「あなたの頭の中には動脈瘤があります...」と聞いたらだれでも不安になりますよね。
前回は動脈瘤がどんなものか?その破裂率などについてお話ししました。
今回はその診断についてです。
動脈瘤が診断される機会が最も多いのは、脳のMRI検査です。
MRIはmagnetic resonance imagingの略で、磁石の原理を使って脳の断層撮影を行う検査のことです。
非常に強力な磁石を使っているので、ペースメーカーなどの機械が体に埋め込んである方は検査が出来ません。
また、体内に金属の入っている方の中で、強力な磁場で発熱するタイプの金属が埋め込んである方も検査が出来ません。
しかし最近ではMRIを行うことが非常に一般的になっているため、手術などにチタンなどのMRIが出来る金属が使われることが多くなっています。
脳動脈瘤の治療に用いるクリップもチタンが主流ですし、動脈瘤塞栓術に使われるコイルは白金(プラチナ)ですので、問題なく検査が出来ます。
もし体内金属が入っている方は、必ず一度手術を受けた施設に自分はMRIが出来るかどうか、確かめておきましょう。

さて、動脈瘤の診断です。以前はMRIというのは脳の断面図しかとれなかったので、よほど大きな動脈瘤でなければ診断できなかったのですが、最近はMRAという検査法が一般的になりました。
これはMagnetic resonance angiographyの略で、MRIを使って脳の血管を画像化する検査法です。最近は画質が極めて良くなって、造影剤を体に入れなくても、検査台の上で横になっているだけで、脳血管の立体画像まで得られるようになってきました。
いいMRIが日本中の病院に普及し始めてから、未破裂脳動脈瘤の診断数が増えたと実感しています。
MRIにも色々あり、一般的に超伝導磁石を用いた(1.5テスラなどの)MRIは画質が良いとされています。
逆に永久磁石を用いた(0.5テスラなどの)MRIは一般に画質が劣ることが多くなります。
何テスラのMRIかが分かれば、ある程度そのMRIの画質を予測することが出来ます。
脳ドックやMRIを受けるときにはこれを確認すると良いでしょう。
いくら名医でも元の画像が悪ければ、診断率が悪くなるからです。
しかし0.5テスラでも技師さんや企業の努力で良い画質のMRIもありますけどね!
また、MRは体に侵襲が極めて少ない良い検査法ですが、CTを使った血管撮影や通常のカテーテル法による血管撮影には、未だ画質で及びません(これについては次回説明します。)
ですので、まず外来でスクリーニング(ざっと調べること)に用いられることが多いのです。
MRIとMRAの違い、分かりましたか?

ちなみに私も何度かMRIを受けたことがあります。たしかに横になるだけですが、「ガー!」「カンカンカン!」とけたたましい音がします。これが難点の一つで、技師さんに「もっと静かな機械ないの?」と尋ねたら「そんなMRIはないですよ!」と、笑われてしまいました。
でも本当はあると良いですよね。誰か開発してくれないかな?
皆さんはMRIを受けたことがありますか?
前回は動脈瘤がどんなものか?その破裂率などについてお話ししました。
今回はその診断についてです。
動脈瘤が診断される機会が最も多いのは、脳のMRI検査です。
MRIはmagnetic resonance imagingの略で、磁石の原理を使って脳の断層撮影を行う検査のことです。
非常に強力な磁石を使っているので、ペースメーカーなどの機械が体に埋め込んである方は検査が出来ません。
また、体内に金属の入っている方の中で、強力な磁場で発熱するタイプの金属が埋め込んである方も検査が出来ません。
しかし最近ではMRIを行うことが非常に一般的になっているため、手術などにチタンなどのMRIが出来る金属が使われることが多くなっています。
脳動脈瘤の治療に用いるクリップもチタンが主流ですし、動脈瘤塞栓術に使われるコイルは白金(プラチナ)ですので、問題なく検査が出来ます。
もし体内金属が入っている方は、必ず一度手術を受けた施設に自分はMRIが出来るかどうか、確かめておきましょう。

さて、動脈瘤の診断です。以前はMRIというのは脳の断面図しかとれなかったので、よほど大きな動脈瘤でなければ診断できなかったのですが、最近はMRAという検査法が一般的になりました。
これはMagnetic resonance angiographyの略で、MRIを使って脳の血管を画像化する検査法です。最近は画質が極めて良くなって、造影剤を体に入れなくても、検査台の上で横になっているだけで、脳血管の立体画像まで得られるようになってきました。
いいMRIが日本中の病院に普及し始めてから、未破裂脳動脈瘤の診断数が増えたと実感しています。
MRIにも色々あり、一般的に超伝導磁石を用いた(1.5テスラなどの)MRIは画質が良いとされています。
逆に永久磁石を用いた(0.5テスラなどの)MRIは一般に画質が劣ることが多くなります。
何テスラのMRIかが分かれば、ある程度そのMRIの画質を予測することが出来ます。
脳ドックやMRIを受けるときにはこれを確認すると良いでしょう。
いくら名医でも元の画像が悪ければ、診断率が悪くなるからです。
しかし0.5テスラでも技師さんや企業の努力で良い画質のMRIもありますけどね!
また、MRは体に侵襲が極めて少ない良い検査法ですが、CTを使った血管撮影や通常のカテーテル法による血管撮影には、未だ画質で及びません(これについては次回説明します。)
ですので、まず外来でスクリーニング(ざっと調べること)に用いられることが多いのです。
MRIとMRAの違い、分かりましたか?

ちなみに私も何度かMRIを受けたことがあります。たしかに横になるだけですが、「ガー!」「カンカンカン!」とけたたましい音がします。これが難点の一つで、技師さんに「もっと静かな機械ないの?」と尋ねたら「そんなMRIはないですよ!」と、笑われてしまいました。
でも本当はあると良いですよね。誰か開発してくれないかな?
皆さんはMRIを受けたことがありますか?