SUNROOM

アフターガーデニング愛好家ミセスサニーの、花飾りブログ

カイコとフン染め

2013年08月09日 | 草木染

倉敷市立自然史博物館では、特別展「昆虫とあそぼうよ」を開催中(~9/16)ですが、その展示の中には「カイコ」もいます。展示室でカイコを飼って、触れるようにしてあります。(世代を繰り返すので、現在は小さいカイコです)

触ったり眺めたり、こどもも大人も興味津々の様子です。サナギになりそうな幼虫は、この画面右奥の小さな仕切りの中に入れて、まゆが出来上がります。

特別展では、そのマユを使って指人形を作るコーナーもあって、下の写真のような様々な見本につられて、子どもたちが集まっていました。(次のマユができるまでストックが少なくなっています)

 

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さて、カイコを眺めるのみなかなか楽しいのですが、展示の中の「フン染め」は衝撃でしたのでご紹介したいと思います。

カイコが食べきった葉を取り除くと下にはフンが落ちています。それを集めて乾燥させたものを煮出すと、毛糸や絹の布を染めることができる。というものです。カイコの食草はクワだけなので、クワ色素エキスが凝縮したフンを利用して染め液を作り、無媒染、ミョウバン、鉄、など、媒染を変えて色の変化も実験してあります。

更に、実験好きのこの方は、様々な幼虫のフンを集めて、種類ごとにフン染めをした見本を展示してありました。(見本は全て絹布でした)

作例に使ってあった虫の種類と食草は以下のようなものでした。

(オオスカシバ・クチナシ) (イチジクヒトリモドキ・イチジク) (マイマイガ・カナメモチ)

(モンクロシャチホコ・ソメイヨシノ) (ネプチューンオオカブト・市販の腐朽材チップ)

(マイマイガ・ウバメガシ) (マイマイガ・モミジ) (ヒメクロイラガ・ヤマザクラ)

(イボタガ・キンモクセイ) (モモスズメ・ウメ) (キイロスズメ・ナガイモ)

(ヒメアカタテハ・ヨモギ) (アケビコノハ・アケビ) (セスジスズメ・サトイモ)

(ナミアゲハ・ミカン) (モンシロチョウ・ブロッコリー) (カイコ・クワ)

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虫のフンをカップ1杯集めるなんて、想像もつきません!それを10種類以上試してみるなんて・・・!それに比べれば、普通の草木染めは軽いものと思えてきました。

「フン」と聞くとくさいような気がしますが、植物だけを食べた幼虫の糞は無臭。サクラを食べたフンは桜餅の香りだそうです。しかも、毛糸の場合、染めあがると肌触りが大変やわらかくなります。

以上、「フン染め」という草木染ジャンルに衝撃を受けた報告でした。子どもが興味を持てば、夏休みの自由研究にもなることでしょう。

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しむらの色展

2013年03月25日 | 草木染

写真展においで下さった皆様、本当にありがとうございました。展示することで反省する点が多々見えてきました。

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ブログの更新が滞って心苦しいのですが、しばらくこの調子が続くかもしれません。(ホームページの書き換え作業に集中しているのですが、素人の独学なのでなかなか進みません。)

さて、そんな中、先日桜が咲き始めた京都を歩いた際、細見美術館で志村ふくみ・志村洋子作品展「しむらの色KYOTO」特別展に立ち寄りました。(5月6日まで)

30数年前、芸術新潮の連載で読んだ草木染の文章で出会って以来、個展の形で作品を見るのは初めてでした。(今回はすぐ隣の京都近代美術館でも工芸展が開かれていて、志村ふくみ作品の展示がありました)。中でも、染め素材に「カラスノエンドウ」と書いてある作品には心惹かれるものがありました。いかにも春らしい、いかにも野の草らしい、カラスノエンドウの色。などなど。もうすぐ90歳、人間国宝にして、優れた文筆家の現在の作品!と思うだけでテンションが上がりました。

 

化学的に作られた色に囲まれた現代に草木染がどんな意味を持つのか?着物という形は伝統として以上にどれほどの価値を持つのか?興味と疑問を持ち続けたいと思っています。

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ヒサカキで染める

2012年02月01日 | 草木染

NHK「和の極意」で、1月から2月は草木染が取り上げられています。化学染料を使うようになる前までの色を、文化的に紹介しながら植物染めの極意を見せてくれます。講師は京都の染め屋「染司よしおか」の吉岡幸雄さん。プロの技がとても楽しみです。

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さて、そんなプロの染めとはレベルが違いますが、生垣のヒサカキの実で染めてみました。身の回りにある植物を使って染めて、今回も手軽に不思議を体験できました。

ヒサカキの実130グラム

 

実を三回煮出して染め液を作りました

 

豆乳で下処理をした木綿の糸30グラムを煮染しました。

 

ミョウバンで媒染・・・わくわく

 

洗って干しました・・・おやおや

 

なんと、紫色は見事に流れて、多少青味のあるグレーになりました。やはり、高貴な紫がこんなに簡単に染まるなら苦労はありませんし、価値もなかったでしょう・・・それにしても、何回頑張って育てても、ムラサキは夏を越したあたりで枯れてしまいます。(去年の9月はじめにはまだ元気でしたが)。根付くまで、今年も育ててみるつもりです。

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藍染めの一輪挿し

2011年12月22日 | 草木染

 

藍染めの毛糸二色で一輪挿しを作りました。以前習った毛糸バージョン(2年半前の約束でした)。

サザンカとシロタエギクです。

 

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草木染でコサージュ

2011年11月17日 | 草木染

藍染めの毛糸を利用した小物です。藍のストール、クッションカバーともに、「きれい色のニット雑貨」(了戒かずこ著・主婦の友社)を参考に、自分勝手な色と糸で作りました。

 

 

赤色の部分を当たり障りのない色で作れば、もっと落ち着いたおとなしいコサージュになったはず。けれど、この貴重なアカネの赤も使ってみたい気持ちがムクムクと湧いてきたのでした。 これをつけて歩いていたら、私です(笑)

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草木染でクッションカバー

2011年11月12日 | 草木染

草木染を試して数年になります。染めた毛糸の色見本数も数十種類。そろそろ何か形にしないと・・・ということで考えついたのはクッションカバーです。

 

 

黄色系を編んでいると、糸が足りなくなったので、渋柿の皮で染めた上からウツギの枝葉でもう一度染め鉄媒染して、何とか望みのグレーを得ました。毛糸の鉄媒染すると糸が傷むので、本当は酒石英という助剤が必要だったようです。

 

 

クッションの中の生地も、去年鉄媒染した木綿布です。ネットの上でいろいろ教えてくださった皆さんのおかげです。

 

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ハギで染める

2011年10月19日 | 草木染

10/10 ツクシハギ

花のついた枝を、毛糸の重さの3倍ほど切って、細かく刻み煮出しました。不織布で漉して染め液をとりました。漉しとった枝葉をもう一度煮出して、一番液と合わせ一晩置きました。

 

水を通した毛糸を入れて静かに20分ほど加熱。毛糸を灰汁につけて媒染。その後もう一度染め液で加熱してから冷めるまで置きました。

 

はじめは薄茶色かった染め液ですが、染めている間に赤みが強くなって、毛糸はピンクブラウンになりました。いい色です。

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藍染めモヘアのストール

2011年10月04日 | 草木染

藍染めのストールが思いのほか早く出来上がりました。

 

 

 

参考にした本(きれい色のニット雑貨/了戒かずこ著/主婦の友社)とは色も素材感もかなり違うのですが、まずまず、使えそう。

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アイの葉で染める

2011年09月28日 | 草木染

モヘヤの毛糸、2回目を染めましたが、思ったほど色が濃くなりませんでした。写真の下側が1回目(8月中旬)、上の毛糸束が2回目(9月上旬)の重ね染めしたものです。

 

2回目でも期待したほどの濃さにならなかったのでもう一度染めることにしました。もう秋の入り口ですが、3週間くらいでまた茂ってきました。染める量も少ないので、生の葉100グラムほど(9/24)

 

左が1回染めたもの、右が3回染めた毛糸。2色使いのモチーフ編みの予定が、あまり色の差が分からないものになりそうです。やはり、羊毛90パーセントのためでしょう。(色が付いたの買ったらいいのにね、と月に一度のお針の会で友人に笑われつつ、モヘアのストールを目指して製作中。)

 

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アイの生葉染め

2011年08月24日 | 草木染

今年も藍を育てました。やっと茂ってきたので摘み取って(葉のみ140グラム)、モヘアの毛糸(羊毛率90%、3玉75グラム)を染めました。

 

緑が青に変わる瞬間、太陽の下でジャブジャブ染めました。少し遅いのですが、半分をもう一度染めてもっと濃い青にする予定。また伸びはじめたわき芽です。

「草木染」(山崎和樹著 山と渓谷社)を参考にしています。

追記・去年の藍染2009年の藍染はこちらです。

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