INSIDE SORAMAME

福岡のバスのことなど・・

続・オモワク(10)

2011年09月27日 |    ┣ 思惑と提案
(つづき)
西日本新聞の記事によると、福岡外環状道路を走るバス路線が来月末にも「復活」の見込みとのこと(ひろしさんから情報をいただきました。ありがとうございます!)。

記事の内容を要約すると、

・西鉄は、10月末にも、国道202号福岡外環状道路沿いにある福岡市南西部の医療機関を結ぶ路線バスの運行に乗りだす。
・本数は1時間に2便程度。高齢化が進む中、「通院の足」として期待され、西鉄は1年間試行した上で本格運行につなげたい考え。
・ルートは、福岡市営地下鉄七隈線福大前駅と、西鉄天神大牟田線大橋駅を結ぶ約10キロ。
・今年1月下旬から約3カ月間行われた社会実験では利用者は目標の4割にとどまったが、沿線住民や医療機関側の「通院バス」への期待は大きく、今回は医療機関が車内広告に協力したり、市がPRを強化したりすることで、西鉄単独での運行を支援し路線定着を目指す。

とのこと。

外環状線を走る路線(社会実験における行先番号は「700番」)については、妄想計画開始期中延長終焉事後…と、いろんな局面で取り上げてきた。

試行期間延長後の動向についての各者の温度差などからは、西鉄の、早く手をひきたいような後ろ向きな姿勢をどことなく感じていた。
なので、今後もし外環路線が「復活」するとしても、西鉄以外の事業者が、病院間のみを連絡するマイクロバス的なものを一日数便走らせる程度にとどまるのではないかという気もしていたので、西鉄の路線として「復活」に向け動いていると知りやや意外な気もしている。

今回は、福岡徳洲会病院も組み込まれ、都市計画道路長浜太宰府線の新規開通区間を通って横手南町交差点から外環状線に入るルートが想定されているもようである(ただ、ひろしさんもコメントで書かれている通り、このルートでは病院からは結構遠い)。

外環状線沿いには、鉄道駅住宅地各種学校自動車免許試験場…など多様な地域、施設があり、この地域を走るバス路線を「通院の足」として限定してしまうことにはやや違和感があり、本来であれば、福岡空港イオンモール福岡ルクルなどへの足も含めた、総合的な「幹線」として発展するポテンシャルを秘めていると個人的には思っている。
ただ、西鉄側からすると、そのような可能性は念頭に置きつつも、医療機関を「盾」にすることで、運行費用や責任の軽減を図っているのかもしれない(それ自体を批判するつもりは全くありませんが)。

記事には、病院関係者の「路線沿いの高度医療機関と地域の病院が結ばれることで、患者の紹介や検査の分担など医療機関の連携が進む」というコメントも載っていた。
それが実現できたら理想的ではあるのだが、一本のバス路線にそこまで期待することはやや酷な気もする。
ただ、福岡市と宗像市を結ぶ「赤間急行」も、国道3号上のバス停の多くは医療機関の近くに設置されており、通勤、通学だけでなく「通院の足」として機能している側面があることも事実である。
注目を集めるであろう「通院の足」という切り口を、恒久的な「幹線」への成長の足がかりとしてほしいものである。

(つづく)
コメント (4)
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