人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

ネコにしがみつかれた!

2017-01-21 16:12:01 | 詩的文章
昨日、寒風吹きすさぶ中、いつもは通らない路地裏でネコに出会った
目と目が合うと…運命というものが過る
ネコは脇目も振らず近づき、頭を差し出すような恰好で…
”撫でてくれニャ”のアッピール
冷たい路上にゴロンしては、
”今度はお腹ニャ”
何という人懐こさだろう…
毛並みが綺麗だから、どっかで飼われているらしい
もし、ノラだとわかったら…どうなることだろう…
僕の理性は崩壊しちまうかもしれない
君は飼い猫…そうだよね!
だから寒いから早くお家へ帰りなさい、僕もそうするから…
そうして、心残りを振り切るように足早にそこを離れようとすると…
僕の足に”がっし”としがみついてくるではないか!
”行かないでくれニャ…離さないニャ…”
ぼ、僕は君の神サマじゃないよ! 平気で君を施設に送るような人間の仲間なんだよ!
なのに、そんなに信頼してくれるのかい、こんな僕を!

神は真っすぐに向かって愛を訴える者を見捨てるだろうか?
人間は平気でこの愛すべき者たちを見捨てる
動物愛護がどうのこうのじゃない
僕はこのネコを通して、あの無垢な愛の片りんに触れているのだ
真っすぐな愛切に応える真っすぐな恵愛…
動物たちは、あの天的な愛の交わりを呼び覚ましてくれるのだ

神がかりならぬ”人がかり”のようなネコ
神になろうとしている身の程知らずの人間が居るけど…
君は人間になろうとしているのか?
そいつあ、よした方がよくないか…君たちには無い地獄だってあるんだよ!
全く人間てヤツは元々の摂理に無い事をおっぱじめて、後始末に窮しちまってる有様だ…
真っすぐ向いていたらいいのに…
天使のようにね…
そ、そうか…もしかして君は人間を通り越して、天使になるのか…
それとも…君たちこそが地上に降りた天使なのか!
僕はいささか身を持ち崩したようだけど…
君は僕にも微かに真っすぐな心が根付いていることを教えてくれた
あの真っすぐな恩愛の前には、しがみつかざるを得ないんだ…
こんな冷え切ったアスファルトにもあの残り火のぬくもりが感じられるのかい…

今度からこの路地裏を通ることにしよう
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