スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

玉野記念&第二部定理五

2008-03-11 20:11:13 | 競輪
 玉野記念決勝。しかしこういうメンバーでの決勝となることを想定の段階で予想できた人はまずいないのではないかと思います。
 牽制になりましたが三宅選手がSを取って守谷選手の前受け。伊藤選手が4番手で松岡選手が6番手,阿部選手はずっとこのラインを追走。残り3周の段階から徐々に上昇していった松岡選手が残り2周のバックで守谷選手を抑えると,伊藤選手がこちらに切り替え5番手,守谷選手が7番手まで引いて打鐘。ここから守谷選手が一気に巻き返していきましたが,ホームから松岡選手も踏み出して前までいけす。バックから三宅選手が自力で捲っていくと,これがいいスピードで行ききれそうでしたが合志選手のブロックで失速。ここを伊藤選手と中井選手で外から一気に捲りきり,この2車での直線勝負。きわどい争いになりましたが,伊藤選手が制して優勝。中井選手が2着で,3着は外を伸びた阿部選手でした。
 優勝した愛知の伊藤正樹選手は競輪学校71期,35歳の中堅選手。これが嬉しい記念競輪初優勝になります。今回は有力選手の脱落でメンバーに恵まれたところもありますが,選抜スタートとはいえ完全優勝は立派。さらに上にというのはもう難しいのではないかという気もしますが,競輪レーサーとして,いい思い出に残るのではないでしょうか。

 明日は大井で東京シティ盃があります。ここはベルモントサンダー◎が中心。プライドキム○,ナイキアディライト▲,ブルーローレンス△の順で,シルヴァーゼット△。

 スピノザの哲学を貫くのは因果論ですから,十全な観念の発生について考察するためにはこのことに訴えなくてはいけません。しかし単にこのことから理解できるのは,十全な観念idea adaequataがある精神mensのうちに発生するのであれば,それにはその十全な観念が発生するための原因があるということ,そして逆に,もしもある一定の原因さえ与えられるならば,ある精神のうちに十全な観念が必然的にnecessario生じるであろうということだけです。もちろんこれはこれで非常に重要なことではありますが,いかにも具体性に欠けているといわざるを得ません。そこでこのことは前提として,さらに『エチカ』のほかの部分に訴えていくことにします。そのために今回は,第二部定理五を援用することにします。
 「観念の形相的有は,神が思惟する物と見られる限りにおいてのみ神を原因と認め,神が他の属性によって説明される限りにおいてはそうでない。言いかえれば,神の属性の観念ならびに個物の観念は観念された物自身あるいは知覚された物自身を起成原因と認めずに,神が思惟する物である限りにおいて神自身を起成原因と認める」。
 この次にある第二部定理六についてはすでに扱ったことがあります。そしてこの第二部定理五は,その第二部定理六が一般的にいっている事柄を,とくに思惟の属性Cogitationis attributumに関してのみ示したものと考えることもできるのですが,僕が思うに,第二部定理五でスピノザが意味しようとしていることのうちには,第二部定理六で意味させようとしたことよりも強い意味があります。よってここでは,十全な観念というまさに観念をテーマとして扱っていますので,こちらの方を用い,これについても考えてみることにします。
コメント
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