紫オクラのリースだなんて、あんまりパッとしない題名ですが、生け花のあと干してみたチャレンジ作(ただの廃物利用とも呼ばれています)。この時期、ドライフラワーの材料も底をつきました。
久米南町美しい森での観察会で採取したキンエノコロ。根性なく数が足りなかったので大きなアレンジにできず。オーチャードクラス、コバンソウを加えて何とかボリュームを出しました。
紫オクラは茹でると緑色になって意味がないので、食べる時は生がいいようです。生け花の材料としてはとても丈夫でした。
8月7日(ずいぶん前になりますが・・・)サギソウ自生地観察会に行きました。まだ咲き始めでしたが、うっかりしているうちにもうすぐ3週間になるので、もう花は終わってしまっていることでしょう。
もとは、地元の人以外通ることもなく、踏み入れるのも困難な場所だったそうですが、ここを高速道路が通ることになって保護活動が起こったそうです。今では池と湿地の間を高速道路が通っていますが、環境を守るために異例の工事変更が行なわれ、手入れを続けることで湿地が守られているそうです。
しかし、そのように努力して保護されている湿地から、掘り取る人があると言うのですから信じられません。きれいな花の時期に掘っても根付くのは難しく無駄だそうです!比較的量産しやすい性質なので、サギソウがほしい人は園芸店で簡単に手に入りますから・・・
この奇跡的な形!神秘を感じないわけにはいきません。
子どものころ、父が育てていたこの花を毎年眺めてそう感じたものでした。園芸の喜びを十分に満たしてくれる花だったことだろうと、想像します。
・・・・
日当たりのよい湿地では、他にも色々と貴重な植物や虫が生きていました。湿地は貧栄養だそうです。水があるともっとたくさん木が繁りそうなのに、時々ハンノキが伸びる程度なのがどうしても解せません。先生に何度も聞きましたが、どうやら湿地とはそういうものらしいです。そういえば、湿原をほとんど見たことがない。乾燥した岩山に住んでいるとどうしてもうらやましくなるのでした。
カモノハシ
アギナシ
偶然できた湿地という環境の不思議、猛暑の中で観察に行く人たちの情熱を感じた夏の日の記録でした。
どんな花だろうと思っていたら、立ち寄った農協の片隅で見つけました。みのるガーデンセンターから来たポットでした。支柱が立ててあってつぼみもたくさん、見ごろの株です。これが200円?!育てる自信はないものの、購入。
7月号の小原流「挿花」、『仙伝抄を読もう(7)』に出てきた花の名前です。(仙伝抄など、古来の花伝書についてはこちらをどうぞ)
『七月・・・仙翁花は三具足の花材としては第一に用いるものである』『七月七日の真には仙翁花、桔梗・・・・』などの記載があるそうです。柳も七月だけ真に立てる花とのこと。決まりがたくさんあって茫然。たまには生け花の歴史に触れてみることも、花飾り全般を広く浅く学ぶために必要かもしれません。
ナデシコ科センノウ属で日本に自生するものには、フシグロ・マツモト・エンビ・センジュガンピなどがあります。ナデシコ属のオグラセンノウは岡山県北西部の天然記念物鯉ヶ窪湿原が有名です。が、私は自生を見たことはなく、この濃いオレンジのナデシコの花たちを最近知ったところです。
で、雑誌の記事から興味をもった、いわくありげな「仙翁花センノウゲ」。伝書に記載されているのがこの花なのかどうかも?ですが、一度は絶えたとされていたこの花が見出されて(その過程の詳細はこちら)今は流通しているとは。中国から日本に入ったものの、本家の中国では絶滅した、らしい。ネットの情報だけが頼りなので、詳しい見分け方は今後の課題にしたいと思っています。
岡山県北東部にある大聖寺でも、この花の開花が近いらしいです。
夏の花のドライフラワー、ミニアレンジです。
ルリタマアザミとオレガノケントビューティーがメイン。チカラシバ リトルハニーの穂と葉の細い線。ギンギツネ(チカラシバ フェザートップ)、ピンクのライスフラワー、モナルダを少し加えています。
器はクリスマスアレンジの時のものですが、今回は氷のイメージで使ってみました。