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くも膜下出血ークリッピング術 その3 開頭

2008年09月07日 | くも膜下出血
開頭術、怖い言葉ですよね。
「あたまカチ割るんですかあ?勘弁してください。」と言った患者さんもおられました。
そうですね。切らずにすんだ方が安心ですね。
でも切らないと治療できない場合は仕方がないですよね。

今回は開頭について説明します。
頭をあけたら死んでしまう!なんて思ってしまいますが、人間強いもんです。
90歳の人でも、頭をあける手術をしてもピンピンしている人がいます。

さてその方法は?
手術の前によく聞かれます。
「骨はどうやって開けるのですか?」
「外した骨はどうするのですか?」

上の図のように、
A) まず骨に何カ所かドリルで穴をあけます。
このドリルは開頭専用のもので、骨を貫通するとドリルの先端が止まるようになっていて、脳や脳を包む硬膜を傷つけません。
B) 次にこの穴を骨切りでつなげます。そうすると骨は簡単にはずれます。
C) そして手術中は生理食塩水に浸しておいて、最後にもどします。
以前は手術用の糸で固定していましたが、最近ではチタンプレート(上図)でしっかりと固定します。
この固定はかなり強く、固定直後に頭をぶつけても大丈夫なほどです。

謎が解けましたか?
コメント
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