ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

健康でないと笑顔も出ない。笑う門には福来るというではないか(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-31 10:42:30 | 経済学
御影界隈に阪神タイガースの選手の住まいが結構多いという話が晦日の朝の近くの喫茶店での話題になった。新井は阪神御影駅前に昨末オープンしたさる高層マンションに住んでいる。赤星がまず入り連れて新井が入った。

お兄ちゃんに誘われてタイガース入りを先日発表した新井の弟さんは?と聞いたら、さすがの土地の物知りでも、よく知らないと答えていた。有名人に弱いのは日本人の国民性である。赤星が住んでいる、新井が入っているというだけで広告効果抜群である。

御影ということでは、ひと昔前に巨人に藤尾というキャッチャ―がいた。森とポジション争いで負けた選手である。伯父さんが御影でお好み焼き屋をやっていた。甥の藤尾選手が来た時おまえは巨人だから帰れとタイガースファンの伯父さんが冗談を言っていたと先の物知りが話を続けた。

そこはタイガース選手のたまり場だった。肉を一杯詰めキャベツ山盛りでひとの5倍もあるお好み焼きをあっという間に平らげた。その席に若かったころの小山もいたと話した。

物知りの客と小学同窓の客人によれば、能見は六甲道に住んでいる。彼が住むマンションの近くにタイガースの選手のたまり場があるそうだ。今岡はどこ、久保田は住吉川を歩いていたなどと話題は尽きない。星野元監督の馴染みの喫茶店が芦屋と本山の間の国道2号線近くにある。来年は「楽天」で指揮をとるから星野さんの顔を見られなくなるかもしれない。

一昔前にさかのぼれば、阪神青木駅から徒歩7~8分のところに母校本庄小学校がある。戦後間なしだから60年以上前になるがタイガースの選手が小学校の運動場でバッティング練習をしていた。阪神間は甲子園球場が西宮市内にあり、少年時代から野球熱はすこぶる高い。別当、青田、別所など多くの名選手を輩出している。

客人の一人が巨人でいま売り出し中の坂本は神港学園出でもともとは神戸の子だと教えてくれた。「楽天」で大活躍中のマー君こと田中選手は伊丹の少年野球チームで仲間だった。田中といえば、プロ入りしたハンカチ王子こと斎藤選手との来シーズンの投げ合いがいまから楽しみとマスコミを賑わせている。

ところが、喫茶店では、ハンカチ王子の評点は辛い。彼は余りに優しすぎる。基本的にプロ向きでないという。マスコミも今は騒いでいるが、ひとたび負けが混んでくると、手の平返したように非難するだろう。

今シーズン、虎はいいところまで行ったが結局だめだった。野球の基本は投手力である。虎年が兎年に変わっても、虎にはこれと言った投手がいない。1億円プレーヤーに格上げされた久保と能見二人だけでは長いペナントレースを乗り切れないと喫茶店の連中は予想している。

さまざまな出来事があった2010年も大晦日を迎えた。重い荷物を担がされて年越しする虎からバトンタッチされる兎さんがどこまで頑張れるか。そのためには国民一人一人が健康であることだ。健康でないと笑顔も出ない。笑う門に福来ると言うではないか。

今年一年ご愛読ありがとうございました。良い新年をお迎えください。(了)

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髪の毛を見ればその人の健康状態が分かる、床屋さんが一番物知りかもしれない

2010-12-30 07:36:18 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)




有馬記念で金的を射止めたとニコニコしながら馴染客の一人が店に入って来た。近くの喫茶店での朝の一風景である。奥さんに1万、息子と娘に各1万渡したとご機嫌だった。ご商売の調子はいかがですかと水を向けた。7月ごろまでは音なしだった。しかし、8月過ぎたころからポツリポツリと水道工事の小口ながら注文が入り始めた。ここ1ケ月で銀行の貸出態度に変化が出てきたと話してくれた。一部の動きかも知れないが今までにない気配を確かに感じた。

喫茶店でもそうだが、最近決まって出て来る話が菅首相の話題である。彼が野党時代、舌鋒鋭く自民党をつるしあげていた。それがいまはどうか。まるで人が変ったように弁解ばかりだ。人の目を見て話さないことも話題になった。今や菅さんは喫茶店での格好の餌食である。

先日、暮れの買い物に国道2号線に面したK量販店を訪れた。デパートなどと比べると一回りもふたまわりも値段が安い。安いことは全てがいいことではない。しかし、実用品が手ごろな値段で手に入る。庶民にとって誠にありがたい。そのせいか次から次へとレジに手押し車に荷物を積み上げて並ぶ光景を目のあたりにすると、今の日本が本当に不景気なのかどうか俄かに信じ難い。

店を出てバス待ちしていたところさる年の頃楽に80はと感じる男性が「バスをどれくらい待ってますか」と聞いた。「10分足らず待ちましたかな」、と答えた。「田舎なら1時間1本でもいい方だ。神戸は15分おきだからまだまだ便利ですわ」などと妙に話が弾んだ。

70になると神戸はバス代が正規の200円が100円になる。当のご老人もタクシーだと600円だから大いに重宝していると言った後で、突然、「菅さんはだめだな」とつぶやいた。「小沢さんの方がまだましだ。検察にデッチ上げられている。今の菅さんは尖閣の対応でお手上げ、ロシアにはなめられ、このままでは日本は持たない。」と、話はエスカレートした。「物事は60年のサイクルで繰り返す。今の政府のやり方では日本は外国に占領される。真面目に準備する必要がある」と一気に喋った。

バスは待っていると長く感じる。時間の経つのも忘れて、お父さんの話に相槌を打っているとバスがきた。当の老人はさっさと大きな荷物を小脇に抱えて乗り込んだ。お口もしっかりしているが、タラップを軽々上る後ろ姿を見ていると実に若々しい。お年を召したご婦人にはしばしばお目にかかる。しかし元気はつらつのお年をめした男性に会うと嬉しくなる。

なぜ年をとると男の方ががくっと老けこみ、ご婦人が元気なのか。女性の方が懐が深いからだと思っている。ところで、かなり昔の話になるが、床屋さんで面白いことを聞いた。髪の毛を触れば、元気か元気でないかすぐに分かりますというのである。

目は口ほどに物を言うというが、床屋さんの話は見逃せない。景気予測も大事だが、おのれの健康の情報の方がもっと大事だ。一人でも多くの人間が元気になれば国の財政も町や村の財政も助かる。

景気回復の決め手は一人一人が元気になることだ。髪の毛情報を握っている床屋さんが景気のバロメーターになるかもしれない。(了)

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日本だけがデフレ、20年間成長無し、これが異常でなくて何が異常と言えるのか?

2010-12-29 08:54:18 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)




今年ほど良い年の暮れを迎えられたのは久しぶりだ。来年はさらに良くなるだろうという話を聞いて一瞬目をパチクリさせた。さるヨーロッパ歴史研究会の勉強会のあと教室の近くの喫茶店で打ち上げをやった。その時のメンバーの一人でさる不動産会社社長の話である。どん底をはいずりまっていたあの不動産業界にも光が射し始めたのかもしれない。

日本の新聞やテレビ取材に、明るい話や特に成功体験、儲け話は当事者も話さない傾向が日本人には強い。一方、マスコミも明るい話は読者受けしないと決めつけ努めて取り上げないようにしているところが見受けられる。悪いニュ-スの方が新聞も売れるというが、今、日本の長所を売り込まずして、いつ売りこもうと言うのだろうか。

26日、ケーブルテレビで地上波番組の「報道特集2010年」の再放送を見る機会があった。日本の若者の海外留学生が極端に減っているという。イエール大学に入った19歳の青年が登場して「日本のような閉塞社会で、一度きりの大切な人生を無駄に過ごしたくない。それで米国の大学に進むことを高校一年時決め準備していた。ハーバード大とイエール大に共に合格した。ハーバードは経済、イエールは政治。将来政治家になりたくてイエ―ル大を選んだ。」と話していた。しかし、彼の場合は極めて例外ケースである。いまの日本の若者は、十分恵まれた今の環境を捨てて、敢えてリスクを踏んでまで海外留学しなくなったと解説していた。

マレーシアのクアラルンプールのショールームの特等席には韓国のサムスン電気が座っている様子を当番組が映していた。日本メーカーではたまたまかもしれないがソニーが顔を出していた。NYのマンハッタンの一等場所にもサムスンの電光掲示板が出ていた。NYに限らない。あらゆる国の空港でもそれは同じで電気製品と言えばサムスンが圧倒的であると現地取材班がレポートしていた。

芸術の世界でも日本の若者が海外で活躍する数が急激に減っている。ジュリアード学院は音楽家を目指す若者の登竜門である。日本人留学生がピークの1/5まに減った。一番強烈だったのは、米クリ―ブランド美術館で日本美術の学芸員として働くソン・スンへさんという韓国人が登場し、しかも流暢な日本語を話す女性だったのに正直驚いた。

彼女は日本の伝統絵画に感動し、来日して日本美術を研究していた。そこへ日本美術では米国トップの先の美術館からヘッドハンターされたのである。「私のような韓国人という外国人が日本美術を紹介するところが、逆に日本美術の素晴らしさを現地の人が理解してくれるのかもしれない。」とさらりとインタービューに答えていた姿が特に印象に残った。

先のクアラランプールでの話に戻す。日本はなぜ韓国に負けたのか。日本人は過剰技術を追求する。韓国は売れる物を作る。低級な技術であれば、それが仮に売れるからといって日本のメーカーは作ろうとしない。最高の技術で作れば売れると思い込んでいる。その上にお金儲けはきたないという考え方が日本人に染み込んでいる。その結果、日本品は韓国に負けたのだとある日本の経営者が淡々と解説していた。

世界ではインフレを心配している。日本だけがデフレである。日本のGDPは20年間成長していない。これが異常でなくて何を異常と言えるのか。(了)

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米国は日本の二の舞を怖れ始めた。ゼロ金利による「潜水病」が怖い?(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-28 11:15:05 | 経済学
「深海」という言葉を広辞苑でひくと①「深い海」②海の深いところ。普通は海面から2000メートル以上深いところ。日光が入射せず、植物の光合成が行われない。深海にすむ動物の栄養は生物の遺骸などに頼っているなどと出ていた。

「深海魚」を広辞苑でひくと200メートル以深にすむ魚類。浅海魚に比べて著しくからだが変形し軟弱。退化した眼、大きな口、単純な体色等が特徴。チョウチンアンコウ、ハダカイワシなどと出ていた。

今の日本は国全体が「深海魚」だと思えば分かり易い。預金しても金利がほとんどつかない。日本経済全体がデフレ状態にどっぷりつかり、物の値段に上がる気配が見られない。マスコミもデフレ、デフレと吹聴するものだからますますデフレ病がまん延する。日本は20年間、GDPが増えていない。異常と言うか、異様と言った方がいいかもしれない。アメリカがいま一番怖れていることは何か。日本の二の舞になることである。

今朝、テレビ東京「モーニングサテライト」という番組で、インフレタ―ゲット論者の学習院大学教授の岩田紀久男氏とJPモルガン証券の管野氏が「日銀の政策」を巡って議論していた。「深海魚」の話をひとこと入れてもらえば話が俄然面白くなったと思いながら聴いていた。ゼロ近くまで金利を下げてしまうとゼロ以下はないから天井と床の間に隙間がほとんどない。しかも政治の貧困で国民の間に閉塞感が充満している。手遅れの患者の病気を治してくれ、しかもすぐに治してくれと言われても、どんな名医でも手こずるだろう。

患者ついでに言えば、「潜水病」というやっかいな病気がある。広辞苑によれば「ケーソン病のこと。長時間気圧の高い所にいて急に通常の気圧のところに出た際、血中の窒素が気泡となって血管をふさぐ為に起こる病気」と出ていた。一端、海底に潜ったあと潜水夫は時間をかけて水面に上がなければならないのは潜水病にかかるからである。一端デフレ病にかかると回復に時間がかかる。潜水病と同じである。

身近な例では、生活レベルがある。落ちるところまで落ちてしまうと容易なことでは生活レベルは元に戻せない。物の値段で見ても同じで、下げる時は簡単だが、一端値段を下げてしまうと容易なことでは回復しない。金利も同じで、頭のいい人がいくら理屈をこねても、経済と言うからだ自身が「潜水病」を本能的に厭がるからであろう。

26日、クリスマス休暇明けのNY地方は大雪でケネディー空港、ラグアディア空港あわせて3,000便が欠航した。路面では50センチの積雪、バス、地下鉄も渋滞したとNHK/BS[おはよう世界」が報道していた。一方、大雪のお陰で、NYの靴屋さんがブーツで大儲けしたという話を「モーニングサテライト」が紹介していた。この日のNYダウは、商い閑散の中、18ドル安、11,555で取引を終えた。中国の0.25%利上げを嫌気してドルが小幅売られ、1ドル=82.78円、1ユーロ=108.96円と円が値上がりした。

米国は6000億ドルで国債買い入れという俗にQE2政策を断行した。その米国が日本の二の舞を怖れ始めた。米国はゼロ金利では日本と同じ穴の狢。「潜水病」が怖いのではなかろうか。(了)

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スイスフランの急騰は何を物語るのか?(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-27 11:47:59 | 経済学
「スイスフラン高は新たなリスク」と題して24日付けのWSJ紙にJavier E.David記者、AnitaGreil記者の記事が出ていた。スイスフラン相場は米FRBが6000億ドルの量的緩和政策発表後から反発、1ユーロ=1.245スイスフラン、ここ2ケ月で対ユーロで9.4%急騰した。

FRB発表後の動きとして、インフレ対策としての避難先として選ばれた商品相場、なかでも金、プラチナなどの貴金属に加えて通貨ではスイスフランもそのひとつである。米国政府がドル札を印刷し、米FRBが債券を買い上げる金融融緩和政策によって世界に資金が溢れる。その副作用に過ぎないとも指摘していた。

スイスフラン急騰で、何がリスクか?当記事によれば、スイス経済はドイツのGDPが3.4兆ドル(82円換算:約280兆円)と比べると 4,940億ドル(約40兆円)と微々たるものだ。スイスの輸出の40%がユーロ向け、全体の80%をユーロ圏から輸入している。スイスフラン相場急騰は1730億ドル(約14兆円)の輸出に打撃を与え、むしろスイスにとって不幸かもしれないと指摘していた。

現在世界経済問題のコメンテーターとして活躍しておりかってウオール街でヘッジファンドだったBruceKrasting氏は「今日、アクセプタブルな保有外貨は何ひとつない。ユーロ、ドル、ポンド、円全てが問題を抱えている。世界全体では数兆ドルが保有されているが安全な場所はどこにもない。」と話していると紹介したくだりが一番印象に残った。

一方、ニユーズウイーク誌日本版先週号では、「スイスが教える危機克服の秘訣」と題して、①スイス中央銀行が、リーマンショック直後に「問題児」大手金融機関から不良債権買い取りと同時に資本注入した,②金融機関の規制強化にリーマンショック以前から準備していた」と書き、「より早く、より厳しく」対応したスイスは間違いなく世界の手本になるだろうと、記事を書いたシュテファンタイル(ベルリン支局長)はスイスの姿勢を高く評価していた。

ところが「より早く、より厳しく」ということが、一番苦手な国民の代表が日本人であろう。「今日出来ることは明日に延ばすな」といろいろな生活の場面で諸先輩から口酸っぱく指摘されて育てられた。ところが現実は「先延ばし」されるケースが多かった。その典型が、すべて他人事、事なかれ主義の日本の政治の今の姿であろう。

私事ながら今年の年末は喪中ご挨拶のはがきが多かった。異常だった夏の暑さがこたえたのかもしれない。去年いただいた年賀状を拝見しながら命の大切さ、健康の有難さを日々しみじみと実感している。

先延ばしする結果、典型的に現れるリスクはからだの健康である。経済とからだの健康と共通点が多いと常々思っている。スイスフランは全てでないが、スイスのことにもたまには思いをはせて欲しいと思う次第である。(了)

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度が過ぎたウソは命とりになる?「因幡の白兎」から学ぶことは多い(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-26 10:21:52 | 経済学
「人食いサメ(投機資金)が海水浴場(マーケット)のそばでうようよ泳いでいる」と昨日の「経済学」で書いた。その時、サメ(実際はワニ)に丸裸にされた兎が、先に通った兄神の八十神に、海水で洗えば良いと騙され傷だらけになる。後に通った弟神の大国主に真水でからだを洗い、蒲の花粉の上で寝るといいと教えられて、兎は救われた。」という「因幡の白兎」の話をふと思い出した。

大国主は、兎に、「ワニザメを騙したお前を兄神を反省させるために教えたのかもしれない」と話した。その時、兎は「意地悪な神様は八上姫をお嫁にもらえません。大国主の命様を姫様は選ぶでしょう」と予言している。めでたしめでたしで終わっている。

ウイキぺディアに「因幡の白兎」説話について詳しく出ている。原典は「古事記」である。そもそもの話は、兎は因幡に住んでいた。洪水で対岸の沖にある島に流された。ホームシックにかかった兎は、一計を案じて、サメを騙して 兎とサメの数調べをしようと持ちかけた。素直にワニサメは岸まで一列に並んだ。ところが、岸を目前にしたところで、「お前たちは騙されたんだ」と叫んだ。怒ったサメは兎を丸裸にする。それが物語前段のくだりである。

ウイキぺディアによれば、東インド諸島からインドネシアまで、東南アジアには、ワニの背をマメジカやサルなどの小動物が渡るという説話があると出ていた。古事記には和邇(ワニ)とある。一般的には「ワニザメ」のことで、獰猛なサメの意味であるとして「サメ」説もある。ただ、サメは空気呼吸が出来ないから水面に浮かんで並ぶことはできないそうだ。

古墳時代、倭の五王などが使いを出したのは中国の南朝で、当時、中国南部ではワニが多く生息していた。稲作の文化、その担い手の人々がワニの説話を日本に伝えた可能性もある。司馬遼太郎「街道をゆく27因幡・伯耆の道」では、ワニだろうと記しているとウイキぺディアは書いていた。

脱線ついでに言えば、大阪自然史博物館には大阪市営地下鉄工事の際に出て来たワニの骨が大げさでなく山積みで展示されている。大阪湾にも古代、ワニが多数生息していた証拠である。6歳のころだったか、孫を当の博物館につれて行った。ワニの骨を見せたら「えぇつ?大阪湾にワニがいたの?」と目を丸くして、俄かに信じ難いと言う顔をしていた。大古、日本にもワニが生息していた話にはロマンを感じる。

ちなみに、「因幡の白兎」の話は、兎にウソをついてはいけませんよと大国主の命に言わせている。兎は大国主に「はい」と答えている。大いに飛躍して言えば、菅総理は、簡単にウソを付くことで信用を失った。

政治家にはウソはつきものだと言う。初代米大統領ワシントンの桜の花の話もウソをつくなと教えている。政治の中心地首都ワシントンDCはロビストが日々暗躍する魑魅魍魎の世界である。

ウソも方便というが、ウソも限度を超えると命取りになる。兎は数合わせで一計を案じてワニを騙した。あと一歩のところで、気を抜いたため兎は手ひどい目にあった。国会運営は数合わせが物を言うが、罠がしばしば仕掛けられているとよく言う。

世界的金余りで投機資金がマーケットに暗躍している。みだりにウソをつくな。何事に限らず騙されてはならないと「因幡の白兎」は教えている。うさぎ年の新年は、政治も経済も、波乱の幕開けが予見される。(了)

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日本の借金が収入を超えた。手遅れが病気で一番怖いことに気付いてほしい(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-25 12:30:01 | 経済学
クリスマス休暇前の薄商いの中、週末木曜日のNY原油先物相場が一時バレル91.51ドルをつけ、2008年10月来となる91ドルを突破したと24日のWSJ紙が書いていた。日本のマスコミ、特に一般紙は、原油が91ドル突破を重大ニュ-スとして取り上げていない。

ガソリンがリッター140円、150円へと上がり始めてから取り上げては手遅れだ。ドル建てで原油相場が上がっても値上がりが比較的目立たない。それは円相場が1ドル80円そこそこで落ち着いているお陰である。ただ、日本では、デフレ恐怖症になっているから、円が高くなるとマスコミも政府をたたく。ドルが下がるから円が上がる。円の値打ちがあるから円が上がるのではない。ドル垂れ流しの状態が収まらない限り円は安くならない。

ところで、日本の新聞、テレビは、2011年度の予算が92兆4,116円で決まったことを一斉に伝えた。25日の読売朝刊は、年収409万世帯がローン残高6,680万をかかえてさらに借金を443万続けると分かり易く解説していた。日本の1年間の稼ぎはGDPであらわす。日本の借金の額は「稼ぎ」(GDP)の倍である。ニューズウイーク最新版は11年の日本の財政赤字はGDPの2.34倍と書いていた。同誌によればギリシャ1.39倍、イタリア1.2倍と比べて日本の赤字ははダントツのトップである。

格下げが進むと国債の値段が下がる。国債の値段が下がると利払い金利が増える。利払い金利が増えれば財政赤字が増える。財政赤字が増えれば債券が売られる。その結果国債相場が下がる。放漫財政でギリシャは戦後3度デフォルト(債務不履行)を経験している。そのギリシャ政府が将来を見据えて緊縮財政に踏み出した。フランスは国民の厳しい批判にも関わらず法的退職年齢を60歳から62歳への引き上げを議会が可決した。イギリスも予算削減に大ナタをふるった。

国債の利払い金利は日々変動している。ざっと見てギリシャの8%、アイルランド7%、ポルトガル6%、スペイン5%が「利回り」上位争いに必ず顔を出している。「稼ぎ」の倍の「ローン」の日本は、国債の90%を日本人が持っているということで金利は1.2%と低い。ただ、財政赤字拡大必至の米国で一時3.5%を超えた。今年10月は2%だった。アメリカの上昇に引きづられて日本の利回りも上がりたがっている。

日本政府が昨日決めた予算の国債費用は21兆5,491円である。読売朝刊の「解説」では、一世帯あたり215万円になる。国債の値段が下がれば利回りが上がる。利払いが増えれば赤字は増える。問題はいつ、世界の格付け会社が日本国債の格下げに動くかだ。日本政府は子供手当を増やした。ところが、日本のお母さんの半分以上は貯金に回したと民間調査機関が発表していた。このままでは今の政府は持たないとお母さんは肌身で感じているからだろう。

原油相場91ドル突破の話から大いに脱線した。財政赤字が増える国の通貨は売られると相場が決まっている。日本は1ドル80円で「困っている」と言うが、財政赤字が増え続ける国の通貨は買えない。日本のマスコミは円が売られる(円安)を歓迎している。円が安くなると原油代を押し上げる。輸入が99%の小麦が上がる。小麦が上がればパンの値段が上がる。

原油は早晩100ドルを超えるだろう。世界的金余りで投機資金がうごめいているからだ。人食いサメが海水浴場のそばでうようよ泳いでいる情景を想像して欲しい。原油が上がれば当然ガソリン、重油が上がる。重油が上がれば電気代が上がる。暖房費が上がる。そこではじめて喫茶店でも原油急騰が話題になるだろう。日本を殺すのは狂乱物価である。手遅れが病気で一番怖い。政治家の勝手で日本を殺さないで欲しい。(了)

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三田市吹奏楽団演奏会風景(スケッチ&コメント)

2010-12-24 10:37:17 | スケッチ


三田市吹奏楽団演奏会風景

江嵜企画代表・Ken



三田市吹奏楽団員の同窓のMさんから三田市総合文化センター大ホールでクリスマスコンサートを開くので時間が許せばいかがかとお招きの手紙をもらい楽しみにして出かけた。

会場の様子をいつものようにスケッチした。団員は圧倒的に女性が多かったが、躍動感溢れる遠藤和美氏の指揮のもと、元気はつらつとした演奏を堪能した。

ゲスト出演された白井明美さんの歌と小曲俊之さんのトランペット、長谷川奈穂子さんの朗読が演奏会に花を添えた。白井明美さんは第二部で朗読もされた。

組曲「くるみ割り人形」では会場に用意された大スクリーンに映される物語の場面の朗読を聴きながら演奏を楽しんだ。映画音楽のゴッドファーザーパートIIも良かった。最後に交響曲「ハリー・ポッターと賢者の石」の中から6曲が演奏された。

たまたま三田在の同窓のAさんに連絡を取ったら、午後1時までは時間がとれるという。食事をしながら俳句の話に始まり松下幸之助の経営哲学等々久しぶりに歓談出来、幸いだった。

開場の午後2時15分まで多少時間がある。道すがら詩人の三好達治が少年期を祖母と過ごしたという妙三寺を訪ねた。妙三寺の並びにある正覚寺は、慶長年間、三田藩が射的訓練をした場所だと門前の標識で知った。

白州次郎の祖父、白州退蔵は三田藩13代、最後の三田藩主、九鬼隆義のブレーンだった。時間がなく立ち寄れなかった白州次郎・正子の墓所がある心月院も市内にある。

三田市は歴史豊かな町であることが市のパンフレットを読めば分かる。ゆっくり時間をとって改めて三田の街中を散策したいと思う次第である。(了)


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既に赤字の新聞、雑誌社は次々倒産する?:朝日ニュースター(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-23 09:08:56 | 経済学
「勝ち組経済Issue2011」―「国家とビズネスの未来を左右するのは軍事力でも資源でもない。「借金を克服する力だ」」という表紙見出しの二ュ-ズウイーク日本版最新号が駅の売店で昨日から並んでいる。どのページから読んでも面白い。煙草代ひと箱分に近い450円は割安と思うが、宣伝抜きにしても立ち読みでもいいから是非読んで欲しい。

ダニエル・グロス(ビズネスジャーナリスト)は、「国際社会の新たな課題は巨額の債務からの自由、これからは債務管理能力が経済力の指標になる」、「借金に喘ぐ先進国がギリシャの悲劇を回避しょうとすれば、新興国は足をすくわれまいとドタバタ喜劇を繰り返す」と書いて、「借りる者にも貸す者にもなるな」とシエクスピアの「ハムレット」に出て来る台詞で記事を結んでいた。

「負債まみれの欧米がアジアに学ぶ日」のタイトルで、キショ―ル・マブバニ(国立シンガポール大学・大学院院長)は、「EUはヨーロッパ救済に4,400億ユーロ(約48兆円)を用意したが時間稼ぎにしかならない。」と断じた。「世界の中流層は現在10億強いるが30年には30億人に増える。その大部分はアジアから生まれる。」「欧米は他国を説教したがる癖を改め、アジアから学ばなければならない。」と書いた。

「社長の自信喪失が招く悪循環」(ジョゼフフラ―・モニターグループ共同創設者)は「かって好戦的な決断を平気で下していた先進国のCEOたちも今では自分の嗅覚を信じることが出来ない」「ライバル企業がまだ危機から立ち直れずにいるなら、今がチャンスかもしれない。」と書いていた。

「不安な時代にこそゴールドは輝く」と「政府債務の増大はハイパーインフレの影が投資ファンドの行動を変え、金相場の急騰を生む」と題して、「現在、平均的な年金基金が商品市場に投資しているのは運用資産の3%。その商品市場での金が占める割合は5%未満。ほぼ皆無に等しい。」「政府債務が膨れ上がり国債不信が広がれば投資マネーは国債からゴールドに移動する。」と書いていた。

二ュ―ズウイーク日本版も当然日本語だが、「おはよう世界」が休日でなければ「ワールドニュ-ス」で、英BBC,ドイツZDFなど海外の動きを日本語に置き換えて教えてくれるので大いに重宝している。特にBSにはお世話になっている。外国の動きに関心さえあれば、いまほど海外の動きを居ながらにして学べる時代はないであろう。これからの日本を托されている若い人に特に海外の動きに関心を持って欲しい。愛読している経済専門のWSJ紙も最近は日本語版に力を入れて来ている。やる気さえあれば語学力はさほど障害にならない。

先日本場の米国でニューズウイーク誌に身売り話が出ていると外電が報じていた。リーマンショック後の現象である。昨日、朝日二ユースターの番組を見ていたらインターネットの普及もあり日本の新聞、雑誌は赤字の会社が多く、これから次々倒産すると話していた。魅力が乏しいからでもあろうが、メディアの世界に限らず、これから先、あらゆる世界で生き残りをかけたますます厳しい時代を迎えそうだ。(了)

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日本人だけがデフレボケしている余裕などないだろう(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-22 09:35:32 | 経済学
NY綿花相場がポンド154セントと新高値を更新したと22日付けの日経朝刊に出ていた。トウモロコシ相場も新高値を更新している。世界的な金余りによって投機資金が商品市場へ流れ込み、相場に弾みを付けているようだ。日本ではなぜかデフレムードを煽っているが、善し悪し別にして、世界全体の傾向から見ればインフレの影が背後に忍び寄って来ている。

21日付けのWSJ紙は、米FRB,ECB(欧州中央銀行)、日銀など6行が、来年1月末期限切れだった金融市場へのドル供給を8月まで延長することを決めたと大きく取り上げ、ギリシャやアイルラン問題など欧州の金融危機に対応する狙いだと書いていた。ドルが潤沢に供給されることにお墨付きを与えることになり投機資金をさらに勇気づけることだろう。

WSJ紙は、中国がEU(欧州連合)と「ハイレベル経済・貿易対話」を北京で開き、中国の王岐山副首相が「中国は、EUとIMFがとった一部欧州諸国に対する救済策と金融市場安定化措置を支援する」と語ったと報じた。21日の日本の株式市場は、午前中は泣かず飛ばずだった。ところが、午後一番で「中国、ヨーロッパ支援」の二ユースが流れたあと状況が一変、日経ダウが一段高となるハプニングが起こった。

今朝のNHK/BS「おはよう世界」は、「ドイツの百貨店が好景気に沸いている。春先までの不振がウソのようだ。特にワールドカップ開催をきっかけに薄型テレビが爆発的に売れた。Ipad含め娯楽関係に加えて衣料品も良く売れている。」と専門家の意見も入れて伝えるドイツZDFの放送を紹介していた。欧州経済の心臓のドイツが元気だという便りは心強い。

「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほ銀行、柳原秀敏氏は「米国の経済指標は好転しつつある。追加の金融緩和と大型減税効果から高額所得層の購買意欲に火を付けた。第3四半期の米GDPデータ、11月の中古住宅販売のデータ発表で盛り返しているかどうかが注目される。」と解説しておられた。

「おはよう世界」(ブル―ムバーグ)は、「22日のNY株式市場は、ヨーロッパ経済に落ち着きが見られる。米FRB、ECBによるドル供給スワップ協定を延長した。薄商いながら、前日比55ドル高、11,533ドルと今年最高値を更新した。」と伝え、「米企業は海外で稼いでいる。その結果、高い失業率が続いている。しかし、米国内の自動車販売は増加に転じており、状況は改善している。」と語る専門家の姿を画面に映していた。

繊維の現場を離れて久しいが、綿花相場が新高値を更新したというニュースは見逃せない。投機資金の影響を大きく受けていると思われるが、そもそも綿花は農産物である。世界的な食糧危機が背後に迫って来ていることも影響しているのであろう。天然ゴムが年初から50%値上がりしている。日本人だけがデフレボケしている余裕などないだろう。(了)

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