人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

モンスターも人の子

2024-05-07 09:38:40 | 雑記
“あっ!“...
モンスターがダウン!...リングに這いつくばってしまったではないか!...一瞬何が起きたか分からない!
バランスを崩した時に上手く当てられたとか、プッシュ気味とかでなく、パンチをクリーンヒットされた、ハッキリ分かるダウンです。
その後、井上がウィービング、ダッキング、クリンチなどあらゆるディフェンス技術を駆使して、何とかしのぎましたが、それが出来ないボクサーなら間違いなく、挑戦者ルイス.ネリの畳みかけるような集中打を浴びて、その第1Rで終わってしまったでしょう。
ネリが最初からブンブン来るのは、予想通りだったですが、一発のパンチは無い。その大振りの隙をついて、カウンターを決めてあっけなく勝利か、と思ったら先に食ってしまうとは!
おそらく、井上は第1Rから決めてやろうと、打ち気に早ったところを突かれたのでしょう?
いやあ、“空振り“で有名な解説者内藤大助さんが言っていた、“万が一ネリが勝つのなら第1R、一発が当たり...“、ということに、あわやなりそうだったではありませんか!
いやはや、改めてボクシングは何が起こるか分からないですね。
思えば、その二日前に行われたバンタム級戦で、挑戦者西田が不利な予想を覆して、その予想外れの接近戦を挑んで、ダウンを奪って判定勝ちしてから、“これは何かあるかな“とは感じてはいましたが...
第2R以降は、“打たせないで打つ“、予想通りの展開になったのはさすが井上でした。第5Rの痛烈なダウンでほぼ決まってしまいました。
しかし、普通ならそれだけで、“強いな!“と思うものなのですが、私にはやっぱりあの井上初のダウンシーンというものがインパクトが残ってしまったのでした。
モンスターも人の子だった!
不用意にパンチを貰うこともあれば、ダウンもする。
当たり前の話です。私は井上にその人間以上の像を描き、期待し過ぎてしまったのでしょう。
いつかは負ける時もある。...
よく考えたら、ネリなんてボクサーがまだ無名のかけ出しだった頃から井上は、その無類のモンスターぶりを発揮していたのですよ!
ネリが曰くつきでチャンピオンになった時も勿論、その相手山中さんはとっくに引退しているのです。
あのその存在を世界に知らしめた、ナルバエス戦から延10年…これがもう驚くべきことなんです。アリもタイソンもパッキャオもその間は負けているのです。
これに匹敵するボクサーは、フロイド.メイウェザーか現役のテレンス・クロフォードしか思いつきません。
しかししかし、人の子である井上も今後は、年齢から来る動体視力の低下(今回はそれも要因だったのではないか?)、超級するであろうことによる、パンチ力、その耐久力の低下を見据えて行かなくてはならなくなるでしょう。
それでも私は尚、井上には不敗神話を続けて行って欲しいのです!
それが我々日本人の夢なのです。そして私はその同じ時代を生きているのです。
いつの頃か、私は井上が勝つたびにここで記事を書くということが恒例になってしまいました(私はね、当たり前の話、異次元の存在じゃないのですから!)。
不敗神話が崩れた時...それは、この場も閉じてしまう時なのかもしれない?
コメント (8)
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