安上がりなところも「極上」と自負しています。植物を
愛で、自給自足のフラワーアレンジ、そして何かを作る、描くなどです。
極上のひとり遊び
猛暑日に発芽

これは、私にとって奇跡といえるでき事です。
長い間、毎年果実を収穫し、ジャムやピールを作っていた、
甘夏の木と、止む無くお別れしなければならなくなりました。
とても辛くて悲しくて、なんとか命を繋ぎたいと思って、
5月の終わり頃から、ずっと挿し木をしていたのですが、
何度も失敗し続けて、柑橘類はレモンと柚子以外は挿し木は難しいとの
記事を見つけ、なるほど、そうなんだ.......と納得しました。
以前、レモンの挿し木に成功したので、
柑橘類は全部挿し木できるものと思っていたのです。
7月の中頃、まだひとつ果実が残っていたので、
この実から、種を採って蒔くしかない.......と思いましたが、
時期的に気温が高くて無理なのでは?.....
でも、調べると柑橘類の種は、果汁に包まれているので、
取り出して乾燥させてしまうと、発芽しなくなると知りました。
ならば、土に埋めて乾燥させないようにするしかないです。
真夏になったら気温が高過ぎて無理だけど、
そのときはまだ梅雨だったので、発芽してくれるかも....と期待しました。
けれどもその期待は裏切られ、発芽しないまま梅雨が明け、
酷暑の日々がやってきました。
「どうかこのまま、涼しくなるまで土の中で腐らないで....」と
祈るような気持ち。
ところが、8月14日の朝ふと見ると、小さな芽が出ていました。
「ありがとう、よく芽を出してくれたね.......。」
このときの感謝と感動の気持ちは、宝物のようです。
これは、かわいい小さな葉が開いた、翌日の15日の写真です。

これは、現在の写真です。
甘夏は受粉して出来た有性胚と、親木のクローンである無性胚からと
ひとつの種から2本発芽する多胚性なのだそうで、2日ほど前に
もう一つの芽が出て来ました。
不思議な事は、他にもあります。
ずっと前から、
「今までたくさん実ってくれてとても感謝しているけれど、
どうしてもあなたを切らなくてはならないんだよ.......ごめんね。」
と、心の中でいつも伝えていました。
すると、毎年毎年100個前後も実っていた果実が、
今年の春は花も少なく、現在、青い実は
数えるほどしか付いていません。
私が伝えている事を理解して、
「切られるのだから、実るのは止めよう」
と、覚悟しているようです。
なんと、いじらしい..........。
また以前読んだ書籍には、イタリアではオレンジの栽培農家で
実が付かないと、斧を持って近づいて「実を付けないなら切るぞ。」
と脅すということを本気で実行していて、そうすると
翌年から実が付くようになると書いてありました。
私は、植物にも気持ちが伝わると思っています。
ですから、自然を大切にして共に生きるという気持ちと、
自然の中で生かされているという感謝を
常に忘れないようにしています。

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