オバマでこう変わる?!(日高義樹氏講演会)
江嵜企画代表・Ken
日高義樹氏の講演会が大阪の科学技術センターにおいてNPO法人「国際生涯学習文化センター」主催で開催されるとの案内をもらい、先約を断って会場に駆けつけた。
質問時間をいれて8時30分まで2時間弱が、あっという間に過ぎた。次々繰り出される日高氏の話が面白く、会場のスケッチが手抜きになったことを白状する。
一番印象的だったのは、日本でオバマ、オバマとマスコミ挙げてオバマ氏を歓迎しているが、日本人はオバマ氏に騙されるのではないかと心配していると話した。
次にアメリカ発のサブプライムローン問題でありながら、アメリカ人は自分は悪いと全く考えていない。問題が益々悪化していけば、むしろビズネスチャンス到来と虎視眈々と狙っているアメリカ人は多い。アメリカはめげない。元気がある。アメリカは苦しいときほど新しいことが生まれる国であると話した。
日高氏は、下院で4年、上院で3年の経験しかないオバマ氏が大統領になると予想しなかった。経験不足が早晩出てくる。インターネットを活用して当選した。ローン焦げ付きの70%が黒人とヒスパニックである。彼らがオバマ氏を大統領に担ぎ出した。
彼の地盤のイリノイ州は後釜が金で議席を買った。それがFBIに盗聴されて事件が発覚したいわくつきの土地柄である。オバマ氏もそのあたりを十分承知している。
ホワイトハウスに入ってまだ1週間にもかかわらず矢継ぎ早に政策を発表している。大統領職の重さを彼の言動から感じられない怖さがある。
中国が為替操作しているとガイトナーは話したが中国が持っている2兆ドルの米国債を売ると匂わすだけでドル暴落だからアメリカは中国には手も足も出ない。
中東に特使を派遣した。しかし、中国がイランに核技術を供与している。イランとアメリカとの関係がうまくいかないと中東問題は解決できない。
アフガンに入ればタリバンはパキスタンに逃げ込む。パキスタンは核を持っている。北朝鮮問題では日本人は拉致問題を取り上げるが、日本人はもっとひどいことを朝鮮半島でやったとアメリカ人は本気で思っている。
今回の金融危機で被害を受けたヨーロッパが米国への資金供給を止めた。中国が米国から資金を引き上げ、欧州が新たな資金を米国に供給しない限り米国の金融危機は解決しない。
日本の金融危機の被害は軽微に済んだ。ところが中国は、資金を引き揚げるぞと軍事力を背景に米国を脅す。欧州は新たな資金を注入しない。残るは日本だけだ。軍事力をアメリカに握られている日本はオバマに結局、騙されるだろう。
日本は努めて騙されないように注意を怠らないことだろうと日高氏は講演を終えた。
日本は、マスコミ挙げて、オバマ、オバマと歓迎ムードである。筆者も日本は本当に大丈夫なのかと常々思っている。改めて日高氏の口からオバマに騙されてはならないという話を聞いて、さもありなんとわが意を得た次第である。(了)