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アンギオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)

2011年09月06日 | 脳卒中
8月17日の続きです。
最近、注目されている降圧剤があります。
これは前回お話ししたアンギオテンシンIIという物質の作用をブロックする薬剤です。正式にはアンギオテンシンII受容体ブロッカー(Angiotension II Receptor Blocker: ARB)といいます。

上の図を見てください。アンギオテンシンIIは血圧を上げる働きがあるのですが、それは血管などの細胞表面にあるアンギオテンシンII受容体というカギ穴にアンギオテンシンIIがくっつくことによって起こります。
ARBはこの穴にくっつくことで、アンギオテンシンIIの作用をブロックするわけです。

このARBという薬剤は血圧を下げる作用以外にも動脈硬化を和らげる作用や、各臓器を保護する作用があることが報告されていて、「血圧を下げるだけでなく全身の臓器を守る」ことが知られています。

代表的な薬品名
ブロプレス(カンデサルタン)
ディオバン(バルサルタン)
ニューロタン(ロサルタン)
ミカルディス(テルミサルタン)
オルメテック(オルメサルタン)

主な副作用
頭痛、めまい、嘔気、嘔吐、ほてり
コメント (1)
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