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金丸座(旧金毘羅大芝居)(重要文化財)~香川県仲多度郡琴平町

2017-05-10 05:55:03 | 芝居小屋

2016年12月28日 香川県

金丸座(旧金毘羅大芝居) 重要文化財

香川県仲多度郡琴平町

天保6年(1835)に建てられた現存する日本最古の芝居小屋。年3回の「市立ち」の度に仮設小屋で歌舞伎興業などを行っていましたが、江戸時代中頃から金毘羅信仰が全国的に高まり、門前町の形態が整うにつれ常小屋が必要となりました。設置は多数の庶民にも求められ、富籤(現在の宝くじのようなもの)の開札場を兼ねた常小屋として建てられました。
「金丸座」の名称は明治33年につけられたものです。昭和45年に国の重要文化財に指定され、昭和47年から4年間の歳月をかけて現在の場所に移築復元しました。昭和60年から「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催され、四国路に春を告げる風物詩となっています。また、平成15年度に復原及び耐震構造工事(平成の大改修)が行われ、調査中に発見された痕跡を検証し、「ブドウ棚」と「かけすじ」 を復元してより江戸時代の情緒あふれる姿に再現されています。
映画「男はつらいよ寅次郎の縁談」「写楽」「阿修羅城の瞳」「UDON」「最後の忠臣蔵」のロケ地にもなりました。

▲櫓

常設の芝居小屋正面の破風に、官許・公認の証として組み上げた木材の構造物。座元や一座の紋を染め抜いた幕を張り、梵天(劇場の正面櫓に立てた御幣)を立て、毎朝櫓太鼓を打ちました。

▲鼠木戸

正面中央にある出入口を鼠木戸といいます。一般の観客が入場する木戸で、大人が一人づつかがんで、やっと通れる高さしかありません。これは無料の入場者を防ぐ為、考え出されたものだといわれています。

▲下足馬

▲歩み

客席に入る通路として仮花道と本花道の間を横につなぐ幅の広い(約15㎝)「歩み」と言う敷き板が五箇所渡っています。

▲顔見世提灯

葡萄棚と呼ばれる天井

▲桟敷席

 空井戸とスッポン

空井戸とは、舞台と花道の付け根に構えた半間四方の空枠です。現代の劇場では姿を消してしまった舞台機構のひとつで、江戸時代、上方の劇場に設けられたといいます。舞台下の奈落に通じており、井戸や池などに見立てたり、役者の出入り、早変わりなど、空井戸の機構を使い自由自在に舞台演出ができ、その様式を残しているのは旧金毘羅大芝居だけだそうです。

スッポンとは、花道の七三(舞台から三分、揚幕から七分の位置)の位置にある小さな〝セリ〟(0.8m)×(0.6m)という切り穴のことです。旧金毘羅大芝居では人力で上下に動かします。スッポンという呼び方はせり上がってくる役者が、スッポンが首を出す様子を連想させるところから付けられたものだといわれています。主に幽霊、妖怪、妖術使いなどが登場する時に使用されます。

▲二階の桟敷席

▲櫓へ上がる階段

楽屋

▼奈落

  

2017-05-10 05:55:03

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