スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

高松宮記念&第三種の認識

2008-03-30 19:24:31 | 中央競馬
 春のスプリント王者決定戦の第38回高松宮記念
 発走後,スズカフェニックスが躓き落馬寸前の不利。外からローレルゲレイロとエムオーウイナー,中からフサイチリシャールが出て先行争い。ローレルゲレイロの先導となって前半の600メートルは33秒4。今年の中京は例年に比べて芝の状態がよく,これはミドルペース。
 一旦は下げた形になったフサイチリシャールがコーナーで外に出し,4コーナーではローレルゲレイロを交わして先頭に立つという強気の競馬。一旦は抜け出しましたが,先行3頭の後ろで機を窺っていたキンシャサノキセキが追われると伸び先頭に。ところが先頭に立ったところでこちらも足が止まり,道中はキンシャサノキセキの直後にいたファイングレインが襲い掛かって2頭の叩き合いに。ファイングレインがゴール前ではクビだけ交わして優勝。キンシャサノキセキが2着で,後方からよく追い込んだものの,発走直後の不利が響いた感じのスズカフェニックスは差のある3着まで。
 優勝したファイングレインフジキセキ産駒。デビュー2連勝後,ずっとマイル前後の距離でオープンを使ってきましたが,2度の2着があっただけ。今年に入ってデビュー戦以来の1200メートルに出走するとこれを勝ち,続く前哨戦のひとつ,シルクロードステークスも勝って重賞初制覇。ここ2回は共に1分9秒1で勝ってきましたが,今日は1分7秒1の早い時計にも対応。これでみるとスプリント能力に非凡な才があるようです。鞍上の幸英明騎手は昨秋の南部杯以来となる大レース優勝,管理する長浜博之調教師はアグネスタキオンによる2001年の皐月賞以来となる久々の大レース制覇。共に高松宮記念は初制覇となります。
 馬場状態を考慮して内目の馬だけを狙いましたが,期待したスーパーホーネットが5着で相手に指名した馬が1~3着。個人的には最悪の結果でした。

 この真理の性質に関する探求は,スピノザの哲学を研究する人の多くが取り上げていることですが,とくにマシュレが『ヘーゲルかスピノザかHegel ou Spinoza』のⅡ部の幾何学的方法の四章の充全な観念と不充全な観念で指摘している部分はかなり参考になるのではないかと思います。
 ところで,このように真理veritasの真理であるゆえんが,観念ideaの内的特徴denominatio intrinsecaに依拠するということが,知性intellectusが第三種の認識cognitio tertii generisという仕方で事物を認識することを可能にしているのではないかと僕は考えています。
 第三種の認識というのは,いわゆる直観的な認識のことです。つまり僕たちが事物の認識をする場合に,第二種の認識,すなわち理性ratioによる認識というのを経ずとも,それ自体でそれが真理であるということを理解するような認識のことです。
 確かに僕たちは,ある論理的展開に依拠しなくても,ある事柄についてそれが真理であるということをたちどころに理解するということがあります。すなわち,知性が第三種の認識をなし得るということに関しては疑いようがありません。そしてそれを可能にするのは,あらゆる真理のうちには,それらが真理として有する共通の性質があるからではないかと僕は考えているのです。しかしもしもそれが,観念の外的特徴denominatio extrinsecaに依拠するなら,知性は何の推論もなくそれを真理と認識することが不可能であるように思えます。したがってこの真理の性質が,第三種の認識を可能にしているのではないかと僕は思うのです。
 今回のテーマはこれで終りにします。明日からはまとめです。
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