先日、堤防沿いを歩いていると、堤防にブルーシートや土嚢の応急処置がなされていた。
7月初めの水害で唯一堤防が損傷した場所である。
(土嚢とブルーシートで応急処置の堤防)
(被災直後の堤防)
こうしてみると、一歩間違えば堤防の決壊は時間の問題で、橋脚の下の部分もえぐられており、橋も危うかったのである。
幸い堤防決壊に至らず、川の水が堤防を越えて田んぼに流入したことと流木などの被害が主だった。
(水が元に戻った当時の堤防)
(堤防を越えた水と流木など)
この流木等の処置は比較的早期に完了した。
田植え直後の田んぼは、水没したものも多かったが一部を除きほとんど元の状態に戻った。
当時は小さかった稲の苗もかなり大きくなって、緑が一面に広がっている。
しかしちゃんと爪痕は残っていた。
(流れ込んだ土砂)
(田んぼの中の石)
未だに水没した田んぼや、土砂に埋もれて放置された田んぼも散見される。
稲が普通の状態に育っているのに、根元には河原と間違えそうな程の石がゴロゴロしている風景もまた異常である。
遠くから眺めると、緑一色ののどかな田園風景だが、堤防から比較的近い田んぼの被害は残されたまま。
目の前には嘘のように穏やかに川が流れている。
川面が時々キラッと光るのは、多分魚の群れであろう。
支流の秋津川の方には梅花藻も揺れている。
(姫梅花藻)
あの暴れた川と、この穏やかに恵みをもたらす川が同じ川だとは思えないほど。
緑の田んぼも稲の背が伸びて、ほぼ平地を緑で覆い尽くしてしまった。
たまたま通りかかった人には、ここが2ヶ月ほど前の水害地域だとは思えないだろう。
昨夕堤防沿いを歩いたが、橋の袂におまじないのようなタコに似た造り物を沢山見た。
(タコに似た造り物)
以前は、田んぼに近い橋の袂だったので、水の安定供給や五穀豊穣などのまじないかなと思っていた。
ところが堤防道路を川下へ歩いていくと、田んぼとは直接関係なさそうな橋の袂にもぶら下がっていた。
市街地に近い方の橋に多いので、どうやら水難除けのまじないとしての造り物のようだ。
ネットで調べてもよく判らないので、今度は付近の人に直接聞いてみたいと思う。
「株虹や今日も嫁入り狐雨」・・・しろ猫