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原子力規制委員会 原子力災害対策指針(案) 素朴な疑問

2013-01-31 23:15:50 | 原発・エネルギー

原子力規制委員会で「原子力災害対策指針案」が了解されたという。

この案に対して、意見を求めています。

原子力災害対策指針(改定原案)に対する意見募集について(原子力規制委員会)

原子力規制委:原発災害対策の意見募集 改定原案まとまる(毎日新聞)によると、

福島原発事故で問題になった避難についての基準は、

①5キロ圏は直ちに避難。

②5キロ圏以外は、空間放射線量が 毎時500μSvになったら緊急避難する。

③毎時20μSvになったら1週間をめどに一時移転する。というものだ。

裏を返せば、毎時20μSv未満のエリアは避難しないという事だろうか?

その値はどのような意味を持つのだろうか。忘れかけた乏しい知識で調べてみた。

放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(放射線障害防止法)と言うのがある。

詳しい事は「施行規則」などに書かれている。(読み解くのは厄介だ)

管理区域」というエリアがあり、その場所には放射線業務に従事する者以外の人が立ち入ることを制限されている。

管理区域とそうでない普通の場所との境界は、3月間につき1.3ミリシーベルトとされている。

普通の人が住む区域と事業所の境界では、3月間につき250マイクロシーベルト

管理区域の空間線量が高いのは、概ね8時間という労働時間を考慮しており、そこで働く人は教育訓練を受け被曝線量を測定し、

特別な健康診断も受けているからだ。事業所の境界の外では普通の人が24時間住んでいるからだ。

又、放射性同位元素や放射性同位元素を利用した機器を仕事として扱う人への規制値を定めている。

一般公衆の数値が低いのもほぼ同じ理由+その仕事で収入を得るというメリットも考慮されている。

放射線業務従事者の一定期間内における線量限度(許容されている被曝線量)

①  5年ごとに区分した各期間につき100ミリシーベルト 100mSv/5年間

②  1年間につき50ミリシーベルト 50mSV/年

③  妊娠可能な女子 3月間につき5ミリシーベルト

国際放射線防護委員会ICRP の勧告

① 「放射線業務に従事する者 5年間の平均として1年あたり20mSv、ただし1年間限りであれば上限は50mSv、5年間の上限は100mSv

②  一般人 平常時 年間1mSv 緊急時 年間20mSvから100mSvの間

放射線障害防止法及び国際放射線防護委員会ICRPの勧告と比較して表にしてみた。

 

原子力災害対策指針(改定原案)の避難基準に基づき、20μSvになったら1週間をめどに一時移転した。

しかし、20μSvを少し下回った為に避難しなかった区域の場合考えてみると、

放射線障害防止法及び国際放射線防護委員会ICRPの勧告よりはるかに多い線量を被曝する事になるのではないだろうか?

原子力災害対策指針案」には、緊急時活動レベル(EAL)とか、運用上の介入レベル(OIL)などの言葉がある。原子力災害対策指針(案)本文では「OILの具体的水準については、今後、原子力規制委員会において検討し、本指針に記載する。」となっている。

 

OILの設定に係る基本的考え方について(検討資料)がそのまま「具体的水準」となるらしい。

 

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