス1030ドルまで上げた後急反落、一時700ドル台まで下げていた。

 バスの停留所の看板を勝手に動かせば捕まる。だからつくり話しだろうが、場所を変えてバス停のポールに人を立たせておくと列が出来るという話は昔からよくある。鳥が集まるから相場が上がる、上がるから鳥が集まる現象と同じである。不和雷同していて失敗すると自分のミスを棚に上げ他人のせいにする。

 先週、神戸の街がゴーストタウンになった。新型インフルエンザの影響で、兵庫県内の小売業や飲食店364社の内62%が売り上げ減になったと県商工会連合会が発表したと今朝の読売新聞に出ていた。神戸市は5月28日「安心宣言」を出したが今回のインフルエンザ騒ぎで被った神戸の被害は甚大であろう。

 世界のジョーク集に、豪華客船が沈没する。日本人には、みなさん飛び込んでいますよと言うと書いてあった。子供のころから自分で物事を考える習慣が日本人は特に乏しいと言われるが、身の回りに起こる現象をみていても、みなさんが、みなさんが、というだけで成功率がすこぶる高いからジョーク集は正解だろう。 
 
 相場に限らず全て自己責任である。その意味では鳥の方が体を張って真剣に生きているかもしれない。(了)


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セーヌ・クルージング(スケッチ&コメント)

2009-05-30 09:31:47 | スケッチ


セーヌ・クルージング

江嵜企画代表・Ken



パリ観光の目玉の一つはセーヌ河クルージングであろう。現役時代、会議でパリへ4度訪れたが、クル―ジングは今回初だったので、楽しみにしていた。

生憎の雨だったが、1時間間15分の船旅は、収穫大だった。4つあるクルーズ船の内、我々が乗ったバト―ムッシュ(Beaux-Mouches)は2階建てで上階は全席オープンエアになっていた。30分間隔でアルマ橋右岸から出る。幸か不幸か、昼食を済ませてバスが船着き場に着いた時は、前便が出た後で、時間的余裕があり、左手にたまたま見えたエッフエル塔を入れてセーヌ河風景をスケッチすることが出来た。

進行方向左手に、まずは、今回の旅程には入っていないルーブル美術館が目に飛び込んできた。船内のガイドはフランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、最後に英語とあわただしく、ポイント場所ごとに、繰り返される。頼りは英語だったが、窓外に次々展開する美しい景色を追いかけるだけでも不足はない。

セーヌ河にかかる橋は全部で37ある。アレクサンドル三世橋を皮切りに、コンコルド橋、ロワイヤル橋と次々通り抜けるときにどっと歓声が湧いた。コースはノートルダム寺院を見たすぐ後にくぐるシュリ―橋で折り返す。

帰路は左岸に今回予定にないオルセー美術館、エッフエル塔を見たあと、クルネル橋をくぐると見える自由の女神像を見たあと折り返した。船内ではいろいろな言葉が聞こえた。さまざまな国からパリ見物にきているのであろう。

ツアーではつっ込み料金だが、我々の乗ったクルージングの料金を確かめたら10ユーロとあった。1ユーロ=135円換算で1350円だから食事なしだが、お値打ちかもしれない。お好みで2時間15分の夜8時スタートのディナークルーズは95ユーロだから12,800円となる。ランチクルーズもある。これは1時間45分で52ユーロ、7000円だ。これだけ見ても食事代のウエートが高いことがわかる。

フランスでは当たり前のことだろうが、船内で、誰一人マスクをつけていなかった。後日訪れたオランダ、アムステルダムでもマスク姿は見なかった。外国のまねが得意な日本が、今回の新型インフルエンザでは、なぜお得意の、外国のマネをしなかったのか。

余談ながら日本では新規の結核患者が急速に増えているという話も聞く。神戸のさる高校名が公表されたことも問題であろう。帰国した5月22日、神戸三宮はゴーストタウンの様相を呈していた。

冬場にはいり普通のインフルエンザは必ず流行する。その時今でも手一杯のお粗末な医療現場で国は具体的に、どのように対応するのであろうか。寒々しい思いである。
(了)。

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蚤の市Clognancourt(スケッチ&コメント)

2009-05-29 09:20:56 | スケッチ


蚤の市Clognancourt

江嵜企画代表・Ken



パリツアー初日の5月16の日は、小雨まじりの中で始まった。ヴェルサイユ宮殿見学を堪能したあと、パリ市内北のはずれ、環状高速道路傍のクリニャンク―ル通りにある蚤の市を訪れた。バスはガソリンスタンド傍の空き地に駐車した。

バスを降りる前、ガイドさんの第一声は、スりには絶対注意すること、貴重品以外はバスに置いておくこととの警告だった。バスを降りて交差点を渡り高速道路高架下をくぐると、神戸市内でも戦後しばしば見られた俗に言う闇市の雰囲気が眼前に展開した。

パリ有数の観光地、蚤の市クリニャンク―ルという名前に騙されてはいけない。道をうろつく人間の目付きがまずよくない。ねぎとカモをしょって歩く旅行者は格好の標的になる。スりにご注意と叩き込まれたことが人混みに入ったとたん実感する。スりに注意、スりに注意と言い聞かせながら歩くのである。

幸いツアーメンバーにも数回ここを訪れた方もいた。なにごとも、先達はあらまほしきかなである。ありがたくお尻をついて歩いた。怖い場所ばかりでないことが徐々に分かってきた。骨董品、家具、仏像なども並んでいた。古い地球儀もあった。高価なアンティークを置いたしゃれた店では、店主と店のたたずまいが一枚の絵になる店が結構あった。

カメラ持参の方は盛んにシャッターを押していた。絵心を刺激されたが、スリだ、スリだと刷り込まれてきたのでとてもスケッチする心の余裕は正直なかった。

クリ二ャンクールの蚤の市には登録業者だけでも2500軒あると後で聞いた。3000というひともいる。我楽多市という人もいる。人さまざまであろう。掘り出し物を買われたという話は少なくともツアー仲間から聞かれなかった。好学の向きは是非お尋ねいただきたい。

軽く回ってガソリンスタンドに戻った。ガソリンの値段がどうしても気になる。値段をみたらレギュラーガソリンがリッター1.13ユーロと出ていた。1ユーロ=135円で換算153円になる。

添乗員のOさんと運転手のカルロスさんが運転席に見えた。バスを中心に回りの風景をスケッチした。(了)

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米債券相場急落で金利上昇嫌気、NYダウ173ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-28 13:09:47 | 経済学
 NY原油(WTI)先物相場は、NYダウに連動して値上がりを続けて来た。5月27日、NYダウは、前日比173ドル、2.1%下げたが、NY原油は、バレル1ドル、1.6%上昇、63.45ドルで取引を終了した。

 今朝のWSJ紙によると、5月28日ウイーンで開かれるOPEC総会で、現在実施している日量420万バレルの減産幅維持を確認するとの見方が大勢である。原油相場堅調の背景に、米国では夏場のドライビングシーズン入りで原油需給がタイトになるとの見方があると解説していた。

 国道2号線が自宅近くを走っている。車に乗らない筆者のような人間でも、ガソリンスタンドの値段がレギュラーでリッター120円前後まで値上がりしてきたことが目につくようになった。最近ドルが、1ドル=94円台まで売られているので、値上がりが目だたないが、バレル63ドルは最安値32ドルの倍だ。

 NY外国為替市場では、株安、債券急落で、為替市場へ資金が流れ、ドル買い戻しの動きから、1ドル=95.28~30円で取引された。リーマン破たん後売られていたユーロが買い戻され、一時、1ユーロ=1.40ドルまで値上がりした。対円でユーロは、1ユーロ=132円台で取引された。

 米国、イギリスに隠れて目立たないが、最近はドイツもおまえもかといわんばかりに、次々国債を増発している。経済の悪さ加減でいえば、東ヨーロッパを抱えている点で、西欧経済の方が回復が遅れるとの見方が多い。為替市場では、1ユーロ=1.40ドルをつけたあと天井感が出ているのもそのためだろう。

 今朝のNYダウ急反落は、米国債が値下がりし、利回りが10年物国債で、年3.7325%まで急上昇したことが引き金となったとWSJ紙は解説している。金利が上がれば企業、個人の購買力が低下する。病上がりの景気回復に水を差す。株は売りだと1日前は株に資金が移ってきたと言った同じ人が変節する。

 株だと思うからなにかと腹を立てるが、鳥だと思えば納得する。鳥と人間と同列に議論は出来ない。しかし、先日紹介した「ものおもう鳥たち」(日本教文社)を読めば、鳥がいかにしなやかに生きていることがよくわかる。臨機応変という点では、特に日本人は鳥から大いに学ぶ必要がありそうだ。

 脱線ついでに言えば、欧米人になぜ脳梗塞や脳血栓など血がつまる病気が多いか。それは欧米人がマンモス相手に戦ってきた歴史がある。欧米人の方が出血する機会が多い。血が固まりやすくなった。固まりやすいから血管が詰まり易い。

 日本人が肉を多く食するようになって、つまるとことろ「血栓」とか「梗塞」という名前の病気にお世話になる人が増えてきた。肉食でいえば、欧米人が行動力があるのは、相手が植物でなく肉だからだ。植物も腐るが、肉は早く処理しないと直ちに腐る。長年の経験が欧米人を行動的に変えていったのであろう。

 米国関係の今朝のニュースに話を戻す。日本の新聞でもGM破たん回避こんなんという見出しが躍っていた。テレビ東京の番組を見ていたら、破たんすればGMの株の70%以上を政府が保有することになる。米国の新聞に、GMとはG(ガバメント)・M(モーターズ)と揶揄されていると紹介していた。

 米国のニュースでは、4月の米中古住宅販売が468万戸と2.9%増と2ケ月連続で増えた。一方、在庫は896万戸へ8.7%増えた。このたびの世界不況は米国の住宅バブル崩壊が病根である。根っこのところの住宅問題が解決しないと米国経済が本復したとは言えない。

 米国の新聞ではウオールストリートとメインストリートという言葉を金融市場と実態経済とを対比して使うケースが多い。ウオールストリートは株価もNYダウ7000ドルを底に反転、今朝下げても8300ドルまで戻った。問題はメインスストリート(実態経済)がいつ底を打つかに焦点が移ってきている。

 セントラル総合研究所社長の八木宏之氏の「プロの事業再生術」という直近の講演記録を読む機会があった。「取引相手から信頼される会社にする」が経営者としての生命ではないか。そのファクターは「納税している会社だ」と。「座って半畳寝て一畳,天下をとって2畳半」。「経営も無理に拡大せず分を弁えて生きること」と話しておられる。

 GMは他山の石である。分をわきまえず拡大して、不況だ、不況だと人ごとのように吹聴する経営者が最近増えた。分をわきまえて生きることの大切さはいつの時代でも、万人にも当てはまる指針であろう。(了)

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JL405便機中風景(スケッチ&kコメント)

2009-05-28 06:13:10 | スケッチ


JL405便機中風景

江嵜企画代表・Ken



 成田発午前11時05分発JL405便はところどころに空席は見られたが、出発時点では、新型インフルエンザの影響は正直感じなかった。ただ、手荷持検査は厳しかったが、あくまでテロ対策である。

 あとでわかったが、たまたま出発した5月16日に神戸でインフルエンザの陽性患者が出て大騒ぎになった。もし、出発予定が1週間遅れだったらどうなっていたか。はなはだ自信がない。ラッキーの一言だ。

 パリまでは12時間強の長旅である。出来れば通路側を確保してほしいと旅行代理店に頼んだが、エコノミ―のひとはだめだといわれていた。ところが、ふたを開けてみたら通路側だった。通路側と中の座席とでは疲れ方が全く違うので助かった。

 パリと東京と時差が7時間ある。つまり東京の午前11時はパリでは朝4時である。離陸して2時間経過したところで、はじめての配膳で、現地時間に合わせたのであろう、軽食が出て来た。

 ワゴンの台にはワイン、ジュースではオレンジとアップル、コ―ラ、緑茶、ビール、ミルク、Asahiブランドの天然水などが並んでいた。日本酒を飲んでいる日本人客もいた。ラベルをみたら菊正宗だった。 

 座席正面に小型テレビがついており、お好みに合わせて、日本のテレビニュース、映画、ゲームなどを楽しめる仕掛けである。昨年1月ベルギー旅行で味をしめた、航路画面を今回も選んだ。

 たまたま画面にハバロフスク通過 外気温 マイナス44℃と出ていた。パリまでの距離が8534KM、現在の速度 866KM/H,現地 パリ時間 6:13つまり午前6時13分と出ていた。

 機中風景をスケッチした。(了)

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米消費者信頼感指数好感、NYダウ196ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-27 09:20:40 | 経済学
米国の民間調査機関のコンフェレンスボードが、5月26日発表した5月の消費者信頼感指数が4月の40.8から54.9へ改善した。一方、今年1~3月期のS&Pケースシラ―米住宅価格指数は、前年同月比19.1%下落した。

休み明けのNY株式市場は、北朝鮮の地下核実験による地政学リスクの高まりや米住宅価格指数がさげたことを嫌気して、はじめ安くはじまった。しかし、5月の消費者信頼感指数改善を見たあと上げに転じ、NYダウは先週末比プラス196ドルの8,473ドル、ハイテク株指数のナスダックはプラス58ポイント1,750まで上昇した。

NY原油(WTI)指数も、上記消費者信頼感指数の予想外のデータを受けて、先行き需要回復への期待感から、バレル78セント高の62.45ドルで取引された。NY金先物相場はオンス5.40ドル下げたが953.10ドルの高値圏で取引された。株高の反動で債券相場は反落、30年物国債りの利回りは年3.547%へ上昇した。

NY外国為替市場は、株高を受けて、ドル買い戻しの動きから、1ドル=94.95~97円、1ユーロ=132.79~85円で取引された。消費者信頼感指数の改善で株価は素直に反応したが、ドルの先安に対する警戒感を取り去るまでには至らなかった。

NHK「おはよう世界」が紹介した、米ブルームバーグによれば、「投資家が株式市場へ戻りつつある。この日はテクノロジー株が相場をけん引した。シスコシステムプラス3.3%、IBMプラス3%、クオルカムプラス4.8%とテクノロジー株が軒並み上げた。」と解説していた。

今朝のWSJ紙によれば、消費者の中で車を買いたいと思っている人のパーセントが、3月時点の調査では4.0%、それが4月には4.9%、5月には5.5%へ高まってきている。雇用が増えると予測する人のパーセンテージが、4月には14.2%だったが、5月には20.0%へ増加した。一方、雇用が減るとの予測が、4月の32.5%から5月は25.2%へ減少したと紹介している。

少し古いが、二ュ-ズウイーク日本版(5月27日付け)は、「わたしたちはそんなヤワじやない」のタイトルで、「パンデミック(大流行)と世界不況の最悪の予想が現実になっていない」と国際版編集長のファリード・ザカリア氏の記事を掲載している。

ザカリア氏は、30年代の大恐慌との決定的な違いとして、人々の反応の違いだと指摘している。今回、世界中の政府は驚異的な早さと規模で対応した。金利を下げ、銀行に資本を注入し、大規模な財政支出の予算を組んだ。 

新型インフルエンザでも、公衆衛生システムは第一次大戦時よりはるかに向上し、はるかに普及している。途上国のメキシコでさえ一流のシステムがある。20世紀初頭のイギリスやフランスよりはるかに優れていると書いた。

物事を楽観的に見過ぎることは危険である。しかし、日本のように、マスコミ先導でなにからなにまで悲観的に物事を捉える国も珍しい。病気でも同じで、度が過ぎる心配は、治る病気もむしろ悪化させてしまうことがよくある。

今朝の相場でも、株価や為替、原油というと、日本人は理屈からどうしても入ろうとする。ところがそれぞれが鳥だと思うと意外に頭に入り易いと常々思っている。鳥は餌に集まる。鳥が株式市場へ餌場として集まり出した。

ドルに鳥が集まらないのは彼らがどうもドルが胡散臭いと思っているからにすぎない。人は鳥を人間以下だと思っているが、鳥は人間を鳥以下だとおもっているかもしれない。花でも同じで、自分がいま描かれていると思うのであろう、花が輝いてくるから不思議である。植物人間という言葉を日本では使うが、これほど植物に失礼な言葉はないと思う次第である。

人を育てる時も同じで、お前は、バカだ、おまえはだめだと育てられて、まともな人間に育つはずがないだろう。米国の消費者信頼感指数に素直に反応した今朝のNY株式市場の動向に注目したい。(了)

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JL3002便機中風景(スケッチ&コメント)

2009-05-26 20:58:51 | スケッチ


JL3002便機中風景

江嵜企画代表・Ken



 「相国寺管長 有馬頼底氏と行く金閣寺杉戸絵と森田画伯個展鑑賞・春のパリ・オランダ美術紀行」という名前が、旅行代理店H社がつけた今回のヨーロッパツアーの正式の名前である。

 総勢37名、大阪組が20名、東京成田から17名の構成と聞いた。神戸三宮のバス停を朝6時25分出て伊丹に35分間で着いた。いつもながらの空港風景がそこにはあった。丁度1週間あとの5月22日、夕方着いた神戸のバス停で見た、まるでゴーストタウンのような風景が忘れられない。その間、神戸発の新型インフルエンザ発症のニュースが駆け巡り、日本中がパニックになったなど知る由もなかった。

 伊丹発JL3002便に乗り込んでいざ出発である。乗るなり絵心を刺激されるご婦人が目に止ってスケッチした。ご婦人の後ろの座席に赤ちゃんを抱いた若いご婦人と新聞を両手いっぱいに広げて読み始めた男性が見えた。他人ならこうはいかない。ご家族だろう。座席番号53が見えた。

 成田でパリ行きJL405便に乗り換えた。先にスケッチしたご婦人が我々のツアーのメンバーの一員であるYさんだとパリ ドゴール空港に着いた時始めてわかった。多忙の中、なんと森田りえ子先生が空港で我々一行に手を振って晴れやかに出迎えてくださった。気のせいか少しお疲れの様子にお見受けした。

 これも後で分かったことだが、新型インフルエンザが、フエーズ6になれば取りやめになるとの話が出て、胃が痛くなる日が毎日続いたと聞いた。森田りえ子先生の食事会の挨拶の中で、いまここに私が立っているというこことが奇跡ですという言葉が飛び出した。森田りえ子先生にとって一世一代の大イベントである。インフルエンザごときでご破算にして成るものか。森田りえ子さんの念力で実現した。彼女は壮大な星のもとにお生まれになった方に違いないと常々思う。

 ドゴール空港にもその後パリ市内をしばしば往来したが、パリの街中には、マスク姿はどこにもなかった。 パリ郊外にあるエヴァーグリーンロワイエルホテルに現地、5月16日午後5時半に到着した。(了)

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森田りえ子パリ展夕食会風景(スケッチ&コメント)

2009-05-26 08:27:45 | スケッチ


森田りえ子パリ展夕食会風景

江嵜企画代表・Ken



 日本画家、森田りえ子さんのパリ個展(7月18日まで開催)のレセプションが、5月18日,凱旋門近くの三越エトワールで開かれ、500名が訪れた。2、3,4階に分かれて展示された、金閣寺杉戸絵、新作屏風絵、人物画含め40数点の作品を堪能した。

 500名の中には、日本からかけつけた、相国寺管長、有馬頼底氏はじめ京都仏教会関係者、画家、美術関係者に、筆者を含めてだが、森田りえ子ファンが多数含まれていた。現地パリからは、フランスの著名画家、ブラジリエ氏含め、パリ在住の美術愛好家が多数参加した。

 19日は、森田りえ子さん主催の夕食会が、レストラン「ルドワイヨン」で開かれ、招待客100名が、2時間かけて本格的なフランス料理を堪能した。食事前には、京都祇園から招いた3人の芸妓さんの踊りと唄が三味線の伴奏のもと、花を添えた。食事前の会場の様子をスケッチした。

 森田りえ子さんは、「5年前には考えてもいませんでした。今、わたしは、ここにいます。奇跡です。」と口火を切った。「金閣寺方丈の絵のお話しを有馬管長からいただいた。」のが始まり。「おれ、パリに行ったるわ」と有馬さんの言葉をいただきパリ個展が実現しました。」

 「連休の間、新型インフルエンザがフェーズ6になれば取りやめ」という話が流れ、毎日,胃が痛む日が続きました。それがフエーズ5で止まった。運が強いとつくづく思います。昨日,今日とパリまで、100名が駆けつけてくださった。わたし一人だけでは、ここに立っていませんでした。奇跡のような出来事です。」と、奇跡ということばをくりかえされた。

 天候も森田りえ子さんに味方した。「パリの天気は、一日中、小雨が降る、うすら寒い日が、ここ数日、17日まで続いていました。それが18日の朝から太陽が出た。19日も晴れです。」

 ここでも森田りえ子さんは、自分は運が強いと言いたかったに違いないと想像した。

 「人生の半分が過ぎました。あと50年絵かきとして描き続けていきたいと思います。」と言いきった。そして最後に、「ここルドワイヨン(LEDOYEN)は、ナポレオンがジョゼフィ―ヌとデ―トしたところと聞いています。わたしもはじめてここでいただきます。料理が次々でて来るとおもいますが、すこしずつ召し上がってください。」といたわりの言葉を
かけたあと、「ありがとうございました。」と挨拶を終えられた。

 拍手がやまなかった。
 森田りえ子さんは、終始笑みを絶やさず話された。
 森田スマイルに加えて、何を身につけて姿を見せるかも彼女のセールスポイントのひとつである。レセプションはピンクが基調の着物。夕食会は、白ベースにかすかにピンクのかかった着物に黒をベースに真紅の花柄の帯が映えていたと会場のそこここでご婦人たちの声が聞こえた。(了)

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パリもアムステルダムもマスク姿なし(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-24 07:47:58 | 経済学
日本画家、森田りえ子さんが、パリで5月18日から個展を開かれるということで、とるものとりあえず駆けつけた。昨日、帰路、伊丹からバスに乗り、神戸三宮に着いた。神戸がゴーストタウンの様相を呈しておりぞっとした。今回の訪問先のパリも帰路立ち寄ったアムステルダムの街中、美術館、レストランなど人の集まる場所いずれも、マスク姿を目にしなかった。
日本出発が5月16日早朝、帰国が5月22日夕刻だった。たまたま、海外の一週間で、特に神戸が新型インフルエンザのメッカに変容していたことを後で知った。
本日、JR神戸線で、大阪へ出る機会があった。週末にも関わらず、閑散としていた。子供の姿が全くなかった。異様な光景だった。大阪駅前のビル内のそば屋に立ち寄った。レジで店員と言葉を交わした。大阪市が特に子供の外出を控えるように通達を出した影響だろうと話していた。
パリのホテルのカウンターでNYタイムズを読んだ。機内では共同通信の東京電が日本のインフルエンザの様子を小さく載せていた。
今回は37名のツアーだったが、携帯で日本と交信しているひともいた。時々刻々、日本はいま大変なことになっているそうだと教えてくれた。事業経営者もメンバーにおられ気が気でないと話しておられた。
今朝、近くの喫茶店へご機嫌伺いを兼ねて出かけた。マスターが神戸の自宅が心配で電話されたでしょう、と水を向けて来た。いえ、電話なんかしませんよ、日本はいつも通り、騒ぐだけ騒いであとケロンパですからね、というと、拍子抜けしたように、話題を変えた。
現地の新聞では、習慣になっているせいもあり、特に、為替、原油、欧米の株式市況には目を通した。NY株価も冴えないが、ドルが売られた。原油や金相場が強いという記事が目立った。中国が米国債の買いを控えるという観測や英国の格付け会社が米国債の格下げを決めたと出ていた。
パリ郊外にあるシャンパン発祥の地を訪れた後、帰路、バスが給油に立ち寄ったガソリンスタンドで、値段表を見た。レギュラーでリッター1.12ユーロ、スーパーガソリン同1.33ユーロと出ていた。ガイドさんに確かめたら、政府がぶったくっているんですよと顔をしかめた。1ユーロ=135 円換算でレギャラーで151円だから確かに高い。日本ではまだレギュラーでリッターで110円前後である。
ホテルとパリ市内を4日間、往復した。その都度、シャンゼリゼ―通りの一角で、赤旗を掲げて、ひと固まりになって気勢を上げている光景を目にした。ガイドさんに聞いたら休日、平日関係なく職場復帰要求デモだと解説してくれた。フランスも首切りが深刻だ。
帰国後久しぶりでWSJ紙電子版に目を通した。5月23日、米メモリアルデ―休日を控えての薄商いの中、ユーロが対ドルで年初来最高値の1ユーロ=1.4004ドルを記録した。対円でもドルが売られ一時、1ドル=103.81円で取引されたと出ていた。
NY原油(WTI)7月物相場は、5月23日、バレル62セント、1%高、61.67ドルで取引された。OPECは5月28日、ウイーンで総会を開くが、2ケ月前の会合後相場は35%値上がりした。ナイジェリア過激派のパイプライン攻撃やOPECが日量420万減産継続なら、夏場のドライブシーズンインを材料に相場押し上げに動く可能性が高そうだ。ドル売りも原油買いを誘惑するかもしれない。
RPテック代表、倉都康行氏の「ドル一極支配体制の崩壊」という講演記録を帰国後読んだ。何に注目すべきか?中国が米国債をどうするかだと話しておられる。中国が米国債とどう取り組むか。日本人は通貨に対する危機感が希薄である。インフルエンザ対策も大事だが、国が通貨政策を誤ると命取りになるから要注意だろう。(了)

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